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Core i7-1355Uとは?スペックや性能、口コミまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「Intel®」が開発したCPUの「Intel® Core™ i7-1355U」のスペックや特徴について解説します。
Core i7-1355Uのベンチマークや口コミ・評価、おすすめのパソコンもあわせてお伝えするので、ほかのCPUと比較した結果や、リアルな使用感を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
目次
Core i7-1355Uの基本スペック
Intel® Core™ i7-1355U | |
製品コレクション | 第 13 世代インテル® Core™ i7 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm |
コア数 | 10(Pコア2+Eコア8) |
スレッド数 | 12 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.7GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 5.0GHz |
メモリの種類 | DDR5 5200 DDR4 3200 LPDDR5/x 6400 LPDDR4x 4267 |
L3キャッシュ容量 | 12MB |
対応ソケット | FCBGA1744 |
PCI Express リビジョン | 不明 |
TDP | 15W |
発売日 | 2023/1 |
Intel® Core™ i7-1355Uは、アメリカの半導体メーカー「Intel®」が開発したCPUです。
Intel® Core™ iシリーズの中では、Intel® Core™ i5シリーズからグラフィックス処理性能や並列処理性能が強化されたIntel® Core™ i7シリーズにあたり、一般的なビジネスシーンだけでなく、グラフィックデザインやDTM制作といったクリエイティブシーンにも対応できます。
加えて、ノートパソコン向けの超省電力性モデルのUシリーズにあたり、消費電力が抑えられている点も大きな特徴です。
また、UシリーズのCPUには、Core i7-1355Uの下位モデルのIntel® Core™ i5-1345Uや、上位モデルのIntel® Core™ i7-1365Uなど、さまざまな種類の製品があります。
この記事では、同シリーズのほかの製品や競合製品と比較した結果もお伝えするので、CPUの選定に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
なお「CPUの性能比較表|2024年最新版」では、比較対象となる基本スペックやCPUの性能目安となるPassMarkのベンチマークスコアを製品別で比較してご覧いただけます。どのCPUを導入すべきか悩んでいる方や、最新のCPUを検討している方は参考にしてください。
Core i7-1355Uはどのような用途におすすめ?
Core i7-1355Uは、ノートパソコン向けの中でも、特に幅広い用途に対応できるCPUです。
10コア12スレッドのスペックを備えており、Webサイトの閲覧やメールの送受信、資料作成などのビジネスタスクだけでなく、RAW現像やWebデザイン、DTM制作などのクリエイティブタスクにも活用できます。
電力効率に重視したEコアを8コア搭載しており、消費電力も15Wと低く抑えられているため、ランニングコストを抑えたい方にもおすすめです。
ただし、動画編集や3Dレンダリングなどの高負荷なタスクはスペック不足になる場合があるため、より高度なタスクや専門的な用途を考える場合は、上位モデルやハイエンド向けのHシリーズの検討もおすすめします。
Core i7-1355Uのスペック比較
Intel® Core™ i5-1345U | Intel® Core™ i7-1355U | Intel® Xeon® Gold 5217 | |
製品コレクション | 第 13 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー | 第 13 世代インテル® Core™ i7 プロセッサー | 第 2 世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake | Raptor Lake | Cascade Lake |
プロセス | 10 nm | 10 nm | 14 nm |
コア数 | 10(Pコア2+Eコア8) | 10(Pコア2+Eコア8) | 8 |
