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CPU型番の見方を解説。数字の意味や違い、性能を解説!
CPUは、PCの性能を大きく左右する重要なパーツです。
しかし、今お使いのパソコンに搭載されているCPUの性能がどれほどのものか、意外とわからない方も多いかもしれません。そこで知っておきたいのが、CPU型番の見方です。似たようなアルファベットや数字が並んでいて難しそうに見えますが、ポイントさえ押さえれば、型番から大まかな性能が理解できるようになります。
この記事では、CPU型番の読み解き方をわかりやすく解説していきます。
目次
CPUとは
CPU(中央処理装置)は、パソコンやスマートフォンなどコンピュータ内で情報を処理する中枢を担う、いわゆる司令塔の役割を果たすパーツです。
プログラムの実行からデータの処理、メモリなど他の機能の制御までパソコン内のほとんど全ての動作に関与するため、性能面において最も重要視するべきパーツだと言えます。
CPUに関して詳しくは「CPUとは?パソコン選びで知っておくべき要素や比較方法を解説!」で解説しておりますので、あわせてご覧ください。
CPUの型番の見方
CPUの型番は、図のようにアルファベットと数字で構成されます。この文字列の中からメーカーやブランド、シリーズ、プロセッサーナンバー、サフィックスなど、CPUの性能や用途に関する情報を読み取ることができます。
メーカー
文頭はメーカー名です。CPUの主要メーカーには「IntelⓇ(インテル)」と「AMDⓇ(エーエムディー)」があり、、それぞれ異なるブランドやシリーズのCPUを販売・提供しています。メーカーだけで性能を比べることはできず、後述の世代やSKUナンバーなどを踏まえ総合的に判断する必要があります。
ブランド
その次はブランド名です。CPUには、メーカーごとに異なるブランドがあります。
Intel CPUブランド
Intelの代表的なブランドは以下です。
- IntelⓇ Core Ultra™ プロセッサー:Core ブランドに代わる、Intelの新しい主力CPUブランド。AI処理に特化したNPU(Neural Processing Unit)を搭載したことで、データ処理や高負荷の作業の効率化が期待できます。
- IntelⓇ Core™ プロセッサー:Intel製CPUの中でも特に知名度が高く、2006年の発表以来、現在までに14世代が発売されています。
- IntelⓇ XeonⓇプロセッサー:ワークステーション・サーバー用として、主にプロフェッショナル向けに販売されているCPU。コア数が多く、利用できるメモリ数が多いことが特徴
この他にも、旧「Pentium」、「Celeron」と呼ばれた省スペース向けブランド「Intel プロセッサー」など複数のブランドが存在します。
AMD CPUブランド
一方、AMDの代表的なブランドは以下です。
- AMDⓇ Ryzen™ プロセッサ:AMDの主力ブランド。IntelのCore ブランドに匹敵する性能を持ちます。
- AMD Ryzen™ Threadripper™ プロセッサ:ワークステーション用として知られるCPUで、主にIntelのXeonと比較されます。
AMD CPUはその他に、サーバーが主用途である「EPYC」などがあります。
シリーズ
その次に記載されている数字がシリーズを表すものです。
シリーズとは、CPUのブランド内でのランクを表すもので、数字が大きくなればなるほど性能が良くなります。IntelやAMDは各ブランドごとに複数のシリーズを展開しており、選ぶ際には用途や予算に合わせてシリーズを検討すると良いでしょう。
以下は各社主要ブランドの性能目安です。
Intel Core Ultra | Intel Core | AMD Ryzen | |
ハイエンド | Core Ultra 9 | Core i9 | Ryzen 9 |
Core Ultra 7 | Core i7 | Ryzen 7 | |
ミドルエンド | Core Ultra 5 | Core i5 | Ryzen 5 |
ローエンド | - | Core i3 | Ryzen 3 |
プロセッサーナンバー
その後に続くプロセッサーナンバーは、CPUの世代や機能を示す項目で、性能をはかる上で、重要な要素の一つです。プロセッサーナンバーは「世代」「SKUナンバー」「サフィックス」の3つに分けることができます。
世代(シリーズ)
まず、プロセッサーナンバーは世代が表記されています。数字が大きいほど、そのブランドの中では新しい世代を意味しており、新しい世代であればあるほど性能は良い傾向にあります。
Intel Core iの世代
例1)Core i5-12600K→Core i5-“12”600K:12世代を表す
