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3DCG業務を快適にこなせる業務用パソコンの選び方とは?
3DCGに関係する業務にはハイスペックなパソコンが必要だとわかっていても、具体的にどうやって選べばよいのか、最適な判断が難しいものです。本記事では、3DCG業務用パソコンの選び方を解説します。必要なスペックやコスト感を簡単に選べるようにしておりますので、ぜひ3DCG業務用パソコン選びの参考にしてください。
目次
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3DCG業務用パソコンとは? 通常のパソコンとの違いは?
結論を先に述べると、3DCG業務の専用のパソコンは存在しません。通常のパソコンでも3DCGソフトウェアをダウンロードすれば3DCG業務が可能です。ただし効率良く作業するためには、通常の事務作業で使用するパソコンよりも高いスペックが求められます。
3DCG業務には専用ソフトウェアが必要
3DCGを作成するためには3DCGに特化したソフトウェアが必要です。無料でインストールできるものもありますが、業務用であれば高機能・多機能なものが多い有料のソフトウェアが望ましいでしょう。代表的な3DCG用ソフトウェアは以下の通りです。
【代表的な3DCGソフトウェア】
- MAYA
- Blender
- ZBRush
- LightWave
- Sculptris
- Sketchup
3DCGソフトに関しては「3DCGソフトでおすすめツール5選!ソフトの違いや選び方も紹介」でも詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
3DCG用ソフトウェアには「最低限の動作システム」が存在する
基本的にはパソコンに3DCG用のソフトウェアをダウンロードすれば、3DCGを作成できます。ただし各ソフトウェアが最低限の動作システムを定義しています。インストールするためには、以下の条件をクリアしておきましょう。以下に代表的な3DCG用ソフトウェアの動作システムを記載しておきます。
ソフトウェア名 | OS | CPU | グラフィックボード | メモリ | ストレージ | ツール |
MAYA 2022 | Windows 10 | IntelもしくはAMDのマルチコアプロセッサ |
NVIDIA RTX™ RTXシリーズ/GeForceRTX・GTXシリーズ、RadeonR9シリーズなど ※詳細は公式サイト(外部)を参照ください |
最低8GB/推奨16GB以上 | インストールのみで6GB | 3ボタンマウス |
ZBRush |
Windows 7/ |
Intel Core 2以上またはAMDの同等製品 | 高性能なグラフィックボードは不要 |
最低4GB/数億ポリゴンを越える場合は16GB以上 |
8GB以上 | ワコムもしくはワコム互換のペンタブレット |
LightWave |
Windows 10 (64bit) |
Intel Core 2以上またはAMD64 | GeForce9シリーズ以上またはRadeonHD4000シリーズ以上 | 最小4GB | インストールのみで3GB | - |
※Windowsパソコンを想定 ※情報は全て2022年8月現在
3DCG用ソフトは様々な動画編集用ソフトと併用される
3DCGを作成する作業に従事している方のほとんどが動画編集用ソフトやアニメーション作成ソフトを使用しています。多くのクリエイターに愛用されているのがAfterEffectsとPremiere Proです。両ソフトの推奨仕様がこちらです。
ソフトウェア名 | OS | CPU | グラフィックボード | メモリ | ストレージ |
AfterEffects | Windows 10(64bit) | Intel/AMDのクアッドコア以上 ※マルチフレームレンダリングは8コア以上 |
最低:2GB以上のビデオメモリ 推奨:4GB以上 |
最低:16GB 推奨:32GB以上 |
最低:15GB 推奨:64GB以上 |
Premiere Pro | Windows 10(64bit) |
最低:Intel6世代以降 / AMDRyzen1000シリーズ以降 |
最低2GB HD・4Kメディア:4GB 4Kを越える場合:6GB以上 |
最低:8GB/HDメディアは16GB 4Kメディア:32GB以上 |
最低:8GBのHDD 推奨:SSD |
いずれのソフトウェアも必要最低限のスペックは、3DCG用ソフトウェアと同等、もしくはさらにハイスペックです。
効率良く3DCG業務を行うための推奨スペック
3DCG用ソフトウェアの最大動作環境は、業務用パソコンであれば、ほぼクリアしているといるかと思います。ただし効率良く業務を遂行するためには、プラスアルファのスペックが必要です。またAfter EffectsやPremiere Proのなどのソフトを併用することを考慮してスペックを決定しなければなりません。そこで3DCG作業を総合的に快適に行うために必要なスペックを検討しました。
ソフトウェアによって、推奨のスペックは異なりますが、概ね以下のスペックを満たしておけば作業が快適になるといえます。
OS | Windows 10(64bit) |
CPU | Intel Core i5/i7以上 |
グラフィックボード |
Quadro2000以上/GeForce1070以上 |
メモリ | 最低16GB以上/他のソフトを併用するなら32GB |
ストレージ | 500GB以上のSSD |
3DCG作業をするならノートパソコンとデスクトップどちらが良い?
