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クラウドとは?クラウドの種類・メリットとデメリットについて解説!
近年、IT技術の急激な発展により、「クラウド」や「SaaS」、「PaaS」、「IaaS」といったキーワードをよく目にするかと思います。
しかし、「そもそもクラウドが何かが分からない」「SaaS、PaaS、IaaSとの違いは?」といった疑問がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事ではクラウドとは何かについて分かりやすく解説したのち、クラウドの種類やメリットとデメリット、オンプレミスとの違いについて紹介します。
目次
クラウドとは
ハードウェアを持たないインターネットサービス
クラウドは「クラウドコンピューティング」の略称であり、自前でハードウェアやハードウェアを管理する施設を持たずにインターネットを介してサービスを利用する考え方です。
クラウドは英語のCloud(雲)からきており、インターネットを空と見立てて雲の向こう側という意味合いから由来しているといわれています
クラウドサービスとは
クラウド上で提供されるサービスを「クラウドサービス」と呼びます。一般的にはGoogle ChromeやMicrosoft Edgeといったインターネットブラウザを介してクラウドサービスを利用します。
クラウドサービスを提供する事業者にてシステムを提供するため、イチから環境を構築する必要がなく、すぐにサービスを利用することができることが特長です。また、自前で環境を構築しなくてよいため、初期導入コストがかからないことも特長の一つです。
クラウドの種類
クラウドは大きく「SaaS(サース)」「PaaS(パース)」、「IaaS(イアース、アイアース)」の3つに分類されます。クラウドのサービスの提供範囲によって分類されてます。
SaaS(サース)とは「ソフトウェアを提供するサービス」
SaaSはSoftware as a Serviceの頭文字から取られており、「サース」と読みます。SaaSはインターネット経由でソフトウェアを提供するサービスを指します。
一般的には、クラウドサービスを提供する事業者がサーバー、ネットワーク、アプリケーションまですべての構成を提供する形式です。サービスの利用者はソフトウェアやパッケージソフトを自分でインストールする必要がなく、常に最新のバージョンのアプリケーションが使えるなどといったメリットが存在します。
SaaSの一例に、Google社が提供するGmailやGoogleカレンダーがあります。ブラウザ上でメールや予定を管理できるSaaSのクラウドサービスです。
PaaS(パース)とは「アプリの開発環境を提供するモデル」
PaaSとはアプリケーション開発に必要な環境をインターネット上で提供するモデルのことを指します。Platform as a Serviceの略で「パース」と読みます。
アプリケーションのプログラムコードを実行するためのランタイム、データベースなどといったミドルウェアを開発者に提供します。開発者は自前でハードウェアやミドルウェアを新たに構築する必要がないため、コーディング作業に注力いただけます。
また、自社でプラットフォームを準備する必要がないため、その分構築コストを抑えることができます。
代表的なPaaSには、MicrosoftのAzure App Service、AmazonのAWS Elastic Beanstalkなどのサービスが該当します。
IaaS(イアース、アイアース)とは「インフラ機能を提供するサービス」
IaaSは「アイアース」または「イアース」と呼ばれ、インターネット経由でサーバーなどのインフラ機能を提供するサービスを指します。
ネットワークからOSまでをサービス事業者がインターネット経由で提供します。そのため、SaaSやPaaSよりもカスタマイズ性に優れ、比較的自由に開発を行うことができます。一方で、SaaSやPaaSよりも構築範囲が広いため、その分運用負荷も多くなります。
クラウドのメリット、デメリット
ここからはクラウドのメリットやデメリットについて説明します。
クラウドのメリット
初期コストの軽減
クラウドは既に出来上がっている仕組みをブラウザ経由で利用できますので、サービスをすぐに利用できることがメリットです。また、クラウドサービスを用いてアプリケーションの開発を行う際も、ボタン一つでサーバーやミドルウェアを構築することもできます。初期導入コストも抑えることができます。
データ共有が簡単
アプリケーションが個人のパソコンにインストールして使う形式であればデータは利用者それぞれのパソコンの中にしか保管されないため、データを利用者同士で共有することが難しいです。クラウドであればデータはインターネット上にあるサーバーに保管しているため、利用端末に依存することなく、どこからでも同じデータを見ることができます。
社内リソース(工数)の削減
アプリケーションが常に最新のバージョンで利用できる点もクラウドのメリットです。例えば、クラウド型の勤怠管理システムを利用した場合、法改正などの社会ルールが変わった場合に、クラウドサービスの提供者側が利用者のためにシステムをアップデートします。
またクラウドサービスを利用すれば、サービス提供者側でバックアップやセキュリティのレベルを維持するため、サービス利用者側は特に意識する必要がないことも利点です。
クラウドのデメリット
インターネットが必須
クラウドサービスを利用するためには必ずインターネットに接続しなければなりません。オフラインで作業ができるクラウドサービスも存在しますが、インターネットに接続しない限りデータが保存されず、せっかく編集した内容が反映されないといった事態が生じます。
サービス側の状況に依存
また、クラウドサービスの提供側のサーバー状況に依存するため、仮にクラウドサーバーが停止してしまうと、まったくサービスが使用できないといったことが起きる場合もあります。
月額利用料がかかる
クラウドサービスは初期導入コストはほとんどかからないものの、代わりに月額利用料を支払う形になります。そのため、非常に多くのクラウドのサービスを利用してしまうと、膨大なランニングコストがかかる危険性もありますので注意ください。
オンプレミスとの違い、比較
違いは「社内環境にあるかないか」
クラウドはよく「オンプレミス」(略してオンプレと呼ばれることも多い)とよく比較されます。オンプレミスはサーバーなどのハードウェアやアプリケーションなどのソフトウェアを自社の環境上で構築することを指します。
オンプレミスとクラウドは、ハードウェアやソフトウェアが社内の環境にあるのか、社外にあるのかによって区別されます。前者がオンプレミス、後者がクラウドです。
オンプレミスは一から設備の購入やシステムの開発を行うため、多額の初期導入コストがかかるのに対し、クラウドは自前で環境を構築する必要がないため、月額の従量課金制、いわゆるサブスクリプション型の契約が用いられます。
技術的な面の違いでは、クラウドはインターネット環境が必須であるのに対し、オンプレミスはインターネットへの接続を必要としません。
オンプレの詳細については、下記記事をご参照ください。
まとめ
クラウドについて詳しく紹介してきました。
クラウドは自前でハードウェアやハードウェアを管理する施設を持たず、インターネットを介してサービスを利用する考え方です。
また、クラウドにはSaaS、PaaS、IaaSの3種類あり、それぞれの特性や利用用途が異なります。それぞれのメリットやデメリットを理解したうえで用途に応じて使い分けていきましょう。