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サーバーメモリとは?重要な役割についても解説!
「サーバー」や「メモリ」と聞いて、どんなものなのか分からないという方も多いのではないでしょうか?
本記事では、ユーザーのネットワーク使用の快適度に大きな影響を与えるサーバーメモリについて、その役割や機能をご紹介します。
目次
サーバーメモリとHDD・SSDとの違いとは?
コンピュータにおける記憶の役割について
サーバーメモリについての理解をするためにも、コンピュータにおける記憶の役割を持つ機能について理解しておきましょう。
ストレージとメモリ
コンピュータは様々な部品が組み合わされていて、データの保存に関係する部品として、ストレージとメモリの二つがあります。
ストレージは HDD(Hard Disk Drive)とSSD(Solid State Drive)に分類され、一般的にはこちらの呼び名で呼ばれることの方が多いでしょう。読み書きする場所が違いますが、どちらもパソコン内で行った作業や画像・動画などを蓄積します。
一方メモリは、データの一時的な記憶を行うバーツにあたります。メモリに直接データを保存することはありませんので、データの保存を行うHDD・SSDとは違う役割を持っています。
中でもサーバーメモリとは、サーバーにおいてメモリ機能を持つ部品のことを指します。
サーバーの役割や種類などの詳細は、「サーバーとは?役割・種類、選び方を分かりやすく解説」の記事で解説しておりますのでご覧ください。
サーバーメモリの役割・機能
サーバーメモリがどんな部品なのかについて、その役割や機能をさらに詳しく解説していきます。
データのやり取りを高速化
サーバーメモリは一時的な記憶しかできない部品ですが、コンピュータ間におけるデータのやり取りを高速化させる役割を持っています。
コンピュータやサーバーに保存されているデータにアクセスするには、CPU(Central Processing Unit/中央演算処理装置)と呼ばれる頭脳に当たる部品が不可欠です。 CPUは、命令に応じて適切なデータを出力するなど様々な機能があります。
ストレージとの間に入って、CPUをサポート
そのため、データのやり取り全てにCPUを介していては、コンピュータやサーバーの処理が重くなっていってしまいます。そこで、パソコンをよりスムーズに駆動するために存在するのが、サーバーメモリです。
サーバーメモリは、CPUとHDD・SSDの間に入り、必要なデータを一時的に保存する機能があります。 サーバーメモリの機能により、ユーザーはデータのやり取りをスムーズに行えます。
サーバーメモリの種類
日々の作業の効率化に不可欠なサーバーメモリですが、様々な種類が存在します。 用途や目的に応じたものを選択しないと、作業効率の低下やセキュリティ機能の脆弱性にもつながるリスクもあるので、それぞれの特徴について理解をしておきましょう。
ECCメモリ
サーバーメモリには、ECC(Error Checking and Correcting)機能がついている「ECCメモリ」があります。
ECC機能とは、データのエラーをチェック・修正する機能のことを言い、ECCメモリを使うことでよりサーバーの安定的な稼働が期待できます。 ただし、ECCメモリはECC機能非搭載のメモリに比べて高価です。
サーバーメモリとして安定的な動作を行うのであれば、ECCメモリの検討はすべきですが、既存のサーバーメモリとの相性問題などもあります。
ECCメモリについて詳しくは「ECCメモリとは?必要性や利用時の注意点」で解説しています。あわせてご覧ください。
RAM(ラム)
RAMとは、Random Access Memoryのことです。RAMは、内容が自由に変えられるため、先ほど解説したメモリとして使われることもあります。 RAMの登場前は、メモリの情報を常に先頭からしか読み取らなければならず、データの読み込みに時間がかかるという課題がありました。
RAMを用いると、メモリの情報を途中から読み込めるようになったため、現代のように効率的なデータのやり取りが可能になりました。
RAMの容量は、GB(ギガバイト)やTB(テラバイト)という単位で表されます。 ストレージ容量と同じような単位のため混同して認識しないように注意が必要です。
DRAM(ディーラム)
DRAMとは、Dynamics Random Access Memoryのことです。基本的な機能はRAMと同じですが、データ消失を防止する性能が高いという特長があります。
