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USB Type-Cとは?特徴、メリット・デメリットを解説!
USB4の登場に伴い、ますます多くのパソコンにUSB Type-Cが搭載されはじめています。普段使うパソコンに、USB Type-Cの接続口が搭載されている方も多いのではないでしょうか。このUSB Type-Cには従来のUSB規格と比較して多くのメリットが存在します。
本記事ではUSB Type-Cについて、その特徴やメリット、デメリットなどをお伝えしていきます。
目次
USB Type-Cとは
USB Type-Cとは、USB 3.1で制定されたコネクタ規格です。最初にUSB Type-C が採用されたのは2018年11月のMacBook Airでした。その後さまざまなパソコンやタブレット、スマートフォンなどに搭載され、各機器の利便性を大きく向上させることに寄与しています。
USB Type-Cの特徴
まずはUSB Type-Cの特徴をみていきましょう。
コネクタの形状
従来のUSBコネクタは刺す向きが決まっていて、上下を逆にすると接続できません。また、USBケーブルには、両端に違う規格のコネクタがついていました。一方、USB Type-Cの場合はコネクタの形状が両端で同じであり、また上下の向きを気にする必要がありません。
USB Type-Cコネクタの端子サイズは、Androidスマートフォンやタブレットに採用されてきたMicro-USBとほぼ同じで、小型モバイル端末に搭載しやすい形状です。USB2.0とも互換性があり、USB Type-Cの変換ケーブルやアダプタでも接続できます。
なお、USB Type-CとApple製品の接続に用いるLightningコネクタが使い分けできるケーブルもあります。
オルタネートモード
オルタネートモードとは、映像出力や音声出力などに対応したモードで、使用にはUSB3.x規格対応のケーブルが必要です。
例えば、4K映像など、大容量のデータをUSB Type-Cケーブルを通して出力すると、USBハブの通信速度が低下するため注意しましょう。 なお、高速通信規格であるThunderbolt 3のコネクタ形状は、USB Type-Cです。このThunderbolt 3の場合、最大40Gbpsで通信可能です。
Thunderbolt 3については「Thunderbolt 3とは?その特徴や次世代のThunderbolt 4についても解説」の記事をご覧ください。
USB Power Delivery
USB Type-CはUSB PD(USB Power Delivery)の機能があります。そのためケーブルを通して必要な電流・電圧の情報などを共有し、最大100W(電圧は5V、9V、15V、20Vに対応)での急速充電が可能です。
ただしUSB PDは、USB PD規格に対応している機器同士でしか使用できないため注意しましょう。
USB Type-Cのメリット
ここからはUSB Type-Cのメリットをみていきましょう。
高速データ転送
USB Type-CはUSB 3.1に対応しており、速度は最大10Gbpsと理論値の最大転送速度が480MbpsであるUSB2.0から大幅に向上しました。
特に、近年登場したUSB4では、データ転送速度は最大40Gbpsに達しています。ただし、パソコンと周辺機器が両方USB4に対応していない場合は、40Gbpsで通信できないため注意しましょう。同じく機器全体がUSB3.1に対応していない場合、10Gbpsでは通信できません。
接続ケーブルが一本化
USB3.0までは、パソコン側がUSB Type-A、接続機器側はUSB Type-Bと、異なるコネクタを使用していました。電力供給ができる方向が一方向のみで、ケーブル両端にあるコネクタの規格が異なります。
USB Type-Cでは両方向での供給が可能になったため、1本のケーブルに複数のコネクタ規格を混在させる必要はありません。
100Wまでの給電
従来のUSB規格では給電量が小さく、主にスマートフォンなど小型機器の充電などに用いられていました。一方、USB Type-Cでは、ノートパソコンや液晶ディスプレイなどでも給電して駆動できるため利便性が向上しています。
USB Power Delivery対応充電器にUSB Type-Cケーブルで機器を接続すると、自動的に電力を判断し、急速充電できるようになりました。
コネクタに上下左右の区別がない
従来のUSBコネクタでは上下左右の区別があったため、接続方向を確かめてから接続を行う手間がありました。しかしUSB Type-Cでは上下左右の区別が撤廃され、どちらの向きでも差し込めるため、接続がスムーズになりました。
音声も映像も伝送
USB Type-Cケーブルでは、オルタネートモードの存在によりHDMIの信号が流せます。さらにThunderbolt 3に対応したケーブルならば40Gbpsという高速通信が可能です。
USB Type-Cのデメリット