スレッド数 | 12 | 12 | 16 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.6GHz | 1.7GHz | 3.0GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.7GHz | 5.0GHz | 3.7GHz |
メモリの種類 | DDR5 5200 DDR4 3200 LPDDR5/x 6400 LPDDR4x 4267 |
DDR5 5200 DDR4 3200 LPDDR5/x 6400 LPDDR4x 4267 |
DDR4 2667 |
L3キャッシュ容量 | 12MB | 12MB | 11MB |
対応ソケット | FCBGA1744 | FCBGA1744 | FCLGA3647 |
PCI Express リビジョン | 不明 | 不明 | 3.0 |
TDP | 15W | 15W | 115W |
発売日 | 2022/1 | 2023/1 | 2019/4 |
Core i7-1355Uのスペックを、下位モデルのCore i5-1345Uと、同じIntel製のIntel® Xeon® Gold 5217とで比較してみていきます。
Core i5-1345Uは、Core i7-1355Uと同じ13世代のCPUですが、下位グレードのCore i5シリーズにあたります。
アーキテクチャやプロセス、コア数・スレッド数、そのほかの項目は同値ですが、プロセッサー・ベース動作周波数やターボ・ブースト利用時の最大周波数は、Core i7-1355Uのほうが優れた数値です。
ノートパソコン向けCPUで優れた処理性能を求める方は、Core i7-1355Uのほうが適しているでしょう。
次に、優れたメモリ速度と容量が特徴のIntel® Xeon® GoldシリーズのXeon Gold 5217と比較します。
Xeon Gold 5217のコア数・スレッド数は8コア16スレッドと、コア数はCore i7-1355Uが上回っていますが、プロセッサー・ベース動作周波数は3.0GHzで、Xeon Gold 5217のほうが優れています。
一方で、ターボ・ブースト利用時の最大周波数は、Core i7-1355Uが大きく上回っており、高負荷時の処理性能の高さがうかがえます。
また、Xeon Gold 5217の消費電力は115Wと、デスクトップ向けCPUである分高い数値であるため、消費電力を抑えたい方は、Core i7-1355UやCore i5-1345Uをはじめとしたノートパソコン向けCPUがおすすめです。
Core i7-1355Uと両製品のベンチマークスコアを比較した結果も後ほど解説するので、ぜひ参考にしてください。
Core i7-1355UとAMD Ryzenシリーズのスペック比較
AMD Ryzen™ 5 PRO 4655G | Intel® Core™ i7-1355U | AMD Ryzen™ 7 PRO 4750U | |
製品コレクション | AMD Ryzen™ 5 PRO 4000 Series Desktop Processors | 第 13 世代インテル® Core™ i7 プロセッサー | AMD Ryzen™ 7 PRO 4000 Series Mobile Processors |
開発コード名 | Renoir | Raptor Lake | Barcelo-R |
プロセス | 7 nm | 10 nm | 7 nm |
コア数 | 6 | 10(Pコア2+Eコア8) | 8 |
スレッド数 | 12 | 12 | 16 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.7GHz | 1.7GHz | 1.7GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.2GHz | 5.0GHz | 4.1GHz |
メモリの種類 | DDR4 | DDR5 5200 DDR4 3200 LPDDR5/x 6400 LPDDR4x 4267 |
DDR4 3200 LPDDR4 4266 |
キャッシュ | 8MB | 12MB | 8MB |
対応ソケット | AM4 | FCBGA1744 | FP6 |
PCI Express リビジョン | 3.0 | 不明 | 3.0 |
TDP | 65W | 15W | 15W |
発売日 | 2022/11 | 2023/1 | 2020/5 |
競合のAMD Ryzen™シリーズのCPUともスペックを比較します。
AMD Ryzen™ 5 PRO 4655Gは、Ryzenシリーズのデスクトップ向けにあたるCPUで、プロセスは7nmとCore i7-1355Uより微細に設計されていますが、コア数はCore i7-1355Uのほうが上回っています。
