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サーバーOSとは?クライアントOSとの違いや種類について解説
コンピューターを動作させるには、オペレーティングシステム(OS)と呼ばれるシステムが必要不可欠です。
PCであればWindowsやmacOS、スマートフォンであればAndroidやiOSなど、耳にしたこともあるのではないでしょうか?
OSは、サーバー向けとしてもいくつか種類があります。本記事では、サーバーOSの基礎知識について解説します。
サーバーOSとは?
サーバーOSとは、コンピューターを動作させるために必要なOSのうち、特にサーバー用に設計されているもののことです。これに対し、我々が通常使用しているパソコンに搭載されているOSを、クライアントOSと呼びます。
企業や組織などで、複数人が同時に利用するようなサーバーを活用する場合は、サーバーOSが必要不可欠です。サーバーOSを用いると、多数のパソコンを同時に接続できるだけでなく、常に安定してパソコンが利用できるようになります。
もしサーバーOSに不具合があった場合は、そのサーバーを利用している人全員のパソコンが使えなくなってしまう可能性もあります。そこで、サーバーOSは最初から大人数の同時利用を想定して設計されているため、セキュリティや耐久性といった面でもクライアントOSよりも優れています。
サーバーOSは、一見するとクライアントOSの上位互換という印象を受けるかもしれません。新しくサーバーを検討する場合は、サーバーを利用するユーザーのクライアントOSとの相性もしっかり想定しておかなければなりません。
また、サーバーOSは、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を持たないものが多いことも特徴です。GUIとは、初めてコンピューターを使う人でも操作しやすく、直感的にアプリケーションを動作させられるように設計されているユーザーインターフェースのことです。サーバーOSは多くの人が触るようなものではないため、GUIの機能をそもそも省いているものが少なくないのです。
サーバーの役割や種類などの詳細は、「サーバーとは?役割・種類、選び方を分かりやすく解説」の記事で解説しておりますのでご覧ください。
サーバーOSとクライアントOSの違い
コンピューターを起動・動作させる役割を持つOSの種類として、クライアントOSとサーバーOSというものがあることを解説しました。
両者のOSの違いを表でまとめると、以下のようになります。
|
サーバーOS |
クライアントOS |
使用するユーザー数 |
大人数 |
基本的に一人 |
同時に複数のユーザーが接続できるか |
できる |
基本的にできない |
信頼性 |
高い。サーバーOSに不具合があるとユーザー全員に悪影響をもたらすため |
一般的にサーバーOSほど高くはない |
価格 |
クライアントOSと比べると高い。サーバーOSによって価格は変わる |
サーバーOSと比べると安い |
メモリ |
大容量。サーバーを利用するユーザー数に応じて適宜メモリ増強を行う |
4〜16GB程度が一般的 |
CPU |
高性能のCPUで構成 |
低性能のCPUでも大きな問題はない |
GUI |
搭載していないものも多い |
GUIは必須で搭載されている |
サポートの必要性 |
障害時にすぐ対応できるよう、サポートは必須。サーバーの構成に合わせたサポートが求められるため、別途運用保守契約を締結することも |
OSのリリース元で用意している画一的なサポートのみで問題ない |
動作させるアプリケーションやツール |
ミドルウェアと管理ツールが一般的 |
オフィス系ソフトやメール、ブラウザなど様々 |
サーバーOSとクライアントOSとの違いのうち、特に認識しておきたい違いは2つあります。
OSが稼働する範囲
クライアントOSは、個人で使用しているパソコン1台のみを稼働させればいいので、その分省電力で安価な傾向があります。
一方、サーバーOSは数千人以上の同時アクセスを想定して設計されています。サーバーOSに影響があれば、利用者全員に不具合が生じてしまうため、特に会社などでは業務効率の悪化にも繋がりかねません。性能や費用もより高くなります。
運用保守の必要不必要
クライアントOSの場合、不具合や疑問点が生じたとしても、影響範囲は自端末のため、厳重な運用保守を意識する必要性は低めです。サポート体制は、各クライアントOSの開発元がサポートしているヘルプページやお問合せ先などで問題ありません。
しかし、サーバーOSは数分の不具合が生じただけでも大人数に迷惑をかけることになるため、常に運用保守に気をかけなければなりません。また、サーバーによって構成や利用者属性などが大幅に変わるため、別途運用保守契約を結んで、専門のサポート体制構築が必要です。
サーバーOSの種類
クライアントOSにはWindowsやmacOSなどの種類がありますが、サーバーOSにも同じようにいくつかの種類が存在します。
ここでは、代表的なサーバーOSを3種類ご紹介します。
Windows系サーバーOS
クライアントOSでも圧倒的なシェアを誇っているWindowsは、サーバーOSとしても広く普及しています。
Windows系サーバーOSの特徴は大きく2つあります。
まず、慣れ親しんでいるWindowsパソコンと同様のGUIが利用できるため、サーバー管理初心者でも操作がしやすいです。サーバー運用保守の担当が複数人いて、流動的に担当が変わる可能性がある場合に便利でしょう。
もう一つは、クライアントOSとの親和性です。サーバーを利用するユーザーの端末にWindows PCが多いのであれば、サーバーOSもWindowsにすることで、管理がしやすくなります。
一方、Windows系サーバーOSは同時接続する分だけライセンス料金が発生します。一定額の予算化に注意が必要です。
大規模なサーバーを構築する場合、サーバーOSのライセンス料金が高くついてしまうこともありますので、予算や見積りについてはしっかり検討する必要があります。
ドスパラプラスでは、法人向けサーバーにおける、Windows系サーバーOSを導入する際のご質問について受け付けています。
必要なコスト感についても詳細のお見積りをご提案できますので、気になる方はドスパラプラスのページよりお問合せください。
UNIX系サーバーOS
UNIX系サーバーOSは、歴史のあるサーバーOSです。強固なセキュリティで安定した稼働が可能というだけでなく、コンピューターのスペックが低くても起動しやすいといった特徴を持っています。また、Windows系サーバーOSと異なり、オープンソースというのも大きな特徴です。オープンソースであるため、ライセンス料がかからず、安価でサーバー構築が可能になります。
ただし、GUIが利用できず、サーバーOSを動作させるためにはキーボードで命令をしていく必要がある点に注意が必要です。あらかじめUNIX系サーバーOSの知識や運用経験のある技術者を確保できないと、サーバーを稼働させるのが難しいという点は理解しておきましょう。
Linux系サーバーOS
Linux系サーバーOSは、UNIX系サーバーOSの派生系のサーバーOSです。UNIX系サーバーOSと同じくオープンソースのため、ライセンス料がかからない点が魅力です。
ただし、マニュアルが少ないことや、一部日本語対応が進んでいないといったデメリットがありますので、UNIX系サーバーOSと同じく技術者の確保が課題になってきます。UNIX系サーバーOSとLinux系サーバーOSについては、それぞれ違うサーバーOSではあるものの、基本的な機能や特徴はほとんど同じだと思っていて問題ありません。
まとめ
サーバーOSとクライアントOSは、同じOSという括りではあるものの、その用途によって細かな違いが存在しています。また、サーバーOSにもいくつか種類が存在しますので、予算感や利用規模などを念頭に置いた上で、構築や運用を検討していくようにしましょう。
ドスパラプラスでは、法人サーバーの構築について、各社の状況に合わせた最適なプランをご提案しております。フルカスタマイズCTOでは、Windows系サーバーOSに限らずUNIX系サーバーOSやLinux系サーバーOSにも対応可能ですので、お気軽にお問合せください。