USB Type-Cについて、昨今では十分に規格が普及してきているため、デメリットが少なくなってきています。
接続環境によって変換アダプタが必要
USB Type-Cは全てのUSB規格に対応できるため、USB Type-Cと既存の機器を接続することが可能です。しかし機器側のコネクタ形状がUSB Type-AやType-Bのケーブルを使う場合には、USB Type-AやType-Bがメス側で、USB Type-Cがオス側の変換アダプタを用意しなければなりません。
USB Type-Cがメス側で、Type-AもしくはType-Bがオス側の変換アダプタは規約違反であり、使用すると機器故障の原因になるため注意しましょう。
転送速度は接続機器により変わる
USB Type-Cは、本来は今までのUSB規格よりも高速通信が可能です。しかし常にType-Cの最大転送速度で通信できるわけではありません。接続する機器がUSB Type-Cでない場合は、通信速度が想定よりも遅くなったり、適切な映像が出力できなかったりする可能性があります。
USB Type-Cに対応した製品を選ぶ際のポイント
USB4対応製品がおすすめ
USB Type-Cのコネクタを採用していてUSB4に対応した製品はすでに複数発売されているため、可能な限りUSB4対応の製品を使うのがおすすめです。ただしUSB4対応の接続機器を購入して使用したい場合、パソコン側も当然USB4に対応している必要があります。 USB4の概要については「 Thunderbolt 3とは?その特徴や次世代のThunderbolt 4についても解説」の記事をご覧ください。
また、機器によってはコネクタが違うため、USB Type-C対応していない場合は変換アダプタを使用しましょう。
ドスパラプラスではUSB Type-Cに対応した製品のご用意がございます。選定のご相談はぜひドスパラプラスへお問い合わせください。
USBの種類
USBには、USB Type-C(USB4)以外にも下記のような種類があります。
規格名 |
特徴 |
USB1.0 |
今ではほとんど使われていません。最大転送速度は12Mbpsです。 |
USB1.1 |
USB 1.1のコネクタはUSB Type-Aと同じで、最大転送速度は12Mbpsです。 |
USBType-A(USB2.0/USB3.0) |
USB 1.1と同様に、長方形のUSBコネクタを持ち、USB 2.0とUSB 3.0に対応しています。USB 2.0の最大転送速度は480Mbps、USB 3.0の最大転送速度は5Gbpsです。 |
USBType-B(USB2.0) |
台形のコネクタがUSB Type-B(USB 2.0)です。外付けのハードディスクやプリンターなどに採用されていることが多く、片方がUSB Type-A(USB 2.0)で、反対側がUSB Type-B(USB 2.0)のケーブルを使います。最大転送速度は480Mbpsです。 |
USBType-B(USB3.0) |
凸の形をしたコネクタを持つ規格が、USB Type-B(USB 3.0)です。同じType-Bでも、USB Type-B(USB 2.0)との互換性はありません。最大転送速度は、5Gbpsです。 |
USBType-C(USB3.1/USB3.2) |
平らで側面が円形のコネクタが、USB Type-C(USB 3.1)です。コネクタ部分に上下左右の区別がありません。最大転送速度は、USB3.1が10GbpsでUSB3.2が20Gbpsです。 |
USBmini(A/B)(USB2.0) |
小さな台形の形をしたコネクタがUSB miniA、同じ台形でも上下の辺の長さがあまり違わないのがUSB miniBです。mini USBと呼ぶ場合もあり、デジタルカメラや小型スピーカーなどによく使われています。最大転送速度は480Mbpsです。 |
USBmicro(A/B) (USB2.0/USB3.0/3.1/3.2) |
長方形のコネクタがUSB microA、台形のコネクタがUSB microBです。micro USBと呼ぶ場合もあります。最大転送速度は、USB microAはUSB 2.0なので480Mbps、USB microBはUSB 3.0/3.1/3.2に対応しているため、20Gbpsです。 ※USB2.0規格のUSB microであればUSB3.0/3.1/3.2でも接続互換性がありますが、その逆は物理的に互換性がないため注意が必要です。 |
Lightning |
薄い板のような形状のコネクタが特徴です。LightningはAppleが開発した規格でUSB規格ではありませんが、USB Type-CからLightningへの変換ケーブルは存在します。最大転送速度はUSB2.0相当の480Mbpsです。 |
まとめ
USB Type-CはUSB 3.1で制定された新しいコネクタ規格で、近年ではUSB4と共に多くのパソコンに搭載されています。USB Type-Cには高速データ転送、接続ケーブル一本化、100W給電など多くのメリットがあります。USB Type-Cの特徴を頭に入れて効果的な活用をしていきましょう。