一方で、プロセッサー・ベース動作周波数は3.7GHzと、Core i7-1355Uの1.7GHzを大きく上回っており、ターボ・ブースト利用時の最大周波数も4.2GHzと高い数値です。
消費電力は65WとCore i7-1355Uよりも高い数値ですが、安定した処理速度を維持したい方は、Ryzen 5 PRO 4655Gがおすすめです。
次に、Core i7-1355Uと同じノートパソコン向けのAMD Ryzen™ 7 PRO 4750Uと比較します。
Ryzen 7 PRO 4750Uのコア数は8コアと、Core i7-1355Uより少ない搭載数です。
プロセッサー・ベース動作周波数は同値ですが、ターボ・ブースト利用時の最大周波数もCore i7-1355Uが上回っています。
また、Ryzen 7 PRO 4750Uの消費電力は15Wと同値ですが、そのほかの性能はCore i7-1355Uが上回っていることから、Core i7-1355Uのコストパフォーマンスの高さがうかがえます。
Core i7-1355UとAMD製の両製品のベンチマークスコアを比較した結果も、後ほど詳しく解説します。
Core i7-1355Uの特徴
Core i7-1355Uの特徴を3つ解説します。
Core i7-1355Uならではの特徴やデメリットもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
ノートパソコン向けのUシリーズ(超省電力モデル)のCPU
Core i7-1355Uは、ノートパソコン向けに設計された超省電力モデルのCPUです。
Intel Core iシリーズでは、品番の末尾にUのつく製品が省電力性に優れた超省電力モデルとして位置づけられており、Core i7-1355Uの消費電力は15Wと、CPUの中ではトップクラスに低い消費電力なので、ランニングコストを抑えてCPUを運用したい方は、UシリーズのCPUに注目してみてください。
また、Intel製CPUの電力パフォーマンスをランキングしたPassMark Power Performance(外部サイト)によると、2023年9月時点で、Core i7-1355Uは上位200製品中10位にランクインしており、高い処理性能も兼ね備えているCPUだとわかります。
13世代のUシリーズの中ではミドルクラス
Core i7-1355Uは、13世代のUシリーズの中では、性能とコストパフォーマンスのバランスの取れたミドルクラスにあたります。
CPUの総合的な性能を数値化したPassMarkのCPU Mark Ratingを13世代のUシリーズの製品と比較すると、Inte® Core™ i7-1365Uが最も高いスコアで、Core i7-1355Uは中間の数値でした。
より高い性能を求めるならPシリーズやHシリーズがおすすめ
Core i7-1355Uは、性能よりも電力効率を重視したUシリーズのCPUであるため、より高い性能を求める方は、一般ユーザー向けのPシリーズやハイエンド向けのHシリーズがおすすめです。
Intel® Core™ i7-1355U | Intel® Core™ i7-1360P | Intel® Core™ i7-13620H | |
製品コレクション | 第 13 世代インテル® Core™ i7 プロセッサー | 第 13 世代インテル® Core™ i7 プロセッサー | 第 13 世代インテル® Core™ i7 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake | Raptor Lake | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 10(Pコア2+Eコア8) | 12(Pコア4+Eコア8) | 10(Pコア2+Eコア8) |
スレッド数 | 12 | 16 | 16 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.7GHz | 2.2GHz | 2.4GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 5.0GHz | 5.0GHz | 4.9GHz |
メモリの種類 | DDR5 5200 DDR4 3200 LPDDR5/x 6400 LPDDR4x 4267 |
DDR5 5200 DDR4 3200 LPDDR5/x 6400 LPDDR4x 4267 |
DDR5 5200 DDR4 3200 LPDDR5/x 5200 LPDDR4x 4267 |
L3キャッシュ容量 | 12MB | 18MB | 24MB |
対応ソケット | FCBGA1744 | FCBGA1744 | FCBGA1744 |
PCI Express リビジョン | 不明 | 不明 | 不明 |
