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【2023年最新】ワークステーション用途別おすすめモデル・推奨スペック

製造に必要な設計モデルの作成など、高度な作業の計算処理にはワークステーションが必要不可欠です。今回はパソコンとワークステーションの違いや、ワークステーションの選び方について解説した上で、クリエイティブな環境づくりに役立つワークステーションを用途別にご紹介します。

目次

ワークステーションとは?

ワークステーションとは「複雑な処理計算が必要なアプリケーション」や「複数ソフトの多重使用」、「大容量による高負荷への耐性」といった業務向けの高性能パソコンを指します。

ワークステーションはパソコンと似たスペックを持っています。メモリやCPU、マザーボードといった部品ベースの共通点から、Windowsを始めとしたOSの環境まで似ているケースがほとんどです。

しかし、パソコンとワークステーションには明確な違いが存在します。それは、”ワーク”と名が付いている通り、仕事分野ごとに必要な機能をより高性能にしている点です。

たとえば、一般的なパソコンに比べてメモリを積める最大容量が大きいワークステーションであれば、同時に多くのデータの解析やシミュレーションが可能になっています。ワークステーションとは、高度な計算が必要な業務運用にマッチしたコンピューターの一種だといえるでしょう。

ワークステーションをおすすめしたい用途

高度な計算が必要な業務をしている人であれば、パソコンよりもワークステーションがおすすめです。ワークステーションには、「エンジニアリングワークステーション」や「オフィスワークステーション」など、業種に応じていくつかの種類が存在します。

ワークステーションをおすすめできる業務内容として、用途別の代表例をご紹介します。

CAD

CADとはコンピューター支援設計のことを指します。ワークステーション内で3Dモデリングを作ったり、モデリングをそれぞれ組み合わせて3Dの設計図を作成したりすることが可能です。

CADを使った、ワークステーションがおすすめできる業種として、主に建設設計業界による製図や機械設計などが挙げられるでしょう。

DCC

DCCを使えるワークステーションは、3DCGやモデリングを製作する方におすすめです。CADが主に工業系をカバーしているとすれば、DCCは映像やゲーム、キャラクターの創作などデザイン系をカバーしているといえます。

3DCGはさまざまな用途で用いられるため、クリエイティブな業界に身を置く方にもワークステーションがおすすめです

演算シミュレーション

複雑な計算が必要となる数値解析において、通常のパソコンでは計算スピードに時間が掛かってしまうケースが有るのも事実です。そこで、計算性能に特化したワークステーションを利用してみるのも1つのポイント。

複雑な計算を行う技術者や、医薬品開発や気候変動のシミュレーションを行う研究者にとって、ワークステーションのようなハイスペックコンピューターは必要不可欠だといえるでしょう。

動画編集

Youtubeの動画撮影や編集など、動画コンテンツの撮影や編集はどんどん身近なものになっています。中でも解像度のグレードは年々上昇しつつあり、現在では4Kや8Kという高画質動画の撮影をされている方もいるようです。

そのような高画質の動画編集をする場合は、優れたグラフィックボード(GPU)を揃えたワークステーションがおすすめです。高い負荷が掛かりやすい高解像度の動画でも、簡単に再生・動画編集を行うことができます。

VR/MR

VR(仮想現実)やMR(複合現実)にはハイスペックのワークステーションがおすすめです。リアルな描写が求められるVRやMRでは、現実に限りなく近い光源をもとに影や反射を描写したり、ユーザーの動きをリアルタイムで反映したりするなどの処理能力が必要になります。

近年ではゲームを始めとして、建築設計業界や技術研修トレーニングなどでもVR技術が用いられるようになりました。VR/MR向けワークステーションの需要はますます高まっているといえるでしょう。

金融

証券取引や投資といった金融取引など、情報をいかに素早く取り扱えるか重視している方にとっては世界中の膨大な情報をリアルタイムで確認することが必要不可欠でしょう。

そのようなときにはハイパフォーマンスを誇るワークステーションがおすすめです。リアルタイムでデータを配信・処理できるワークステーションや通信設備があれば、コンピューターが原因でコンマ数秒の取引に遅れる心配を取り除くことができます。

ディープラーニング

ディープラーニングとは機械学習の一種で、人工知能(AI)に大量のデータを入力しデータの特徴を学習させる技術です。身近なものでは画像認識や画像生成、さらにはがん細胞の発見といった医療技術などにも応用されるなど、さまざまな分野で使われています。

