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SSDの容量別のおすすめ用途は?空きを確保するコツも解説
この記事では、SSDの容量別のおすすめ用途や、容量を確保するためのコツを解説します。SSDは容量によって価格も大きく異なるため、あらかじめOSや初期からインストールされているアプリケーションの容量や、キャッシュでたまる分の容量を念頭に置いたうえで自身の使用用途にあわせて適切な容量の製品を選ぶことが大切です。
目次
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SSDで使用できる容量は?
SSDの容量は、Windowsで使用できる容量と計算方法が違うため、スペック表で表示されている容量と、実際にWindowsで使用できる容量とは異なる点に注意が必要です。ここでは、SSDのスペック表で表示されている容量が、Windows上ではどれくらいの容量として認識されるのか、変換するにはどのように計算すればよいのかなどを解説します。
SSDの概要については「SSDとは?HDDとの違いや特徴、おすすめの使い方を解説」にて解説しているため、あわせてご覧ください。
Windowsで使用できる容量
SSDのメーカーでは、バイト数を計算する際に10進法を用います。
そのため、1GB=1,000MB=10,000,000KB=1,000,000,000Bで計算されます。
しかし、Windowsではバイト数を計算する際に2進法を用いるため、
1GB=1,024MB=1,048,576KB=1,073,741,824Bで計算されます。
SSDメーカーとWindows上で認識される容量の差は、次のとおりです。
SSDメーカーでの容量 | Windows上での容量 |
1GB | 0.93GB |
128GB | 119GB |
256GB | 238GB |
512GB | 476GB |
1TB | 931GB |
このように、容量が大きくなるほどSSDメーカーとWindows上での容量の差は大きくなるため、SSDを選ぶ際は上記の数値を念頭に置くとよいでしょう。
OSやアプリケーションの容量も加味する
Windows 11のOSの容量は、15GB〜35GBほどの容量を占めています。
また、Office製品などのアプリケーションにおいても10GBほどの容量が使用されると見ておくとよいでしょう。
そのため、WindowsでSSDを使用する際は、あらかじめWindowsでの容量に変換したうえで、さらに25〜45GBほどの容量を差し引いた数値が実際に使用できる容量になります。
なお、SSDでは残り容量が少なくなることによって動作が重くなることがあるため、上記で計算した使用可能な容量から、さらに20GBほど余裕を持って確保しておくことで、快適な動作の継続が期待できます。
キャッシュなど自動的にたまるデータもある
PCを使用し続けていると、自らダウンロードしたファイル以外にも、アップデートの際にたまるバックアップデータや、ブラウザのキャッシュ(一度アクセスしたWebサイトやアプリを一時的に保存する機能)がたまり、容量が足りなくなってしまうケースがあります。
これらの自動的に使用される容量は、年間で5GBほどといわれており、こまめに削除することもできますが、手間に感じる方も多いのではないでしょうか。そのため、PCの使用年数(約5年)に合わせて、先述したOSやアプリケーションの容量に加えて、25GBほど余裕を持ってSSDの容量を確保しておくとよいでしょう。
このように、SSDにはOSやアプリケーション、キャッシュなどのさまざまなデータを保存するため、できるだけ大きな容量のものを選ぶことをおすすめします。
SSDの容量別のおすすめ用途
SSDは、128GBや512GBなど幅広い容量の製品が販売されているため、用途に合わせて適切な容量の製品を購入することで、容量不足に陥ったり、無駄な空き容量ができてしまったりするリスクを防げます。容量別のおすすめ用途は、次のとおりです。
128GBのおすすめ用途
128GBを使用する場合、Windows上で認識される使用可能容量は119GBになります。そこに初期から必要になるOSや標準搭載アプリケーションの容量、キャッシュの容量などを加味することで、自由に使用できる容量が50GB以下になることが多いです。写真や書類、動画、そのほかのアプリケーションといったデータを保存しているとすぐに容量不足になってしまうケースがほとんどのため、こまめにファイルを整理する必要があります。そのため、128GBのSSDは、PC内に書類などのデータを保存せずにクラウド保管する場合や、PCの利用用途がインターネットの閲覧のみなど、データ容量に関係ない作業を行う場合におすすめです。
