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PCメモリのおすすめ製品を選び方とあわせて解説
PCメモリはPCでの作業効率にも関わる重要なパーツであり、書類作成などのビジネス用途から高負荷なゲームプレイや動画編集まで、目的に応じて最適なメモリ選びが求められます。この記事では、PCメモリを選ぶ際に見るべきポイントや用途別の最適な容量、用途別のおすすめ製品についてご紹介します。
目次
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PCメモリとは
PCメモリは、RAM(Random Access Memory)とも呼ばれ、PCのデータやプログラムの一時的な保管場所として使用される記憶装置です。ストレージであるHDDやSSDのように永続的にデータを保管することはできず、PCの電源を切るとメモリ上のデータも消去されます。メモリの容量が大きいほど、CPUが一度に多くのデータを高速で処理できるため、快適にPCを操作できます。
「作業台」と例えられることが多い
メモリはCPUが一時的にデータを処理するために使用するパーツのため、PC内の「作業台」「作業机」と例えることも多いです。作業台が広いほど多くの作業を同時進行できるのと同じように、メモリの容量が大きいほど一度に多くのファイルやアプリケーションを起動し、作業を進められます。
ただし、ファイルやアプリケーションによって使用するメモリ容量は異なるため、消費メモリ容量が大きなファイルなどを扱う際は注意が必要です。
PCメモリについては「メインメモリとは?RAMとの違い、容量、役割を解説」でも詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
メモリの容量が小さいとどうなる?
メモリの容量が小さいと、CPUは小さな作業台で作業をすることになります。小さい作業台では多くの作業を同時に進められないため、作業スピードが低下します。同じように容量の小さなメモリ上では同時に処理できるファイルやアプリケーション数が限られるため、それぞれの処理に時間がかかり、PCの動作が遅くなる恐れがあります。また、メモリの能力以上の処理を求めた場合、PCのフリーズや強制終了を招く可能性もあります。
メモリ容量を確認する方法
ここでは、Windows 11でメモリの容量を確認する方法をご紹介します。
- 「スタート」ボタンを右クリックする
- 「タスク マネージャー」をクリックして、タスクマネージャーを起動する
- 左端のバーの上から2番目にある「パフォーマンス」をクリックする
- 「メモリ」欄からメモリの容量を確認する
メモリの容量を確認する方法は「PCメモリ容量の確認方法は?増設する際の注意点も解説」で詳しく解説しているため、こちらの記事もご確認ください
PCメモリを選ぶ際に見るべきポイント
メモリを選ぶ際は、規格や容量などさまざまなポイントから適切な製品を選ぶことが大切です。ここでは、メモリを選ぶ際に見るべきポイントについてご紹介します。
規格:マザーボードに対応するか確認して選ぶ
メモリの規格を選ぶ際は、マザーボードにメモリの規格を合わせるか、メモリの規格にマザーボードを合わせるかによって選び方は異なります。
メモリの最新規格はDDR5で、1枚あたりの最大容量は128GBです。一世代前の規格であるDDR4と比べてDDR5は転送速度が大幅に向上していますが、マザーボードとの互換性が低い場合や、マザーボードの性能に依存する場合があるためご注意ください。
なお、DDR4に対応するマザーボードにDDR5を搭載することはできないため、すでにDDR4対応のマザーボードを所持している場合はDDR4のメモリを購入するか、DDR5対応のマザーボードを購入する必要があります。
DDR4とDDR5の違いについては「DDR4とDDR5の違い!使用用途・性能・コストを徹底比較」でも解説しているので、あわせてご確認ください。
容量:ビジネス用途の場合16GB必要
メモリには、4GB、8GB、16GB、32GBなどの容量が設定されています。一般的に、書類の作成やWebサイトの閲覧、Web会議、簡単な画像や動画の編集作業などビジネスシーンで行われる多くの事務作業をスムーズにこなすには、16GBのメモリを選んでおくと安心です。
8GBでもひと通りの作業はこなせるものの、Web会議ツールで画面を共有しながらのプレゼンテーションなど、負荷のかかる作業を行った場合はメモリ不足になる可能性もあるため、ビジネス用途で用いる際には16GB以上のメモリを用意しましょう。4K解像度の動画編集や3DCGなどさらに高負荷な作業を行う場合は、より容量の大きな32GBがおすすめです。
3DCGに適したPCの選び方は「3DCG業務を快適にこなせる業務用パソコンの選び方とは?」でもご紹介しているので、ぜひご覧ください。
