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Celeron N5100とは?スペックや性能、口コミまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「Intel®」が開発したCPUの「Intel® Celeron® N5100」のスペックや特徴について解説します。
Celeron N5100のベンチマークや口コミ・評価、おすすめのパソコンもあわせてお伝えするので、CPUの選定に悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
目次
Celeron N5100の基本スペック
Intel® Celeron® N5100 | |
製品コレクション | インテル® Celeron® プロセッサー N シリーズ |
開発コード名 | Jasper Lake |
プロセス | 10 nm |
コア数 | 4 |
スレッド数 | 4 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.1GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 2.8GHz |
メモリの種類 | DDR4 LPDDR4x |
L3キャッシュ容量 | 4MB |
対応ソケット | FCBGA1338 |
PCI Express リビジョン | 不明 |
TDP | 6W |
発売日 | 2021/1 |
Intel® Celeron® N5100は、アメリカの半導体メーカー「Intel®」が開発したCPUです。
低価格帯のエントリークラスのPC向けに設計された、優れた省電力性が特徴のIntel® Celeron® Nシリーズにあたり、中でもCeleron N5100は、特に低消費電力なノートパソコン向けのCPUです。
また、Celeron NシリーズのCPUには、Celeron N5100の従来モデルにあたるIntel® Celeron® N4120や、上位モデルのIntel® Celeron® N5105などがあります。
それぞれの製品とCeleron N5100を比較した結果は、後ほど詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
Celeron N5100はどのような用途におすすめ?
Celeron N5100は、Webサイトの閲覧やメールの管理、資料作成といった負荷の軽い基本的なビジネスタスクに適しています。
また、複数のアプリケーションやウィンドウを同時に表示し、生産性を向上させるためにデュアルディスプレイを使用する場合でも十分に使用でき、リモートワークでのテレビ会議でも不足のないパフォーマンスを提供します。
ただし、高度なWebデザインやCAD、3Dアニメーションなどの負荷の重いタスクに使用するにはスペックが不足しています。
高性能なCPUを求める方は、導入前に自身のニーズや用途をよく考えて、目的に合ったCPUを選定しましょう。
Celeron N5100のスペック比較
Intel® Celeron® N4120 | Intel® Celeron® N5100 | Intel® Celeron® N5105 | |
製品コレクション | インテル® Celeron® プロセッサー N シリーズ | インテル® Celeron® プロセッサー N シリーズ | インテル® Celeron® プロセッサー N シリーズ |
開発コード名 | Gemini Lake Refresh | Jasper Lake | Jasper Lake |
プロセス | 14 nm | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 4 | 4 | 4 |
スレッド数 | 4 | 4 | 4 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.1GHz | 1.1GHz | 2.0GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 2.6GHz | 2.8GHz | 2.9GHz |
メモリの種類 | DDR4 LPDDR4 2400 |
DDR4 LPDDR4x |
DDR4 LPDDR4x |
L3キャッシュ容量 | 4MB | 4MB | 4MB |
対応ソケット | FCBGA1090 | FCBGA1338 | FCBGA1338 |
PCI Express リビジョン | 2.0 | 不明 | 不明 |
TDP | 6W | 6W | 10W |
発売日 | 2019/11 | 2021/1 | 2021/1 |
Celeron N5100のスペックを、従来モデルにあたるCeleron N4120や、上位モデルのCeleron N5105とで比較してみていきます。
Celeron N5100は、Celeron N4120の後継モデルにあたるCPUで、Celeron N4120ではGemini Lake Refresh アーキテクチャが採用されていましたが、Celeron N5100ではJasper Lake アーキテクチャになっています。
コア数・スレッド数に差はありませんが、プロセスは14nmから10nmに微細化され、ターボ・ブースト利用時の最大周波数は200MHz向上しました。
Celeron N4120はCeleron Nシリーズの4000番台の中ではトップクラスの性能を持つCPUですが、より高い処理速度を求める方は、Celeron N5100がおすすめです。
一方で、Celeron N5100の上位モデルのCeleron N5105と比較すると、アーキテクチャやプロセス、コア数・スレッド数は同値ですが、プロセッサー・ベース動作周波数が1.1GHzから2.0GHzへ大幅に向上し、ターボ・ブースト利用時の最大周波数もわずかながら向上しています。