ディープラーニングは大量のデータを処理する必要があるため、一般的なパソコンの処理速度では少々物足りないことも。そのようなとき、ワークステーションのような高性能コンピューターを使えばディープラーニングをより効率的に行えます。

医療

医療現場においても高性能な処理能力を持つワークステーションが利用されるケースもあります。たとえば、「MRIやレントゲンで撮影したデータを高速で表示する運用効率のアップ」「複雑なシミュレーションよる創薬スピードのアップ」「臨床ケアの向上」などさまざまです。

ワークステーションは医療現場を支える重要なパーツの1つになっているといえるでしょう。

ワークステーションの選び方のポイント

業務に応じたおすすめのワークステーションを選ぶ方法にはいくつかのポイントが存在します。同じパソコンであってもCPUやGPU、メモリといったスペックが異なるように、ワークステーションもスペックに応じて得意な処理が異なる点は注意しましょう。

ワークステーションの選び方において、ポイントとなる選び方をご紹介します。

デスクトップ型・ノート型の違い

ワークステーションのスペックを語る前に、まずは据え置きで能力を発揮するデスクトップ型か、持ち運びも可能なノート型か、ワークステーションの携行性にも目を向ける必要があります。

例として、建設業界ではCADを使った3Dモデリングによる設計図を作成しています。それに加えて、顧客が意思決定をしやすいように建築現場でVRを用いるケースもあるようです。

出先などさまざまな場所でワークステーションが必要な場合はノート型がおすすめだと言えます。一方でスペックの増築や拡張性などのカスタマイズ面を見ると、デスクトップ型のワークステーションが優れているのも事実です。

ワークステーションの選び方としては、携行性を重視するかどうかという点が挙げられます。

CPU

複雑なクリエイティブ業務をメインとしてワークステーションの購入を考えている場合は、「Xeon」が搭載されたワークステーションがおすすめです。「Xeon」はIntelが提供しているCPUプロセッサの中でも、ワークステーションや業務用サーバーをメインに提供されている高性能CPUです。

複雑なシミュレーションや処理を行う場合、従来のCPUでは演算処理能力が足りないというケースも見受けられました。しかし、「Xeon」が搭載されたワークステーションであれば、「マザーボードへ2つ以上のCPUを搭載できる」「多くの物理メモリを搭載できる」など、演算処理を大幅にアップすることができます。

高性能なワークステーションを求めている場合は、CPUに「Xeon」シリーズの搭載されたワークステーションがおすすめだといえるでしょう

GPU

GPU(グラフィックボード)は、動画編集のような映像を描写する機会の多い方や、ディープラーニングのように並列計算によって効率的な演算処理を求めている方にとって、見逃せないパーツの1つです。

通常のパソコンではオンボードグラフィックなどGPUが非搭載のモデルもありますが、動画編集などに用いるにはスペックが不足気味になってしまいます。

特に、4Kや8Kといった高画質の映像を鮮明に描写するにはグラフィックボードの性能が必要不可欠です。動画編集を考えている場合は、しっかりとしたスペックを持つGPU搭載のワークステーションがおすすめだといえます。

メモリ

「同時にいくつもの計算やソフトを使用したい」という場合は、メモリの容量を多めに積むことが重要です。その上で注目したいポイントが、多くのワークステーションには「ECC対応メモリ」が搭載されているということ。

ECC対応メモリであれば、万が一メモリエラーを検出した場合でも、1ビット単位でメモリエラーを検出し、修正することができます。

メモリエラーを検出・修正する機能により、メモリのエラーが原因でワークステーション本体がシャットダウンしたり、シミュレーション中のマシンダウンが起きてしまったりすることを未然に防ぐことが可能です。

常に稼働させているサーバー用パソコンや、複雑なシミュレーションを行うワークステーションにはECC対応メモリがおすすめとなっています。

> ECCメモリとは?

ディープラーニングにおすすめのワークステーション

ディープラーニングはたくさんの計算処理を同時に行うことで、効率的な機械学習を行っています。そのような機械学習において並列計算をサポートする存在がGPUです。

GPUの有無でディープラーニングの効率は大きく異なります。そのためディープラーニングにおすすめのワークステーションはGPUの性能が特に長けているタイプといえるでしょう。

推奨スペック

CPU

Intel Xeon W /Intel Xeon Scalable

メモリ

32GB~

グラフィック

GeForce RTX 3070~GeForce RTX 3090 / NVIDIA RTX™ A4000~NVIDIA RTX™ A6000

ディープラーニング向けワークステーションを選ぶその他のポイント

ディープラーニング向けとしてワークステーションを導入する場合におすすめしたい選ぶポイントが「グラフィックボードを複数基搭載できるか」「拡張性に優れているか」という2点です。

