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CAD資格を取得するメリット│おすすめ資格と取得方法を詳しく解説

この記事では、CAD資格を取得するメリットと5つのおすすめ資格、資格取得の方法を詳しく解説します。

CADの資格試験は、複数の民間団体によりそれぞれ独立して実施されており、また試験の学習内容も大きく異なることから、資格取得から得られるメリットやどの資格を目指したらよいかがわからないという方も多いでしょう。各試験の具体的な内容・取得後の資格活用法に加え、最後にCADの資格取得に役立つソフトもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

CAD資格を取得するメリット

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CAD資格を取得することにより、会社・社員ともにさまざまなメリットが得られますのでご紹介していきます。

製図業務の効率化

資格取得の学習を進める過程で、CADに関する体系的な知識・CADソフトの操作に関する技術を身に付けることが可能です。

設計作業を手書きで行っている会社では、CAD資格を取得しソフトを操作可能な社員ができたことで、新たにCADソフトを導入し、製図業務をCADに移行できます。コンピュータ利用により、より正確な製図が可能で、また修正が発生した際も手書きのときと比較し圧倒的に効率よく対応できるでしょう。

企業の信用力強化

認知度の高い資格であれば、会社のWebサイトに掲載することで、企業の信用力の強化につながります。

発注先を探している会社がWebサイトを訪れた場合に、文字・画像・映像だけで自社の技術力を伝えることは容易ではありませんが、資格が掲載されていることで一定水準以上の技術力が担保されているのを示すことができるでしょう。

また求職者がWebサイトを訪れた際に、興味を持っている資格が掲載されていれば、応募のきっかけにもなります。資格ごとに保有している人数を示せば、資格取得を推進している会社であることをアピールできるでしょう。

社員満足度の向上

資格取得のために必要なテキスト代や専門学校の受講料など、会社が補助金を出す仕組みを導入したり、資格取得に対して一時金や毎月の手当を支給すれば、社員満足度の向上につながるでしょう。また資格試験前に準備期間として特別な休暇取得を認めることでも社員のモチベーションは向上します。

会社としては、社員の資格取得によりさまざまなメリットを得られるとともに、社員自身も資格取得により金銭面・休暇面などでメリットを享受できます。

おすすめのCAD資格5つ

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現在、複数の民間団体が独自の資格試験を実施しており、学習内容・習得技術は大きく異なりますので、資格取得の目的を明確にしたうえで選択することが重要です。ここからは、CAD未経験者にもおすすめの資格を5つご紹介します。

2次元CAD利用技術者試験

2次元CAD利用技術者試験は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)が実施する「2次元図面の読み描き」の能力を認定する試験です。

合格すると、CAD利用に関する基本的な知識を有し、2次元図面を正しく理解でき、CADを利用して効率的に作図を行える能力を証明できます。

試験は、「基礎」・「2級」・「1級」の順に学習内容・技術レベルが上がっていきますので、初学者は「基礎」合格を目指して学習することになります。

「2次元CAD利用技術者試験基礎」では、設計・製図の基礎、CADシステムの基本機能の他に、ネットワークや情報セキュリティ、知的財産などについても学びます。

「ものづくり」の現場では、3次元による設計・製造が進んでいますが、建築業や製造業では現在でも基本的に2次元から図面を起こすことが多いため、試験に合格すれば2次元CADオペレーターとして能力を発揮できるでしょう。

3次元CAD利用技術者試験

3次元CAD利用技術者試験も、前述の2次元CAD利用技術者試験と同じく一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)が実施しています。試験の内容は、3次元CADを利用するために必要な知識と技能を有しているかを評価します。

試験は3段階に区分されており、「2級」・「準1級」・「1級」の順に難易度が上がります。「準1級」・「1級」が実技試験であるのに対し、「2級」は筆記試験のみとなっている点が特徴的です。

「3次元CAD利用技術者試験2級」では、3次元CADの概念・機能・モデリング手法などの他に、コンピュータシステムの構成やネットワーク、情報セキュリティに関する知識も学習します。

CAD資格は多数ありますが、CADを扱う分野・業界では、3次元CAD利用技術者試験の認知度は非常に高いものがあり、合格すれば就職・転職を有利に進められるでしょう。また2級合格後に準1級・1級とステップアップすることで、自動車、機械メーカーの設計者として活躍することも可能です。

建築CAD検定試験

建築CAD検定試験は、一般社団法人 全国建築CAD連盟が実施する「建築用の図面をCADソフトを使用して描く技能を測定」するための試験です。

レベルは全部で4段階で、「4級」・「3級」・「2級」・「准1級」の順にCAD知識だけでなくより高度な実務能力が問われる試験内容になっています。

これまでCADの資格は主に建設業や製造業を中心に活用されてきましたが、建築CAD検定試験は、日本で初めての建築CADの資格試験として1993年にスタートしました。近年、建築分野でも活発にCADソフトの導入が進んでおり、大変注目を集める資格となっています。

