1時間50円はなぜ実現した？
ハイレゾ第二データセンターの秘密

正規代理店としてドスパラプラスが提供する業界最安級のGPUクラウドサービス『raytrekcloud（レイトレッククラウド）』。この驚異的な価格設定の背後にはサービス元である株式会社ハイレゾが運用するハイレゾ第二データセンターの独自の特徴があります。なぜ、raytrek cloudがこれほどまでに価格を抑えることができたのか？この記事では、その秘密に迫ります。

※株式会社サードウェーブは、株式会社ハイレゾの正規代理店としてGPUクラウドサービス『GPUSOROBAN』を『raytrek cloud』の名称で提供しています。

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ハイレゾ第二データセンターは、従来の施設とは一線を画し、GPU計算専用の「計算センター」として特化したサーバーを搭載して運営されています。このデータセンターは、従来のデータセンターが従うTier基準を採用せず、代わりに「Tier Free」という独自コンセプトを採用しています。

従来のTier基準が災害対策や設備安全性を追求することを主目的としているのに対し、ハイレゾでは運用効率とコストパフォーマンスのバランスの最適化することを目指しています。これは、堅牢性やセキュリティの軽視を意味するわけではありません。実際、地震リスクの低い原発立地地域を選ぶなど、セキュリティ面では徹底した注意が払われています。

第一の理由は、外気を利用した冷却システムにあります。通常エアコンでの空調管理が一般的なデータセンターですが、ハイレゾ第二データセンターでは、外気のみで空調管理を行う外気冷却システムが採用されています。

ハイレゾ社で長年培われたノウハウを駆使して、外気のみで運用を行うサーバーとエアコン室で管理するサーバーとを選定。運用を分けることでコスト効率化を実現しています。

完全外気空調室では、外気温・湿度などから計算される決められた基準値に応じてファンの数を調整することで、冷却効率を最適化し、電力消費を抑えています。

第二の理由は、ハイレゾ第二データセンターの革新的設計にあります。設計にあたっては大阪大学 招聘教授である藤巻 秀明氏が監修。気流解析（CFD解析）により排熱効率に優れた設計を実現しました。

ファンから取り込んだ外気をパンチングメタル状吹出口で圧力を均等な空気に変え、サーバーを冷やし、熱くなった空気を排気ガラリという排出口から出すという循環の中で、熱を逃がしやすい「違い棚屋根方式」を採用しています。この方式は、排熱効率を大幅に向上し、空調電力の使用を削減しています。その他、サーバー同士の距離も排熱効率を意識した最適な距離に設計されているなど、コスト削減に貢献しています。

第三の理由は、立地にあります。石川県志賀町は、原発立地地域であり、電気代が日本で最も安い地域の一つです。また、国からの補助金により電気代がさらに削減されています。この安い電気代が、データセンターの運用コストを大幅に下げ、raytrek cloudのサービスを低価格で提供する一因となっています。

raytrek cloudは、Tier Freeコンセプト、違い棚屋根方式の採用、外気冷却の最適化、そして経済的な立地という複数の革新的な特徴により、業界内で非常にコスト効率の良いクラウドサービスを提供しています。これらの特徴は、データセンターの運用コストを削減し、エンドユーザーに低価格で高品質なサービスを提供することを可能にしています。ハイレゾ第二データセンターのアプローチは、コスト効率と環境負荷の低減を同時に実現する新しいモデルです。