スペックアップしている分、消費電力が6Wから10Wに上がっていますが、平均的なCPUの消費電力を考慮すると、十分に省電力性に優れているといえるでしょう。
PCの基本的な操作や負荷の軽いアプリケーションの処理速度を重視したい方は、Celeron N5105がおすすめです。
Celeron N5100と両製品のベンチマークを比較した結果は、後ほど解説するので、より詳細な性能差を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
Celeron N5100とAMDシリーズのスペック比較
AMD PRO A8-9600 | Intel® Celeron® N5100 | AMD Athlon™ X4 950 | |
製品コレクション | AMD A8-Series APU for Desktops | インテル® Celeron® プロセッサー N シリーズ | AMD Athlon™ X4 |
開発コード名 | Bristol Ridge | Jasper Lake | Bristol Ridge |
プロセス | 28 nm | 10 nm | 28 nm |
コア数 | 4 | 4 | 4 |
スレッド数 | 4 | 4 | 4 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.1GHz | 1.1GHz | 3.5GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 3.4GHz | 2.8GHz | 3.8GHz |
メモリの種類 | DDR4 | DDR4 LPDDR4x |
DDR4 |
キャッシュ | 2MB(L2) | 4MB(L3) | 2MB(L2) |
対応ソケット | AM4 | FCBGA1338 | AM4 |
PCI Express リビジョン | 4.0 | 不明 | 3.0 |
TDP | 65W | 6W | 45W |
発売日 | 2017/7 | 2021/1 | 2017/7 |
競合のAMDシリーズのCPUともスペックを比較します。
AMD PRO A8-9600は、デスクトップ向けのCPUで、コア数・スレッド数は4コア4スレッドとCeleron N5100と同値ですが、プロセッサー・ベース動作周波数やターボ・ブースト利用時の最大周波数は、Celeron N5100を大きく上回る数値です。
メモリは、Celeron N5100と同様にDDR4に対応しています。
処理性能が高い分、消費電力は65Wと、Celeron N5100の10倍以上の数値ですが、より優れた処理速度を求める方は、PRO A8-9600も検討してみてください。
次に、PRO A8-9600と同じデスクトップ向けCPUのAMD Athlon™ X4 950とCeleron N5100を比較します。
コア数・スレッド数は同値ですが、プロセッサー・ベース動作周波数は3.5GHz、ターボ・ブースト利用時の最大周波数は3.8GHzと、いずれもCeleron N5100を大きく上回っており、優れた処理性能がうかがえます。
また、PRO A8-9600よりも高い処理速度がみられるうえに、消費電力は45WとPRO A8-9600よりも抑えられていることから、省電力性のよさもみて取れます。
一方で、Celeron N5100がL3キャッシュに対応しているのに対し、AMD製の両製品は、L2キャッシュまでしか対応していません。
そのため、大規模なデータを効率的に処理したい方は、Celeron N5100をはじめとしたL3キャッシュに対応したCPUがおすすめです。
Celeron N5100の特徴
Celeron N5100の特徴を3つ解説します。
Celeron N5100のメリットだけでなく、デメリットもお伝えするので、選定に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
省電力性に優れたエントリークラスのCPU
Celeron N5100の特徴のひとつが、優れた省電力性です。
Celeron N5100の消費電力は6Wと、CPUの中ではトップクラスに低く、ランニングコストを抑えて運用したい方に適しています。
優れた省電力性が特徴のCeleron Nシリーズの5000番台のCPUと消費電力を比較してみると、どの製品も10W〜15Wと低い消費電力の中で、Celeron N5100が唯一の1桁台の数値です。
Celeron N5100は、低消費電力である分、性能もエントリークラスですが、消費電力を重視したい方におすすめです。
Celeron Nシリーズの4000番台のCeleron N4505を上回る性能を持つ
Core i5-1335Uは、前世代の一般ユーザー向けモデルにあたるIntel® Core™ i5-1240Pと同等の性能を持つCPUです。
Intel® Celeron® N5100 | Intel® Celeron® N4505 | |
製品コレクション | インテル® Celeron® プロセッサー N シリーズ | インテル® Celeron® プロセッサー N シリーズ |
開発コード名 | Jasper Lake | Jasper Lake |
プロセス | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 4 | 2 |
スレッド数 | 4 | 2 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.1GHz | 2.0GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 2.8GHz | 2.9GHz |
メモリの種類 | DDR4 LPDDR4x |