4級は高校の団体受験のみ実施されるため、初めて受験する場合には3級からとなりますが、出題形式・合格者に求める能力の種類は類似しています。

いずれの級でも、「参考図」として与えられた課題図面と詳細な指示から、CADソフトを使用して設計図を描く(トレースする)能力を有しているかを判定します。

実務の場面を想定し、指示内容を正確に判断・理解する能力と設計図を描くのに必要なCADソフトの操作能力が問われる試験になっています。

合格すれば、建築業務において必要となる知識・CADの能力を保有している証明になるため、将来建築業界で活躍したい場合には、ぜひ目指したい資格です。

オートデスク認定資格プログラム(AutoCAD)

オートデスク認定資格プログラムは、オートデスク社が実施している認定試験で、全世界で20万人以上が取得している人気のプログラムです。

同社は、建築・土木・機械など幅広い分野で利用でき、日本国内に限らず世界中で利用されているCADソフト「AutoCAD」を販売するとともに、その取扱いに関する知識と操作技術を試験により認定する仕組みを提供しています。

認定試験は、AutoCADに関する基本知識・基本操作を問う初学者向けの「AutoCAD 認定ユーザー試験」と専門知識・より高度な操作を求める「AutoCAD 認定プロフェッショナル試験」のふたつに分かれていますので、まずは「 認定ユーザー試験」の合格を目指し学習を進めていくことになるでしょう。

なお、AutoCADはオートデスク社の製品だけでなく連携できる豊富な外部ソフトにより拡張性に優れており、非常に多くの企業で導入されています。そのため、オートデスク認定資格プログラムに合格すれば、業種を問わずさまざまな分野の「ものづくり」の場面で活躍する道が開けるといえます。

Vectorworks操作技能認定試験

ベクターワークス(Vectorworks)は、家や店舗の設計・デザイン、3次元の完成パース図まで作成可能なCADソフトで、さまざまな用途で利用可能なためオートキャド(AutoCAD)と並んで人気があります。Vectorworks操作技能認定試験は、このソフトの操作技能を客観的に認定するために実施される試験です。

これからCADを学ぶ方におすすめの資格

基礎を学べる「CAD利用技術者試験」がおすすめ

CADに関する基本的かつ総合的な知識を学習できる資格として、CAD利用技術者試験が挙げられます。この試験は、2次元CAD利用技術者試験と3次元CAD利用技術者試験に分かれ、さらにそれぞれ級が設けられていますので、これまでCADソフトに触れる機会がなく、CADを基礎から学びたいという方は、「2次元CAD利用技術者試験基礎」の資格取得を目指しましょう。当試験の案内でも、受験対象者は3ヶ月程度CADについて学び、これから本格的にCADの学習をする人が想定されています。

CADを体系的に学ぶことで業務が効率化

何もわからない状態からスタートし、CADに関連する業務だけを行う場合には、CADソフトの操作はできるようになっても、CADに関する理解が深まらず、効率的に作業を進められません。

試験に向けた学習を進める場合には、設計・製図の基礎、CADシステムの基本機能を体系的に学べるため、2次元図面を正確に理解でき、CADを利用した効率的な図面の作成が可能になります。このレベルになれば、実際にCADオペレーターとして、基本的な業務を行うことができるでしょう。

CADオペレーターとCAD資格の必要性

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CADオペレーターとは、設計者やデザイナーが描いた設計図をもとに、CADソフトを使用して正確に図面を描く仕事です。依頼者の要望通りに図面を描画するためには、CADソフトの基本的な理解が必要になりますが、必ずしも特定の資格保有を要求される職種ではなく、業務の中で必要な知識・技能を身に付けることも可能です。

ただし、CAD資格の学習を進めることで、業務で覚えた断片的な知識や技能が体系的に理解でき、作業をより効率的に進められるようになるでしょう。このため、CADオペレーターとしてのスキルをさらに伸ばしたい場合には、CAD資格の取得をおすすめします。

また資格を保有していることで、就職・転職の場面でも有利になります。

CAD資格の取得方法

CADの学習内容・各種ソフトの操作方法は、非常に高度で専門的なものが多いため、市販のテキスト・無料で公開されている動画を利用した独学では、すべてを身に付けるのは大変労力が掛かり、効率がよいとはいえません。

期間を決めて効率的に必要な知識を習得するには、資格専門の学校に通学、もしくはオンライン講座を受講するなどの方法がありますので解説します。

資格専門の学校に通学

効率的に学習を行い、合格の可能性を高めるためには、CAD資格取得のための講座を提供している資格専門の学校に通学するのがおすすめです。

初めてCADを学ぶ初学者の方、ある程度の基礎知識がある方などレベルに応じたコースが設定され、合格のためのカリキュラム・テキスト・添削課題などが用意されています。不明点があれば、CAD知識を豊富に有する講師に直接質問できるため疑問をすぐに解決できます。