256GBのおすすめ用途
256GBは一般的によく用いられる容量で、基本的に仕事で使用する写真や書類、動画といったデータは不便なく保存できるといわれています。また、専門的な技術を必要としない簡単な画像編集、動画編集といった作業や、専用のアプリケーションのインストールなども容量を大幅に圧迫することなく行えます。そのため、256GBのSSDは、ビジネスシーンにおける基本的な事務作業を行う場合や、事務作業に加えて簡単な画像や動画の編集作業を行う場合におすすめです。
ADATA ASU650SS-256GT-R (256GB)
ADATA ASU650SS-256GT-Rは、ADATA SSD Toolboxと移行ユーティリティをダウンロードでき、SSD ToolboxからSSDの状態を定期的に確認しやすい点が特長です。移行ユーティリティは、HDDからSSDへ移行する際のバックアップ作業などに役立ちます。
512GBのおすすめ用途
512GBも256GBと同じく一般的に用いられる容量です。256GBの2倍の容量になるため、ビジネスシーンでの事務作業に用いる場合は、容量不足に陥るリスクを格段に下げられます。そのため、256GBと512GBで価格差が小さい場合や、余裕を持って容量を気にせず使用したい方には512GBがおすすめです。しかし、PCゲームなど大容量のデータをインストールする場合や、3DCG、CADといった専門的な作業、本格的な動画編集を行う場合は512GBでは足りないケースもあるため、注意が必要です。
Solidigm P44 Pro SSDPFKKW512H7X1 (M.2 2280 512GB)
P41 Plusシリーズに含まれるSolidigm P41 Plus SSDPFKNU512GZX1は、PCIe Gen4(NVMe)規格を採用した高速内蔵SSDです。PCIe Gen4(NVMe)は、高い信頼性とコストパフォーマンスを実現し、ビジネスシーンにおける一般的な事務作業などにおすすめの製品です。
1TBのおすすめ用途
1TBのSSDでは、OSや初期のアプリケーション、キャッシュなどの容量を加味したうえでも、あらかじめ自由に使える容量は、先述した512GBよりも大きな容量を確保できるでしょう。そのため、業務でゲーム開発や動画編集を行う場合や、3DCGなどの専門的なクリエイティブ作業を行う場合におすすめです。
しかし、業務として日常的に大量のデータを扱う場合、1TBでも容量不足になる可能性もゼロではありません。そのため、1TBでも容量に不安がある場合は、さらに大容量のSSDを購入したり、複数のSSDや、外付けのSSD・HDDを別途用意したりする必要があります。
Intel SSD 670p SSDPEKNU010TZX1 (M.2 2280 1TB)
ドスパラでは、1TBのSSD「Intel SSD 670p SSDPEKNU010TZX1 (M.2 2280 1TB)」を販売しています。144層のQLC NANDフラッシュメモリを搭載しており、データの読み書きの速さを強みとしています。なお、ドスパラでは最大4TBのSSDを販売しています。
256GBと512GBはどちらがおすすめ?
先述した内容では、一般的に用いられる容量として256GBと512GBをご紹介しました。しかし、256GBと512GBではどちらを選んだほうがよいのか迷う場合もあるのではないでしょうか。
256GBと512GBでは、業務などで使用する画像や書類、動画などのデータを保存したり、簡単な編集を行ったりする程度の作業であれば、どちらも快適に処理できます。そのため、256GBを購入し、万が一容量が足りなくなった場合は、外付けのSSDやHDD、USBメモリなどを購入するケースも多いです。一方で、ノートPCを使用しており頻繁に持ち運ぶなど、外付け製品もあわせて持ち運ぶことを不便に感じる場合は、PC1台ですべてのデータを管理できるよう、512GBを選ぶとよいでしょう。
クラウドストレージの利用も検討
最近では、クラウドストレージを提供するサービスも増えています。クラウドストレージを活用し、SSDの容量を256GBに抑える方法もおすすめですが、クラウドストレージでは利用料金が必要になる場合もあるため、512GBのSSDとクラウドストレージの利用料を比べたうえで検討するとよいでしょう。
SSDの容量を確保するコツ
SSDでは、先述のとおり、OSやアプリケーション、キャッシュなどで多くの容量を消費します。加えて、用途によっては一度に大量のデータをダウンロードすることも考えられます。容量不足でダウンロードができず、整理しなければならないといった手間を防ぐためにも、日頃からできる容量を確保するためのコツをご紹介します。