形状:デスクトップPCとノートPCで異なる点に注意
メモリの形状は2種類あり、デスクトップPCには「DIMM(ディム)」、ノートPCには「SO-DIMM(エスオーディム)」が使われています。DIMMはSO-DIMMよりも長い形状をしているため、「ロングDIMM」と呼ばれることもあります。メモリを選ぶ際は、使用しているPCがデスクトップPCかノートPCかによってメモリの形状が異なるため、誤って購入してしまわないよう注意が必要です。
ヒートシンク:発熱を防ぐ際に役立つ
ヒートシンクは、メモリの熱を逃がすための放熱板です。一般的に、メモリはほかのPCパーツに比べて熱を発しにくいため、ヒートシンクが搭載されていないことが多いです。しかし、高解像度の動画編集を行う場合や3DCG、CADといった高負荷な作業を行う際はPCに負荷がかかりやすいため、メモリも熱を発しやすくなります。発熱によってメモリをはじめとしたPCの動作が重くなる場合もあるため、ヒートシンクの搭載された製品を選ぶことをおすすめします。
クロック周波数:高負荷な作業をする場合以外は重視しなくてもOK
メモリにはクロック周波数が示されており、メモリクロックと呼ばれることもあります。クロック周波数は数字が大きいほど一定時間内で送れるデータの回数が多いことを意味しており、クロック周波数が高い製品は大量のデータの高速処理が可能といえます。
そのため、PCの動作の遅さが気になる場合はクロック周波数の高い製品に変更することで改善する可能性もありますが、一般的にはメモリのクロック周波数の差はそれほど実感できないことが多いといわれているため、高負荷な作業を高速で処理したい場合以外はあまり重視しなくもよいでしょう。
LED:PCのデザインにもこだわりたい場合におすすめ
メモリの中には、LEDイルミネーションによって色鮮やかに点灯する製品もあります。PCケースが透明の場合、PCを起動することでメモリのLEDが点灯するため、LEDイルミネーションもあわせて楽しむことができます。ただし、LEDイルミネーションはあくまで装飾のため、メモリ本体の性能には関係しません。LEDが搭載されている分、通常のメモリよりも高価になるケースが多いため、PCのデザインにもこだわりたいという方以外は、通常のメモリでも十分に活用できます。
PCメモリの交換・増設時の注意点
メモリは、PCの機種によっては交換だけでなく増設も可能なパーツです。ここでは、メモリの交換・増設時の注意点をご紹介します。
古いPCのメモリは流用できない可能性が高い
以前使用していたPCのメモリを、新しく購入したPCへ流用することで、メモリの導入費用を抑えることが期待できますが、多くの場合古いPCと新しいPCでは使用しているメモリの規格が異なり、マザーボードの規格に合わず搭載できないケースが多いです。
また、規格が合っていたとしても中古でメモリを購入した場合、すでに本体が劣化しておりすぐに故障してしまう恐れがあったり、メーカーからの保証が受けられなかったりするリスクがあるため、新品のメモリを購入することをおすすめします。
交換・増設が可能か確認する
デスクトップPCの場合は、メモリを挿すスロットに空きがある場合メモリを増設できます。メモリの空きスロットは、PCのタスク マネージャーに表示されるスロットの使用数や、各製品の取扱説明書、メーカーが提供しているマニュアルなどに記載されています。ノートPCの場合はメモリの交換や増設が不可能な場合やメーカーへ依頼しなければならない場合があるため、ご注意ください。
交換・増設時は静電気に気をつける
メモリをはじめとした精密機器を扱う際は、静電気に注意が必要です。静電気によってメモリが故障し、使用できなくなってしまう恐れもあるため、交換や増設を行う際は特に静電気に注意しましょう。
各製品の取扱説明書や、メーカーが提供しているマニュアルでは自力でのメモリ交換・増設方法が記載されていることもありますが、作業に不慣れな場合や上記の静電気が心配な場合はメーカーへ依頼するのもおすすめです。
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2枚1組で増設するのがおすすめ
デスクトップPCの場合、メモリは同じ規格・容量のものを複数セットで使用することが望ましいとされています。例えば、8GBのメモリを1枚使用するよりも4GBのメモリを2枚1組で使用したほうが高い性能を発揮し、このようにメモリを2枚1組で増設することを「デュアルチャネル」と呼びます。PCがトリプルチャネル(3枚1組)やクアッドチャネル(4枚1組)に対応している場合、デュアルチャネルよりもさらに高い処理能力を発揮できるでしょう。
おすすめのPCメモリ容量(用途別)
ここでは、用途別におすすめのメモリ容量をご紹介します。
Webサイトの閲覧や動画視聴:8~16GB