メモリには電気を溜めるコンデンサーが搭載されていて、コンデンサーに電気を流すことでデータを記憶します。この際、適切に電気が流れないと、データの読み込みが適切に行えなくなってしまい、データが壊れる恐れがあります。
DRAMでは、動作をしている間、定期的にデータのリフレッシュを行うことで、データが壊れるリスクを減らしています。このような機構からデータ保存の安定性が高く、パソコンに加えサーバーメモリとしても活用されています。
SRAM(エスラム)
SRAMとは、Static Random Access Memoryの略です。DRAMと同じジャンルのメモリですが、しばしば対になるメモリとして理解されています。
SRAMは、通電中にリフレッシュを行わなくてもデータが失われません。さらにDRAMとは異なり、データ通信速度が速まることや、消費電力が小さいといった特徴を持っているものの、購入する上での単価が高いといったデメリットがあります。
また、メモリ容量を大きくするのが難しいということもあり、サーバーメモリとして活用されるケースは多くはありません。
DRAMとSRAMの特徴をまとめると、以下の通りです。
|
DRAM |
SRAM |
読み書きスピード |
遅い |
速い |
消費電力 |
大きい |
小さい |
容量 |
大きくしやすい |
大きくしにくい |
価格 |
安い |
高い |
主に使われる先 |
サーバー・PC |
マイコン |
基本的にサーバーメモリとして活用するのであれば、DRAMを選ぶと良いでしょう。
DDR(ディーディーアール)
DDRとは、Double Date Rateの略で、メモリを動作させる方式のことです。DDRは、読み込みと書き込みを同時に行える特長があります。 DDR規格ではないメモリは、メモリに書き込み(保存)を行っている間、読み込みができないため、作業効率が下がります。
DDR規格のメモリは、読み書きが同時に行えますので、単純に2倍の速度で運用可能です。
DDRは世代によって性能が変わります。2022年時点の主流はDDR4ですが、最新世代となるDDR5も登場してきています。新たにサーバーを立ち上げる場合はDDRの世代を意識すると良いでしょう。 ただし、DDR3とDDR4など、世代間での互換性はありませんので、既存
DIMM(ディム)
DIMMとは、Dual Inline Memory Moduleの略で、パソコンなどに直接搭載されているメモリ基盤そのもののことです。 DIMMにDRAMなどのチップが搭載されており、端子をマザーボードというパソコンの大元のような部品につなげることで、メモリとして機能するようになります。
一般的にDIMMを挿せば挿すほどメモリは増強されていき、より快適な作業が可能になります。
サーバーに必要なメモリ容量はどれくらい?
サーバーを準備する上で、適切なメモリ容量を準備しておくことは非常に大切です。
サーバーのメモリ容量が不足してしまうと、次のようなデメリットにつながります。
- データの読み書きが遅くなり、社員の作業効率が落ちる
- 重いデータやアプリケーションがそもそも開けず仕事にならない
- 処理がうまく行えず、画面表示が正しく行えない
- 端末そのものが止まってしまう
- データの保存ができず、仕事が進められない
メモリ容量の不足は多くのデメリットを引き起こすきっかけになりますので、できる限り多くのメモリを準備しておくことが大切です。
なお、サーバーメモリは後から増設することもできます。もし、サーバーが扱うデータ量や利用人数が増えてきたら、増設も検討していくことが重要です。
自社のサーバーに必要なメモリ容量は企業の用途によって異なりますので、目安になる数字を出すことは非常に困難ですが、社員の個人フォルダを保存しておくためだけのサーバーであればそこまで大きなメモリ容量は不要かもしれません。
一方、ECサイトやWebページの運用を行っている企業であれば、サーバーのメモリ容量不足が収益にも影響をもたらしかねません。十分余裕のあるメモリ容量を準備しておく必要があるでしょう。
まとめ
サーバーメモリは、作業や保存に関わる重要な部品であり、サーバーを介してパソコンを使っていく上で必要不可欠です。サーバーのメモリにはいくつか種類があり、それぞれ用途が異なります。 もしサーバーメモリの容量が不足してしまえば、その影響は従業員の業務だけでなく、会社の収益にも及びかねません。
適切なサーバーメモリのご選定にお悩みのお客様は、ぜひお気軽にドスパラプラスまでお問い合わせください。