Intel Coreブランド(IntelⓇ Core i™ シリーズ)の世代は14世代まであります。例えば、Core i5-12600Kならば、上記の12世代を意味します。
世代 | 型番表記 |
第1世代 | 3桁で、875、760、560のように表記 |
第2世代~第9世代 | 2xxx(4桁で文頭が世代) |
第10世代~第14世代 | 10xxx(5桁で文頭2桁が世代) |
Intel Core Ultraの世代
例2)Core Ultra 9 185H→Core Ultra 9 “1”85H:1シリーズを表す
Core Ultraブランドの場合は世代ではなく、シリーズを表しています。Core Ultra 9 185Hであれば、1シリーズを意味します。呼び方が異なりますが、基本的な考え方はCoreブランドの世代の考え方と違いありません。
世代 | 型番表記 |
シリーズ1 | 1xx |
シリーズ2 | 2xx |
AMD Ryzenの世代
例)Ryzen 7 “7”700→7000シリーズを表す
AMDも世代によって性能が向上していく考え方は変わりありません。Ryzen 7 7700は、7番目の世代である7000シリーズを表します。
世代 | 型番表記 |
第1世代 | 1xxx、2xxxG |
第2世代 | 2xxx、3xxxG |
第3世代 | 3xxx |
Ryzen 4000 シリーズ | 4xxx |
Ryzen 5000 シリーズ | 5xxx |
Ryzen 5000G シリーズ | 5xxxG |
Ryzen 7000 シリーズ | 7xxx |
Ryzen 8000 シリーズ | 8xxx |
Ryzen 9000 シリーズ | 9xxx |
SUKナンバー
世代以降の数字はSKU(Stock Keeping Unit)ナンバーを表すもので、数字が大きいほど性能が高いことを示しています。
サフィックス(カテゴリー)
CPUの型番の末尾に付いているアルファベットはサフィックスと呼ばれるもので、特定の用途や性能を示しています。サフィックスの意味を理解しておくと、購入者それぞれの用途や目的に応じて、適切なCPUを選択できるようになります。
Intel CPUのサフィックス
Intelのサフィックスには、「K」(オーバークロック対応)、「U」(省電力)などの区分があります。性能に大きく影響する要素で、CoreブランドもCore Ultra ブランドも基本的には共通しています。
アルファベット (サフィックス) |
意味 |
なし | 標準的なCPU |
K | オーバークロック対応 |
F | 内蔵GPU非搭載 |
KF | オーバークロック対応かつ内蔵GPU非搭載 |
T | 省電力モデル |
H | ノートPC向け上位モデル |
HX | ノートPC向け最上位モデル、オーバークロック対応 |
HK | ノートPC向け上位モデル、オーバークロック対応 |
U、Y | ノートPC向けの省電力モデル |
P | ノートPC向けの高性能GPU内蔵モデル |
AMD CPUのサフィックス
AMD Ryzenでは、「X」(高性能)や「G」(GPU内蔵)などが存在します。
アルファベット (サフィックス) |
意味 |
X | オーバークロック対応 |
WX | 最上位モデル |
H、HS | 高性能ノートPC向けモデル |
E | 省電力モデル |
U | ノートPC向けの省電力モデル |
G | 内蔵GPU搭載モデル |
CPUの性能比較表
ここまではCPUの型番の見方を説明してきました。
これらの見方を活用すれば、おおよその性能や特性がわかるので、購入時に比較がしやすくなるかと思います。しかし、より正確にCPUの性能を比較するには、コア数、スレッド数、TDPなどの要素を総合的に判断して、目的に応じた性能を選択することが必要になります。
また、CPUのパフォーマンス性能は、ベンチマーク測定サービス「PassMark」のベンチマークスコア(CPUの総合的な性能を数値化したもの)でも比較が可能です。
「CPUの性能比較表|2024年最新版」では、PassMarkスコアをはじめ、9項目でCPUの性能を比較しています。あわせてご覧ください。
CPUの型番の確認方法
最後に、お使いのPCに搭載されているCPUの型番を確認する方法をご紹介します。
Windows 11の場合
「設定」→「システム」→「詳細情報」にて、プロセッサー欄で確認できます。
Windows 10の場合
「コントロールパネル」→「システム」→「デバイスの情報」にて、同様に確認できます。
まとめ
CPUの型番を理解することは、PCの性能や用途に合った選定に重要です。メーカーやブランド、世代、サフィックスなどの情報を総合的に確認し、目的に合ったCPUを選びましょう。