TDP | 15W | 28W | 45W |
発売日 | 2023/1 | 2023/1 | 2023/1 |
Core i7-1355Uと同じ13世代でPシリーズのIntel® Core™ i7-1360Pと、HシリーズのIntel® Core™ i7-13620Hを比較します。
コア数・スレッド数に注目すると、Core i7-1360Pのコア数・スレッド数は12コア16スレッドとCore i7-1355Uを上回っています。
Core i7-13620Hのコア数は同値ですが、Core i7-13620HのほうがPコアの搭載数が多い点がポイントです。
また、プロセッサー・ベース動作周波数は、Core i7-1360Pが2.2GHz、Core i7-13620Hが2.4GHzと、両製品ともCore i7-1355Uを上回っています。
ノートパソコン向けのハイスペックなCPUを求める方は、PシリーズやHシリーズも選択肢のひとつとして検討してみてください。
Core i7-1355Uのベンチマーク
Core i7-1355UのベンチマークのPassMarkを中心に解説します。
Core i7-1355Uの性能をより詳細に知りたい方は、参考にしてください。
PassMark(CPU Mark Rating)
PassMarkのCPU Mark Ratingから比較していきます。
Core i7-1355Uのスコアは15415と、Ryzen 5 PRO 4655GやRyzen 7 PRO 4750UのAMD製CPUを上回る結果でした。
一方で、Intel製のCore i5-1345UやXeon Gold 5217と比較すると、わずかに下回っています。
Core i5-1345Uは、Core i7-1355Uの下位グレードにあたるCore i5シリーズのCPUですが、Core i7-1355Uを上回るスコアであった点が注目ポイントです。
グレードや世代、メーカーによって性能はさまざまなので、基本スペックとベンチマークスコアをあわせて確認し、用途に合った最適なCPUを選定しましょう。
PassMark(CPU Value)
※Ryzen 5 PRO 4655GとRyzen 7 PRO 4750Uは必要な情報が不足しているため、3製品で比較
CPUのコストパフォーマンスを数値化したPassMarkのCPU Valueもみていきましょう。
Core i7-1355Uのスコアは32.9と、3つの製品の中では中間の数値でした。
最も高いスコアだったのが、CPU Mark Ratingと同様にCore i5-1345Uで、Core i7-1355Uとはおよそ50%の差がみられました。
コストパフォーマンスを重視したい方は、ほかのベンチマークとあわせてCPU Valueの結果も参考にしてください。
注意点として、CPU Valueは、低価格帯のエントリークラスのCPUが高い数値になる場合もあるので、コストパフォーマンスだけを重視するがあまり、用途に対してスペック不足なCPUを導入しないように、基本スペックも確認しておきましょう。
PassMark(CPU Single Thread Rating)
PassMarkのCPU Single Thread Ratingも比較します。
Core i7-1355Uのスコアは3577と、5つの製品の中で最も高い数値でした。
特に、AMD製CPUとの差が大きく、Core i7-1355UのスコアはRyzen 5 PRO 4655Gの132%、Ryzen 7 PRO 4750Uの141%もの性能差がみられました。
また、CPU Mark RatingやCPU Valueでは下回っていたCore i5-1345Uと比較すると、わずかではありますが優れた数値です。
シングルスレッド性能は、Webサイトの閲覧やメールの管理などの負荷の軽いビジネス業務を快適に行いたい方が注目すべきベンチマークです。
シングルスレッド性能を重視したい方は、上記の結果も参考に、複数の製品を比較してみてください。
消費電力
最後に、消費電力も比較します。
Core i7-1355Uの消費電力は15Wと、同じノートパソコン向けCPUのCore i5-1345UやRyzen 7 PRO 4750Uと並んで最も低い数値でした。
一方で、デスクトップ向けのRyzen 5 PRO 4655Gは65W、Xeon Gold 5217は115Wと、Core i7-1355Uと大きな開きがみられました。
CPUの消費電力は、デスクトップ向けよりノートパソコン向けのほうが低く抑えられる傾向にあるので、少しでも消費電力を抑えたい方は、ノートパソコン向けのCPUがおすすめです。
PassMarkのベンチマークスコアや消費電力を製品別で比較したい方はこちら
Core i7-1355Uを使用している方の口コミ・評価
Core i7-1355Uを使用している方の口コミ・評価を紹介します。