ただし、ある程度の受講料が掛かる点が欠点といえるでしょう。

資格専門の学校のオンライン講座受講

業務の関係で決まった時間に通学できない場合には、CAD資格のオンライン講座を受講することも有効です。

近年、IT環境が整備され、また人との接触機会をできるだけ減らすことが求められていたこともあり、ブラウザやアプリを使用して自宅からでも授業を受けられるオンライン講座が急速に普及しました。

CAD資格の講座も例外ではなく、複数の企業からサービスが提供されています。

オンライン講座では、通学と同様のカリキュラム・テキスト・添削課題が利用できます。また都合のいい時間に受講でき、理解できていない授業は何度でも受講(再生)可能な点もメリットといえます。

通学と同じく、ある程度の受講料が必要になる点が欠点です。

CAD資格の学習と合わせて学びたい知識

CAD資格の試験合格のためには、当然CADに関する基礎知識・CADソフトの操作能力が最重要になります。

しかし、2次元CAD利用技術者試験・3次元CAD利用技術者試験ではいずれも、ネットワーク・情報セキュリティ・知的財産・コンピュータやOSの基本操作も試験範囲に含まれています。このことから単にCADソフトが利用できる人材を求めているのではなく、実務の場面で活躍できる能力を有しているかを試験により判定していることがわかります。

日頃から自身の仕事環境について意識を配り、コンピュータを中心に幅広い知識を身に付ける必要があるでしょう。

CADの資格取得に役立つソフト

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CADの資格取得に向けては、出題傾向をつかむために過去に出題された問題を数多く解くことが大切です。

しかし、受験する資格・級によっては実技試験で合否判定されるものもありますので、日頃からCADソフトの操作に慣れておく必要があるでしょう。ここからは試験に向けて役立つソフトをご紹介していきます。

Jw_cad

Jw_cadは、2次元汎用CADソフトで無料で利用可能です。機能が豊富なため、建築業・製造業など幅広い分野で利用されています。

2次元の設計機能を有していることから、2次元CAD利用技術者試験の学習にも役立つでしょう。

FreeCAD

FreeCADは、3次元CADソフトです。無料で利用できますが、3Dモデリング・メッシュデザイン・製図など、非常に多くの機能を搭載しており、3次元CAD利用技術者試験に向けて3次元の操作を練習することが可能です。

AutoCAD

AutoCADは、2次元・3次元の両方に対応した汎用CADソフトで、有料でサブスクリプション型でのみ販売されています。

業種を問わず、図面を効率的に描くことができるため幅広い分野で利用されています。

なお、オートデスク認定資格プログラムでは、試験の対象製品にもなっています。

Vectorworks

Vectorworksは、2次元・3次元いずれにも対応した有料のCADソフトで、製品設計から建築とさまざまな分野で導入されています。

Vectorworks操作技能認定試験では、試験の対象ソフトになっています。

Revit

RevitはCADソフトではなく、BIM(Building Information Modeling)と呼ばれる有料のソフトで、建築業界で利用されています。CADソフトのように2次元の図面を描いてから3次元モデリングを行うのではなく、いきなり3次元モデルを作成し、その後2次元の図面にすることが可能です。

ソフトを利用する上で知っておきたいこと

以上、CADの資格試験を目指す場合に役立つソフトをご紹介しました。いずれも初めてCADソフト・2次元の図面・3次元モデルに触れる場合に、基本的な操作を学ぶうえで練習になるでしょう。

ただし、無料のCADソフトでは動作保証・サポートがないため、トラブル・操作上の不明点などが発生した場合にはすべて自己責任・自己解決になります。ご紹介したものは人気があるソフトであるため、Webサイト・無料動画・書籍など、使い方を調べる方法は多数ありますが、ひとりで使いこなすレベルになるには相当な労力が必要になるでしょう。

一方有料ソフトでは、不明点があればサポートに問い合わせして解決でき、プログラム上の問題は迅速なアップデートがなされますが、資格を選定している段階で練習用として購入するには非常に高価なものになります。

個人利用・商用目的ではないという条件は付きますが、1年無料で利用可能なFusion 360も練習用ソフトとして利用できるでしょう。

まとめ

CAD資格を取得するメリットと5つのおすすめ資格、資格取得の方法を解説しました。

近年、3次元CADソフトの進化により、これまで主流であった建設業・製造業だけでなく、さまざまな分野でCADソフトの導入が進んでおり、今後ますますCAD資格への注目度は高まっていくと予想されます。

学習範囲が異なるCAD資格が複数用意されていますので、将来どんな分野に進みたいかを明確にしたうえで、当記事を参考に、最適な資格選びをしてください。

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