サードウェーブの法人向けPC「THIRDWAVE Pro（サードウェーブ プロ）」は、ユーザーのさまざまな業務を支援するICTプラットフォームとして多くの支持を集める。特に、ハイエンドのスペックを要求する研究機関から高く評価されている。

今回、九州大学、O大学の各大学で先端の研究開発に取り組んでおられる先生に「THIRDWAVE Pro」のワークステーション（WS）を導入した理由、製品の魅力、導入の成果、サードウェーブへの期待を聞いた。

関西地方にあるO大学（仮名）のとある工学系研究室では、物理や化学を駆使して新材料を創成する材料科学や、新しい材料を用いた「ものづくり」のプロセスの確立、システム化に取り組んでいる。

M准教授（仮名）が取り組んでいる研究は、金属ではない磁石を作成するための技術だ。これらは非金属の磁石はボンド磁石と呼ばれ、磁性粉末をプラスチックや樹脂、ゴムなど金属でない材料と混ぜ合わせて生成する。身近なところでは、冷蔵庫のドア部分に使用されている磁石もその一つだ。

「金型に合わせて樹脂などの流体を射出することで、さまざまな形に成形することが可能なため、形の自由度が高く、形状に合わせた加工ができる。寸法精度が高く複雑な形状の製品もつくることができるため、用途はかなり広い。自動車をはじめエレクトロニクス分野、医療機器、スマートフォンなどにも活用されている」とM准教授は説明する。

その生成プロセスのシミュレーションを実施する際に、M准教授が活用しているのが、THIRDWAVE Pro WORKSTATIONだ。シミュレーションでは、複数タスクを数多く同時に走らせることが可能なため、X4612とフラッグシップモデルのX8612を採用した。X4612は最大2枚、X8612は最大4枚まで搭載可能なモデルとなっている。なお、シミュレーションソフトもM准教授自身が開発したものだ。

THIRDWAVE Pro WORKSTATIONの導入は22年が初。実際の導入効果については、高負荷の処理にとても強く、長期間の処理を続けながらもこれまでトラブルは一切なく、安定稼働している。パフォーマンスは、以前のマシン環境であれば数週間を要していた処理が3割程度削減している」と評価する。

流体シミュレーションでは、主にCPU性能を使う。グラフィック性能はシミュレーションで解析した結果のポスト処理、例えば、グラフ化などのビジュアル処理に活用しているほか、研究内容を紹介するプレゼンのための動画作成にも使用している。

「サードウェーブは、要望に対するレスポンスがとても早かった。今後に期待することとしては、計算機能以外のことになるが、研究室では多数のマシンを使用しており、大体3～5年でリプレースする。そこで過去のマシンの購入履歴を把握しておいて、リプレース時期に予算に合う最適なマシンを提案してほしい。自分達で調べてピックアップし、比較するとなれば手間が掛かる。研究に追われているときに、余計なことに煩わせられたくないので、こうした提案をしてもらえると嬉しい」とM准教授は語る。