時代に沿った高い提案力で
アニメ制作の生産性向上を実現
高画質・大容量化するデータ処理要求に対応
株式会社旭プロダクション
時代に沿った高い提案力で
アニメ制作の生産性向上を実現
高画質・大容量化するデータ処理要求に対応
株式会社旭プロダクション
空前のアニメーション人気の中で、制作会社の作業量は増えるばかり。加えてデジタル化と高解像度化の波が、さらに高パフォーマンスのデータ処理マシンを要求してくる。都内を中心に4か所の制作拠点と約170名の社員を擁し、業界でも最大級の規模を誇る株式会社旭プロダクションでは、高画質・大量データ時代のアニメ制作に対応すべく、ドスパラのワークステーションDPEXPERTWS2を導入。大幅な生産性の向上とシステムコストの最適化に成功した。
技術動向の変化をとらえた提案力を評価
今や「ジャパニメーション」の名称で、世界中のファンを魅了し続けている日本のアニメーション。旭プロダクションは1973年に創立された、アニメ制作の大手老舗だ。アニメやコンピューターグラフィックス映像の撮影から、オリジナル作品の企画・制作まで幅広く手がける、わが国でも有数のアニメーション専門プロダクションとして、40年以上にわたり数々の作品を世に送り出してきた。
同社ではここ数年、デジタル化や新しい映像技術への対応に大きな力を注いできた。その直接のきっかけは、急速に進むアニメ作品の高解像度化だったと、常務取締役 技術本部 部長 八木寛文氏は振り返る。
「2Kや4Kなどの高解像度が当たり前になる中で、アニメ制作の現場もそうした技術トレンドに対応しなくてはなりません。しかし画質がアップしていけば当然データ量も増えていきます。最近は長時間の劇場版作品も多く、効率的に制作するには、やはり転送速度の高速化や大容量データに対応したワークステーションの導入が必要になります」
ドスパラはこうした同社の課題に対し、早くからさまざまな提案を行ってきた。その中でも八木氏が高く評価したのが、同社の業務をよく理解した上で、コスト要件や運用形態にマッチしたプランを出してくれる点だ。
「解像度の例のように、私たちの業界もその時代に合ったやり方で、作品=ソフトウェアをリリースしていかなくてはなりません。そうした変化に柔軟に対応してくれるパートナーという点でも、やはりドスパラが当社には良いのかなという気がしています」
自分たちの話を聞いてくれるベンダーを選んだ
今回のワークステーションDP EXPERT WS2の導入も、そうした時代の変化への対応をドスパラが提案してきた1つの例だという。そもそも新しいワークステーションの導入を検討し始めたきっかけは、アニメーション撮影作業のためのレンダリングマシンの不足だった。そこで、必要なシステム構成を数社に打診してみたところ、ほとんどのベンダーが対応していないことがわかった。
「アニメーション撮影には、やはりそれに最適の構成・運用があるのですが、相談した複数の大手ベンダーから、実現は難しいと言われてしまったのです。私たちはワークステーションに関する詳しい技術知識を持っていないので、あちこちから『できない』と言われ続けるうちに、自分たちが何か間違った要求をしているのかと思ったほどです」
そんな不安を解消したのが、ドスパラからの提案だったと八木氏は明かす。ドスパラの担当者は旭プロダクションの求める仕様を精査した上で、技術的には十分可能であること、ただし安定性に若干の懸念があるため保証の面から他のメーカーは勧めていないと思われることなどを、細かく八木氏に説明したという。
「この説明を受けて、当社としてはそうしたリスクを理解した上で、あえてこの構成でいきたいと伝えたところ、それならばお引き受けしますとのことでした。私たちはコンピューターの専門家ではないだけに、きちんと自分たちの話を聞いてくれる会社を選んだというのが、もっとも大きな採用理由です」
繁忙期のマシン不足の声が聞かれなくなった
現在、旭プロダクションでは、全社合わせて3台のDPEXPERTWS2(Windows10モデル/カスタマイズモデル)およびDPEXPERTWS1が稼動中だ。これらドスパラ製ワークステーションの導入がもたらした最大のメリットは、何といっても生産性の向上だろう。レンダリングを始めとする負荷の高いデータ処理が効率化された結果、作業の余力が生まれ、品質の大幅な向上に貢献している。
また繁忙期にはいつも発生していた、現場からのレンダリング用PCの追加要求がなくなった点も、大きな改善ポイントだと八木氏は評価する。
毎年、夏休みや春休みに合わせて公開される劇場版アニメ作品では、画像データの処理計算を行うレンダリング作業のためのコンピューターが何台も必要になる。1〜2年前はこの作業の一時期だけにマシンの需要が集中して、八木氏も毎回やりくりに苦労していた。
「それがドスパラのワークステーションを導入してから、現場からの『足りない』という声がまったく聞かれなくなりました。実は昨年あるアニメ作品が大ヒットして、アニメ業界全体の仕事量が増えているため、今年はいっそうのピーク時の不足を危惧していましたが、今のところマシンが足りないという話は聞こえてきません」。
少ない台数で大量のデータ処理が可能なワークステーションを導入した結果、コストを抑えながら繁忙期の業務を十分にこなせるだけのパフォーマンスを実現できたと八木氏は語る。
アニメ制作に特化した自社モデルを業界に提案
同社は無事にシステムを完成させ、2017年1月より本格納入を開始。同社の製品は、レコーダー付きのセットと、レコーダーのない集中監視用のセットがあるが、前者は月に約150セット、後者は月に約200セット出荷するなど、好調な滑り出しを見せている。なお、ドスパラはDG-D08IWシリーズの動作確認を行った上で、注文時点での最新機種を提供。現在3世代の機種を提供している。
通常はメーカーに販売することが多いため、実際に利用するメンテナンス担当者に話を聞く機会は少ないが、説明会において直接要望を聞き取り、ソフトウェアに反映している。
「ソフトウェアの文字が小さくて見にくいと言われたので、製品版では文字を大きくしました」(加藤氏)
※文中記載の組織名・所属・役職等はすべて2018年時点(インタビュー時)のものです。
お客様紹介
株式会社旭プロダクション
八木 寛文 氏
常務取締役 技術本部 部長
設立 | 1973年6月1日 |
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所在地 | 東京都練馬区関町北二丁目2番10号 |
担当者名 | 八木 寛文 氏 |
企業HP | https://asahi-pro.co.jp/ |