特に、「PCI Express x16」の規格に対応したマザーボードであれば、高性能グラフィックボードを対応個数増設することができます。以上のことを踏まえてグラフィックボードは並列計算に優れており、CPUよりも何十倍、何百倍もの効率でディープラーニングを行えるため、GPUの最大搭載可能数が多いワークステーションがおすすめです。以下のモデルはNVIDIA® RTXシリーズ最大4枚搭載可能。優れた拡張性が魅力です。

ディープラーニング向けワークステーション

ディープラーニングを目的としたワークステーションの選定ポイントは以下の記事でより詳しくご説明しておりますので、合わせてご覧ください。

またサードウェーブでは、AI/DeepLearning アプリケーション開発者/データサイエンティスト向けにアプライアンス製品も販売中。こちらもおすすめです。

動画編集におすすめのワークステーション

動画編集におすすめのワークステーションは、GPUとメモリスペックを重視する必要があります。基本的には使う予定の編集ソフトウェアに応じた推奨スペックを満たしていれば問題ないといえるでしょう。

ただし、4Kや8Kなど高解像度の動画編集を行う場合は必要なメモリ容量が多くなるケースも見受けられます。取り扱いたい動画ファイルの容量によって、動画編集におすすめのワークステーションスペックが若干変動する点はご注意下さい。

推奨スペック

CPU

Intel Core i7/Intel Core i9/Intel Xeon W

メモリ

16~128GB

グラフィック

GeForce RTX 3060~ / NVIDIA RTX™ A2000~

動画編集向けワークステーションを選ぶその他のポイント

動画編集はWindows10やMacなど様々なOSに対応したソフトウェアが提供されています。動画編集ソフトウェアの中でも有名な「Adobe Premiere Pro」は、推奨GPUスペックとして「4GB の GPU VRAM」を挙げています。

また、4Kメディア以上を取り扱う場合は32GBのメモリが推奨されているため、GPUとメモリ部分が動画編集ソフトの推奨スペックを満たしているかチェックしておきましょう。

動画編集向けワークステーション

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法人様の企業規模に合わせた豊富なバージョンがご提案できますので、ワークステーションご購入の際は合わせておご検討ください。

3Dモデリングにおすすめのワークステーション

ゲームや映画など、3Dモデリングを使ったコンピュータグラフィックスは日常的に使われています。クリエイティブな業務では、ほぼ必須ともいえるワークステーションにおいて、3DCGモデリングで能力を発揮するには、十分なスペックを持ったCPUとグラフィックボードが重要です。

とはいえ、ユーザーによって3Dモデリングに活用しているソフトウェアは異なり、ソフトごとに必要スペックも大きく異なっています。

3Dモデリングにおすすめのワークステーションとしては、CPUやグラフィックボードの標準スペックをカバーしつつ、普段お使いのソフトウェアの推奨スペックを満たす必要があるといえるでしょう。

推奨スペック

CPU

Intel Core i7/Intel Xeon W

メモリ

16~32GB

グラフィック

GeForce RTX 3050~ /NVIDIA T600~

3Dモデリング向けワークステーションを選ぶその他のポイント

3DCGにおすすめのワークステーションは、お使いになられるソフトによって傾向が異なる点に注意が必要です。

たとえば、3DCGソフトウェアの代表例として「Maya」や「ZBrush」などがあります。「Maya」は一定スペックのGPUが必要なのに対し、「ZBrush」はCGの描画レンダリングにGPUを使用しないなど、ソフトウェアによって必要なスペックが大きく異なっています。

3DCGにおすすめのワークステーションを選ぶポイントとして、自身が使っている3Dモデリングのソフトウェアがどのような推奨スペックなのかチェックすることが重要といえるでしょう。

3Dモデリング向けワークステーション

持ち運びするならモバイルワークステーションという選択肢

現場での緊急対応のような大型ワークステーションの設置が難しい場合や、据え置き用大型ワークステーションの設置が難しい小スペースでの作業環境の場合は持ち運びできるモバイルワークステーション もおすすめ。

処理要求の高い作業を担うエンジニア・クリエイター向けの持ち出し機やテレワーク端末に最適です。

【まとめ】業務別おすすめのワークステーションはスペックの見極めが重要

  • ワークステーションは、一般的なパソコンよりも高性能な業務向けモデル
  • 業務内容によって、ワークステーションに求められるスペックは異なる
  • ワークステーションのスペック+普段使っているソフトの推奨環境もチェックしよう

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