3DCG作業を行うパソコンは、ノートパソコン、デスクトップのいずれでも可能です。ただしそれぞれのパソコンにメリット・デメリットがあります。それぞれを比較して業務にフィットするパソコンを選びましょう。
ノートパソコンで3DCG関連業務を行うメリット・デメリット
ノートパソコンのメリット:持ち運びやすく、場所を問わず同じ環境で作業できる
ノートパソコンのメリットは持ち運びやすさです。会社のデスクのみならず、出先や自宅でも会社と同様の環境で作業できます。
ノートパソコンのデメリット:ディスプレイが小さく作業効率が落ちる
ノートパソコンのデメリットは、作業領域の小ささと、コストです。ノートパソコンのディスプレイは最大でも17インチですので、1度に表示できる情報が限られ、作業効率は落ちます。またノートパソコンは、各部品をコンパクトにまとめなければならないため、同スペックのデスクトップパソコンと比較すると高額になります。上記の推奨スペックを満たしたノートパソコンは最低でも25万円前後が最低ラインです。
デスクトップパソコンで3DCG関連業務を行うメリット・デメリット
デスクトップパソコンのメリット:価格が比較的安く、拡張性が高い
デスクトップパソコンのメリットは、ノートパソコンと比較すると低価格でハイスペックな製品を入手しやすいことです。上記スペックを満たしているデスクトップパソコンは20万円程度から入手できます。また拡張性が高く、メモリの増設やグラフィックボードの後付けなどのカスタマイズがしやすい点もデスクトップパソコンの魅力です。
デスクトップパソコンのデメリット:持ち運びが難しい
デスクトップパソコンのデメリットは、サイズが大きく持ち運びが効かない点。テレワークを行っており、2拠点以上での作業を従業員に求めている場合は2台用意する必要があります。ただしリモートデスクトップを活用するなどすれば、パソコンを2台用意する必要はありません。
ゲーム制作やAPP開発、VRなど、3DCG業界で最先端、かつ、様々な事業を行っている株式会社ILCAとPCブランドraytrekとのコラボレーションモデル。3DCG開発環境を想定した構成で、業務での過酷な使用に耐えるスペック。株式会社イルカではコラボモデルと同等スペックを搭載したモデルで業務を行っているので、3DCG用のPCをお探しの方も安心してご利用いただけるのでおすすめです。
3DCG業務用パソコンと共に購入する必要がある周辺機器
3DCGを作成するためにはパソコン本体、ノートパソコンのみならず様々なデバイスが必要です。ここでは必須デバイス、さらに作業が快適になるツールをご紹介します。
FHD以上のディスプレイ
3DCG業務用パソコンに必要なのはディスプレイです。ノートパソコンであっても外部ディスプレイを接続すると、簡単に作業領域を拡張できます。ディスプレイの解像度はできるだけ高い方が映し出される映像は美しくなります。
MAYA®などの3DCG用ソフトウェアおよび、Adobe社のAfter EffectsとPremiere ProはいずれもFHD以上のディスプレイを推奨しています。4K以上のディスプレイは、より高スペックのグラフィックボードが求められるためパソコン本体の価格が高額になります。4Kディスプレイ自体の価格はFHDの2倍から3倍を越えます。予算および担当者と相談しながらディスプレイを選ぶと良いでしょう。
ドスパラでは、FHD以上のモニターを豊富に取り揃えています。以下リンクから合わせてご覧ください。
ViewSonic VX2428J-7 (23.8インチワイド 液晶モニター) ドスパラ限定モデル
ASUS ProArt PA279CV-R (27インチワイド 液晶モニター) 4K HDR対応モデル
ASUS ROG Swift PG32UQX (32インチワイド 液晶モニター) 4K対応モデル
ペンタブレット
高性能マウス
3DCGを作成するためにあると便利なのが、高性能マウスです。3Dマウスは通常のマウスよりも自由度が高く、作業の効率が上がります。通常のマウスとは異なり、拡大や縮小、回転といった動作を同時に行うことが可能です。したがって「回転させてからクリックして、拡大してクリックして」といった作業を一度にこなすことができ、作業が非常に効率的になります。
また3Dマウスには、多機能なボタンが付いているものもあり、使用頻度が高い動作を割り当てることができます。マウスは作業者によって好みがありますので、担当者に使いやすいものを確認しておきましょう。
まとめ
3DCGを作成する業務に求められるのは一定のスペックを満たしたパソコンです。動画編集用ソフトを同時に使用するシーンが多いため、3DCG用ソフトウェアの最低動作システムのみでは効率良く業務を遂行できません。
ノートパソコンであれば25万円前後から、デスクトップパソコンであれば20万円から入手できます。またパソコンのみならず、周辺機器も揃えておく必要があります。担当者と相談しながら最適な作業環境を整えましょう。
3DCG業務用パソコンをお探しでしたら、一度ドスパラプラスへご相談ください。