DDR4 LPDDR4x |
L3キャッシュ容量 | 4MB | 4MB |
対応ソケット | FCBGA1338 | FCBGA1338 |
PCI Express リビジョン | 不明 | 不明 |
TDP | 6W | 10W |
発売日 | 2021/1 | 2021/1 |
Celeron N5100のコア数・スレッド数は、Celeron N4505の2コア2スレッドよりも多い4コア4スレッドであるため、複数のアプリケーションやタスクを同時に実行する際に、スムーズな切り替えや応答性を求める方は、Celeron N5100のほうが適しています。
プロセッサー・ベース動作周波数は、Celeron N4505のほうが優れた数値ですが、ターボ・ブースト利用時の最大周波数は、ほとんど差はありません。
クリエイティブシーンで高パフォーマンスを求める方にとっては物足りない場合がある
優れた省電力性が特徴のCeleron N5100ですが、高スペックなCPUを求める方にとっては物足りない場合があります。
Celeron N5100のコア数・スレッド数は4コア4スレッドで、プロセッサー・ベース動作周波数は1.1GHz、L3キャッシュ容量は4MBと、CPUの中ではエントリークラスにあたるため、負荷の大きい動画編集やグラフィックデザイン、3Dレンダリングなどのタスクで高いパフォーマンスを発揮できる性能を求める方には向いていません。
Celeron N5100は、Webサイトの閲覧やMicrosoft Wordの使用、メールの管理、リモート会議といった負荷の軽い一般的なビジネス業務であれば十分な性能を発揮します。
用途に応じて過不足のない性能を持ったCPUを選定するように心がけましょう。
Celeron N5100のベンチマーク
Celeron N5100のベンチマークのPassMarkを中心に解説します。
Celeron N5100の性能をより詳細に知りたい方は、参考にしてください。
PassMark(CPU Mark Rating)
PassMarkのCPU Mark Ratingからみていきます。
Celeron N5100のスコアは3357と、5つの製品の中では中間の数値でした。
Celeron N5100よりも優れた処理速度を持つPRO A8-9600とはほとんど差はありませんが、下位モデルのCeleron N4120の131%の数値で、大きな性能差がみられました。
一方で、上位モデルのCeleron N5105やAthlon X4 950と比較すると劣っており、およそ6%〜20%の開きがあります。
CPUの性能は、上位モデルのほうが高い傾向にありますが、用途に対してオーバースペックなCPUを導入すると、コストパフォーマンスの良さを実感しにくいので、基本スペックやそのほかのベンチマークも把握したうえで、最適なものを選定してください。
PassMark(CPU Single Thread Rating)
CPUのシングルスレッド性能を数値化したPassMarkのCPU Single Thread Ratingもみていきましょう。
Celeron N5100のスコアは1409と、5つの製品の中では下位モデルのCeleron N4120に次いで低い数値でした。
最も高いスコアだったのはAthlon X4 950で、Celeron N5100の116%の数値です。
また、上位モデルのCeleron N5105と比較すると、およそ7%の性能差がみられました。
シングルスレッド性能は、Webサイトの閲覧やMicrosoft Wordを使用した資料作成といった、単一のスレッドで実行される、負荷の軽いタスクの処理性能を表します。
ビジネスシーンでの活用を検討している方は、PassMarkのCPU Single Thread Ratingも参考にCPUを選定してみてください。
消費電力
最後に、消費電力も比較します。
Celeron N5100の消費電力は6Wと、Celeron N4120と並んで5つの製品の中で最も低い数値でした。
上位モデルのCeleron N5105の消費電力は、スペックアップがみられる分、4W高い10Wですが、十分に省電力性に優れているといえるでしょう。
また、AMD製の両製品の消費電力は65Wと、デスクトップ向けのCPUであるため、Celeron N5100をはじめとしたCeleron Nシリーズの3製品とは差がみられる結果となりました。
消費電力を抑えてCPUを運用したい方は、省電力性に優れたノートパソコン向けCPUがおすすめですが、デスクトップ向けCPUのほうがハイスペックな傾向にあるので、用途に対してスペック不足とならないように注意しましょう。
Celeron N5100を使用している方の口コミ・評価
Celeron N5100を使用している方の口コミ・評価を紹介します。
事務作業には十分なノートパソコンでした。
※ドスパラ通販サイトより引用
通常利用の場合は、画面はきれいなのですが、ZOOM利用時の画質が、あまりよくないように思えました。何か問題があるのでしょうか?カメラの画素数が低いのでしょうか?教えていただけると有難いです。概ね満足しております。
※ドスパラ通販サイトより引用
まとめ
この記事では、Intel社が開発したCPU「Celeron N5100」のスペックや特徴、ベンチマーク、口コミまで解説しました。
Celeron N5100は、Celeron Nシリーズの中でも特に優れた省電力性を持つCPUで、なおかつ4000番台のCPUをしのぐ性能を備えています。
とはいえ、性能はCPUの中ではエントリークラスにあたるため、Webサイトの閲覧や資料作成、メールの送受信などの一般的なビジネスシーンでの使用がおすすめです。
この記事では、ほかの製品との基本スペックやベンチマークスコアの比較も行ったので、CPUの選定に悩んでいる方は、解説した内容を参考に、複数の製品を比較して用途に適したものを導入してください。