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サーバーを冗長化する目的とは?重要性と方法について解説!
システムを安定稼働するためにサーバーを冗長化することは有効な手段の一つです。冗長化の組み方にはさまざまな方法が存在し、取り扱う情報やコストなどによって冗長化の組み方が決まってきます。
本記事ではサーバーを冗長化する目的、重要性、具体的な方法について解説します。
目次
目次
サーバーを冗長化する目的とは
サーバーを冗長化する目的は、システムに何らかの問題が発生したときに、サービスが停止する時間を極力減らし、安定してサービスを継続できる仕組みを提供するためです。
サーバーの冗長化の目的をさらに細分化すると、以下の3つに分類できます。
- サーバーにかかる負荷を分散
- 障害に対する耐性の向上
- 自然災害への対策
サーバーについては、「サーバーとは?役割・種類、選び方をわかりやすく解説」をご覧ください。
サーバーにかかる負荷を分散
複数のユーザーが同時にサービスへアクセスすると、サーバーのリソースがひっ迫し、サービスの動作が遅くなる、システムダウンが発生するなどのことがおこります。レスポンスが遅い、サーバーがダウンするとサービスへの信頼性が損なわれてしまう恐れがあります。
このようなことが発生しないためにも、複数のサーバーを用意し、一つのサーバーにアクセスが集中しないように処理を分散させることが重要です。
障害に対する耐性の向上
万が一障害が発生しても、冗長化構成でサーバーを構築していれば、システムを停止することなくサービスを稼働し続けることができます。
普段動作しているサーバーとは別に、待機系のサーバー用意することでいつ障害が発生したとしても待機系に切り替えることで、サービスの提供を続けることができます。
自然災害への対策
システム自体の障害とは別に、地震、火災などの突発的な自然災害から事業を守ることも重要です。特に日本は自然災害が多いため、待機系サーバーを海外や他の地域等の遠隔地に配置するケースも存在します。
冗長化については、「冗長化とは?目的と効果についても紹介!」をご覧ください。
サーバーを冗長化するメリット
サーバーを冗長化することによるメリットは下記の3つです。
システムの停止時間を短縮することができる
サーバーを冗長化することでシステムの停止時間を短くすることができます。
例えサーバーが故障したとしても、予備のサーバーに速やかに切り替えることで停止時間を短くすることができます。また、予備サーバーを動かしている間に故障しているサーバーの修理に時間を費やすことが可能です。
サーバーダウンのリスクを低減できる
サーバーを冗長化することでサーバーの監視体制が充実されることにより、サーバーダウンのリスクを軽減することができます。
自然災害のリスクに対応できる
仮に日本で自然災害が起こったとしても、予備のサーバーを海外や他の遠隔地に配置することで、災害に影響することなく対応が可能です。
サーバーを冗長化する方法とは
本番機とは別に予備機を用意し、本番機に何らかの障害が発生した場合に予備機に切り替えるサーバーの冗長化の方式は下記の3種類存在します。
- ホットスタンバイ
- コールドスタンバイ
- ウォームスタンバイ
ホットスタンバイ
ホットスタンバイとは、待機系のサーバーには電源が入っており、即座に運用系のサーバーから切り替えるといった仕組みです。このような仕組みを実現するためには、待機系と運用系のサーバーの間でデータがリアルタイムで同期が取れている必要があります。
コールドスタンバイ
コールドスタンバイとは、通常待機系のサーバーに電源が入っておらず、故障などが発生した際に待機系のサーバーの電源を立ち上げ切り替える手法です。待機系のサーバーはホットスタンバイと違い、リアルタイムで運用系のサーバーとデータの同期が取れていません。
ウォームスタンバイ
待機系のサーバーには電源が入っていますが、ホットスタンバイ違い、データの同期は通常行われていない方式をウォームスタンバイといいます。
サーバーの冗長化におすすめのサーバー
近年はMicrosoft Azure、AWS、Google Cloudなどのクラウドサービスの利用が広がっていますが、ケースによってはオンプレミスのサーバーの利用が最適な場合があります。なお、クラウドサービスは従量課金制となっているため、予算化が難しいというデメリットがあります。クラウドサービスはサーバーのスペックや利用期間によって金額が変動し、場合によってはオンプレミスよりも高額になる可能性があります。
コストパフォーマンスに優れたドスパラプラスの取り扱い製品は、サーバーの冗長化に最適です。
自社に導入するために考えるべきこと
サーバーの冗長化構成を自社に導入するために、主に下記の点について考慮するのがよいでしょう。これらはQCD(Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期))を意識したうえで検討が必要です。
- 初期導入コスト(予算)
- ランニングコスト
- 導入期間
- 取り扱っているまたは取り扱う予定のデータ
- サービスレベル
初期導入コスト(予算)
まずは、冗長化構成を組むためにどれほどの予算を費やすことができるのかについて確認が必要です。十分な開発予算が確保できている場合は、さまざまな選択肢の中から最適な方法を選ぶことができます。しかし、予算が限られている場合は、初期導入コストが低い、クラウドサービスを活用するなど、選択肢が限られます。
ランニングコスト
クラウドサービスを利用する場合は、クラウドサービス事業者に対して月額の利用料を支払う必要があります。一方でオンプレミスの場合も、自社でサーバーを監視運用が必要となるため、運用保守要員の確保が必要です。
導入期間
いつまでに冗長化構成を組む必要があるかによって、選択できるサービスが変わります。オンプレミス環境でサーバーを構築しようとすると、一からの作成となってしまうため、非常に時間がかかってしまいます。早急にサーバーを立てる必要がある場合はクラウドサービスを利用することが望まれます。クラウドサービスであればボタン一つでサーバーを複製することができます。
取り扱っているまたは取り扱う予定のデータ
取り扱っているまたはこれから取り扱う予定データについても考慮が必要です。個人情報や金融情報などといった重要情報を取り扱う場合は、堅牢な構成を組むことが望まれます。Google、Amazon、Microsoft社が提供するクラウドサービスであればいずれも、重要情報を取り扱うためのクラウドセキュリティのISO規格「ISO/IEC 27018」を取得しており、セキュリティ性が高いといえます。
サービスレベル
サーバーの長期間の停止が許されるのかどうかを事前に把握することが重要です。即時修復が要求される場合はホットスタンバイ、特に緊急性が求められていない場合はコールドスタンバイやウォームスタンバイを採用するなどといった判断が必要です。
まとめ
ここまでサーバーを冗長化する目的、重要性や方法について紹介しました。取り扱うデータや費用、求められているサービスレベル等によってどのような形で冗長化を組むのかを決めるのが良いでしょう。 冗長化用サーバーは是非ドスパラプラスでご検討ください。