Webサイトの閲覧のみや、動画視聴のみの使用であれば基本的にPCへ負荷をかけづらいため、8GBのメモリ容量でも不便に感じることなく動作するでしょう。しかし、複数のウインドウやタブを開きながら動画視聴を行う場合は8GBだとPCが重くなる可能性があります。複数のタブを開きたい場合や、動画を再生しながらWebサイトを閲覧したい場合などは16GBのメモリを検討しましょう。
書類作成などの事務作業:8~16GB
書類作成など基本的な事務作業を行う場合も、8GBで十分快適に動作するでしょう。しかし、ビジネス用途で使用する場合は、複数のWebサイトを閲覧しながらの書類作成や、Web会議ツールでビデオ通話を行いながら書類作成を行うといったケースも考えられます。このような状況下では8GBだとメモリの容量が足りなくなる可能性があるため、16GBの容量を確保しておくことで快適に事務作業を進められるでしょう。
イラスト、漫画、デザイン制作:16~32GB
イラストや漫画、デザインの制作では、専用のペイントソフトやデザインソフトを使用することが大半です。ペイントソフトやデザインソフトには制作を行ううえで必要な機能や素材が豊富に搭載されており、これらを使用することでPCに負荷をかけます。安定してソフトを使用し続けるためには、16GBのメモリ容量を確保しておくとよいでしょう。
しかし、高解像度かつ容量の大きなイラストや漫画、デザインを制作する際は16GBでもメモリが不足し、ソフトがフリーズしたり強制終了したりする恐れがあるため、頻繁にイラスト制作などを行う方は32GBの製品を選んでおくと安心です。
イラスト制作向けPCについては「イラストレーター向けパソコンとは?必要スペックを徹底解説」でもご紹介しているので、ぜひご覧ください。
動画編集:32GB以上
動画編集は視聴とは異なり、ひとつひとつのデータ容量が大きいだけでなく、動画同士をつなぎ合わせたり、エフェクトなどの加工作業を行ったりすることで多くの負荷をかけます。メモリの容量が少ない場合、ひとつの処理を行うだけでもかなりの時間をかけてしまう可能性もあるため、32GBほどの容量を確保しておくとよいでしょう。
なお、複数のソフトを同時に使用したり、VFXなど高度な動画編集作業を行ったりする場合はさらに大きな容量の製品を選ぶのもおすすめです。
VFXについては「VFXとは?制作に必要なPCスペックやおすすめ製品を解説」にて解説しているため、あわせてご覧ください。
ゲームプレイ:16GB以上
大半のゲームは、16GBほどのメモリ容量を確保しておけば快適にプレイできるでしょう。しかし、素早い動作が求められるFPSや高解像度の映像が流れるゲームなどをプレイする場合は、32GBのメモリを使用したほうがゲームの動作が滑らかになり、快適なプレイが期待できます。高性能なCPUやグラフィックボードを搭載したとしても、メモリの容量が不足している場合、ゲームの動作が遅延する原因にもなり得るため、CPUやグラフィックボードのスペックに合わせてメモリも選ぶとよいでしょう。
ゲーミングPCのスペックについては「ゲーミングPCのスペック目安とレベル別おすすめモデルを大公開!」でも解説しているため、ぜひご覧ください。
ゲーム実況、配信:32GB以上
ゲームをプレイしながら実況や配信作業を行う場合、ゲーム以外にも配信ツールやチャットツールなど多くのソフトやアプリケーションを起動し、並行して作業を行う必要があります。さらに、VTuberなど3Dアバターを使用し自身の動作と動きを連動させる場合はさらに高い負荷をPCにかけることになり、より多くのメモリ容量を必要とします。ゲーム実況や配信は32GBのメモリ容量があればひと通りの作業は行えると考えられますが、さらに大きな64GBなどの容量を確保しておくことで、配信に不具合が生じるリスクも抑えられるでしょう。
ゲーム配信に必要なPCスペックについては「ゲーム配信に必要なPCスペックは?おすすめ製品とあわせて解説」でもご紹介しているので、あわせてご確認ください。
おすすめデスクトップPC用メモリ(用途別)
デスクトップPC用メモリの用途別おすすめ製品は、次のとおりです。
Webサイトの閲覧や動画視聴におすすめのデスクトップPC用メモリ
Crucial CT32G48C40S5は32GBは複数ブラウザや複数アプリケーションの操作を行うマルチタスク時にもスムーズに動作するパフォーマンスの高さが魅力の製品です。読み込み時間、ファイル転送、ダウンロード、リフレッシュレートも高速化され、ゲームをプレイしながらの実況や配信作業などのマルチタスクをノートPCでも快適に行えます。
まとめ
この記事では、PCメモリを選ぶ際に見るべきポイントや用途別の最適な容量、用途別のおすすめ製品についてご紹介しました。メモリはスムーズにPCを操作するうえで欠かせないパーツです。ただし、容量や規格によって価格に差が生じるため、用途によって適切な製品を選択することで不要な出費を防げるでしょう。記事内でご紹介した選び方やおすすめ製品が参考になれば幸いです。