こまめにごみ箱を空にする
削除したデータは、「ごみ箱」に一時的に保管されます。ごみ箱に入ったデータを削除する
ことで、データを完全に削除でき、削除したデータ分の容量が確保できます。ごみ箱のデータは一定の期間がたつと自動的に削除されますが、ごみ箱にデータが残っていて容量不足だと判断されてしまうケースもあります。こまめにごみ箱を確認し、不要なデータを削除する習慣をつけておくとよいでしょう。
使わないアプリケーションはアンインストールする
PCを長期間使用していると、インストールしたアプリケーションの中でも使用しないものが複数あるのではないでしょうか。アプリケーションにもよりますが、不要なものをアンインストールすることで多くの容量を確保できる場合があるので、必要のないアプリケーションはないかどうかもこまめに確認することをおすすめします。
インストールされているアプリケーションは、次の手順で確認できます。
- スタートボタンをクリックする
- 「すべてのアプリ」をクリックする
- 不要なアプリケーションをアンインストールする場合は、アプリケーションを右クリックし、「アンインストール」を選択する
参照:Windowsでアプリとプログラムをアンインストールまたは削除する(Microsoft)(外部サイト)
ストレージセンサーを活用する
Windows 10以降のPCには、ストレージセンサーが標準搭載されています。ストレージセンサーでは、ごみ箱内の不要なデータなどをPCが検知し、自動で削除します。
ストレージセンサーは、次の手順で有効化できます。
- スタートボタンをクリックする
- 「設定」をクリックする
- 左上の三本線のメニューボタンをクリックする
- 「システム」をクリックする
- 「ストレージ」をクリックする
- 「ストレージセンサー」をオンにする
参照:Storage Senseを使用してドライブ領域を管理する(Microsoft)(外部サイト)
ストレージセンサーは、オンにすると基本的にストレージ容量が不足している際に実行されます。なお、週ごとや月ごとなど細かく期間の設定も可能で、ごみ箱に移動したデータが自動で削除される期間もあわせて設定できます。
外付けのSSD・HDDを用意する
内蔵SSDの容量が足りなくなってきた場合やさらに多くの容量を確保したい場合は、外付けのSSDやHDDを購入する方法もあげられます。外付けのHDDはSSDに比べ、容量が大きいものや安価で購入できるものがある一方で、衝撃に弱い点で持ち運びには適していません。外付けのSSDはUSBメモリほどの大きさの製品もあり、衝撃にも強いため持ち運びにも適していますが、HDDに比べて容量あたりの単価が高い傾向があります。保存するデータの量や使用シーンにあわせてSSDかHDDかを選ぶとよいでしょう。
内蔵SSD・HDDを追加する
外付けのSSD・HDDを用意する以外にも、内蔵SSD・HDDを追加する方法もおすすめです。内蔵SSD・HDDは、外付けに比べて容量あたりの単価が抑えられ、大容量のデータを扱う際のPCの発熱に対する冷却性能にも優れています。
なお、内蔵SSD・HDDの追加作業やパーツの交換は専門的な技術を必要とするため、初心者には難しい場合があります。このとき、BTOメーカーに製造を依頼し、あらかじめ自分の求めるスペックのパーツをカスタマイズしたPCを購入するのもおすすめです。
BTOのメリットやデメリットについては、「BTOパソコンとは?メリット・デメリットや用途別に選ぶポイント」でもご紹介しているので、ぜひご覧ください。
デフラグメンテーション(デフラグ)を行う
デフラグメンテーションとは、PC内のストレージを最適化する処理を指し、デフラグと略称で呼ばれることが多いです。デフラグでは、SSDでデータの保存や削除を繰り返すことによるストレージの断片化(ストレージの空き容量が分散し、隙間に新しいデータを細切れで書き込んでしまう現象)を防ぎ、高速での読み書き処理を維持します。デフラグを行うことで、SSDの処理速度を向上させたうえで容量を最適化し、空き容量を確保できる点がメリットといえます。
Windows 11では、次の手順でデフラグが行えます。
- タスクバーの検索ボックスに「デフラグ」と入力する
- 「ドライブのデフラグと最適化」をクリックする
- 最適化を実行するディスクドライブを選択する
- 「最適化」をクリックする
以下のMicrosoftページはWindows 10のデフラグを行う手順になりますが、Windows 10・11どちらも同様の手順で行えます。