1973年、アニメーションの撮影会社として創業された旭プロダクションは、『機動戦士ガンダムシリーズ』『進撃の巨人』『弱虫ペダル』等のメジャーな作品をはじめ、数多くのアニメ制作に関わる企業だ。東京練馬を本拠地として、2010年には業界に先駆けてオールデジタルのスタジオを宮城県白石市に設立したことが話題となった。

遠隔地の拠点をつなぐ意味でもデジタル化は欠かせないものである一方、TVアニメ、劇場公開アニメ、CG、WEB、プロモーション等、様々な仕事を請け負う同社では、納品スケジュールが重なる時期にはレンダリングサーバーが不足するという課題があった。

「納品のピーク時には期間限定でレンダリングサーバーをレンタルしたり、別部署から空いているサーバーを借りてきたり、使っていないPCをレンダリングに用いることで、どうにか間に合わせていました。セットアップにも時間はかかりますし、安定稼働するまで見守っていなければいけないため、作業が深夜までかかることも多かったですね」導入前の状況を振り返りながら、江畑 昌吾氏は語った。

旭プロダクションはドスパラと以前から付き合いがあり、100台を超えるPC、ワークステーションを購入していた。その流れで、ドスパラの担当営業にレンダリングサーバーの不足を相談したのが導入のきっかけとなった。
「PCやサーバーに関しては他メーカーの製品も使っていますが、ドスパラさんが信頼できるのは、担当営業さんと技術まわりの話ができることですね。“技術担当の者に確認して折り返します”という対応では業務に支障を来してしまいますし。現場の状況も考慮して、即座に回答や提案がいただけることは、システム担当として助かっています」

レンダリングサーバーを選ぶ上で重視したのは、365日24時間使い続ける製品であるため、耐久性が高く故障しにくいこと。省スペースで、かつ、高性能であること。そして、予算とのバランスであったという。
「求める条件と予算感をお伝えして、提案していただいたのが、Multi Nodeサーバー(3U8Node)でした。3Uというコンパクトなサイズでありながら、物理的に8ノードが搭載でき、1ノードあたりも、既存のレンダーサーバーと変わらない性能を発揮することができる点を評価して導入を決定しました。ラインナップから選ぶのではなく、希望に沿った構成の提案をしてくださるのはさすがドスパラさんだと感じました」

納品ピーク時のレンダリング作業を高速化するために導入されたMulti Nodeサーバー(3U8Node)。納品までのスピードが早くなったのに加え、システム担当である江畑氏にとってもうれしい成果があったという。
「以前は、レンタルしたレンダリングサーバーを深夜まで見守るということもよくありましたが、レンタルしなくてもレンダリング作業が問題なく進行できるようになりました。スタッフからのシステム周辺の問い合わせも減ったので、制作現場にとっても、管理するシステム班にとってもよい結果になりました」

新しい製品を導入する際には必ず数社から相見積もりをとるという同社。製品の提案力に加え、価格感も決め手になったという江畑氏は話す。
「新しい技術が生まれ続ける中でキャッチアップしていくためには、製品導入のコストを抑えて回転率を上げていくことが重要だと考えています。高額な製品ですとなかなか買い替えもできないため、最先端の技術から取り残されてしまいます。そういった意味でも、納得できる予算感で安定したパフォーマンスを発揮する製品を導入できるドスパラさんの対応はありがたい。既存の製品をベースにカスタマイズできることや、パーツ交換や迅速な営業担当者からの回答など、常に柔軟に対応いただける点もうれしいですね」