1975年の設立から40年以上、TVシリーズを中心に映画・DVD・CF・ゲームなどのアニメーション制作を手掛けるスタジオディーン。
作画業務のデジタル化・効率化を進める中で、納品前の最後の仕上げ作業となるレンダリング用のサーバーを強化するため、すでに導入済みの22台に加え、新たに1Uラックマウントサーバー12台を導入した。耐久性とカスタマイズ性の高さが選定のポイントと担当の臼井氏は語る。

吉祥寺を拠点に、古くは『勇者ライディーン』(1975年-1976年)、『うる星やつら』(1981年-1986年)、近年では『この素晴らしい世界に祝福を！』(2016年)、『カブキブ』(2017年)など、数々の人気TV番組をはじめ、映画・CF・ゲームなどのアニメーション制作に取り組むスタジオディーン。

アニメーション制作のデジタル化・高画質化が進む中で、PC・サーバー等の性能は制作業務のスピードを左右する重要なポイントとなる。作業効率を向上ことで、納期を守ることが可能となりクライアントから信頼感を得ることができるほか、現場で働くスタッフの労働環境を改善することも可能となる。

アニメーション制作工程の中で、特に時間を要するレンダリング作業(完成したデジタルデータを映像にするために出力する作業)を効率化するために、レンダリングサーバーの増設を検討していたというスタジオディーン。臼井宏侑氏は「365日24時間、レンダリング作業を行うレンダリングサーバーにまず求められるのは頑丈さです。サーバーが止まってしまったら納期を守れませんし、データの損失にもつながります。そういった事態を防ぐためにも何よりタフさが重要ですね」

レンダリングサーバー選定の理由として、サーバーの耐久性を挙げる臼井氏。IT担当の前任者がサードウェーブの製品を導入していたため、選択肢の一つして他社と比較して決めたという。「以前、購入したレンダリングサーバー22台は5〜6年故障せず問題なく動いたので、リプレイスの時期にサードウェーブさんは第一候補でした」

PCに加え、撮影機材等も多いアニメスタジオでは、タフさに加えて省スペースであることも選択のポイントとなる。「当初、ラックマウントできる1Uレンダリングサーバーを探していました。他メーカーとも比較しましたが、相見積をとるとスペックは同等なのに対して、価格は2〜3倍も違いました」

既存の製品を販売するだけではなく、技術に精通した担当営業がお客様の課題や希望に耳を傾け、価格とスペックのバランスのとれた提案をするのがサードウェーブの強み。CPUやメモリなど、パーツごとのカスタマイズができる点もサードウェーブを選んだ理由なのだそうだ。

レンダリングを高速化するためには、サーバーが高性能であることと、シンプルに台数が多いことが必要な条件となる。重ねて設置できるサードウェーブの1Uラックマウントサーバーは、高性能と省スペースを両立する人気のサーバー。スタジオディーンでは、2年前に10台、12台と順次導入した。今回、さらに最新スペックのサーバーを12台導入し、合わせて34台のレンダリングサーバーを活用。作業効率が大幅に向上したという。

「同じアニメーション作品はないので数値的な比較はしにくいですが、台数が増えた分、劇的にレンダリングの効率が上がりましたね。管理部としては省スペースで高性能なことに合わせて、コストパフォーマンスが高いことも嬉しいところです」と臼井氏は語る。

最後に、サードウェーブへの評価を聞くと「サードウェーブのサーバーは必要最低限のアプリケーションしか入っていないので、業務に最適な環境を構築しやすい。また、エアフローを考えて設計されているシャーシを使用しているため、内部の風通しが良く熱がこもりにくい点がいいと思います。今まで故障もなく使えているのは、サーバーを熟知して開発されていることが要因なのかもしれませんね。購入前のレンタル試用サービスも便利ですので、今後はクライアントPC等のリプレイスも含めて検討したいと思います」