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Core i9-14900Kとは?スペックや性能、口コミまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「Intel®」が開発したCPUの「Intel® Core™ i9-14900K」のスペックや特徴について解説します。
Core i9-14900Kを搭載したおすすめPCやベンチマークもあわせてお伝えするので、CPUの導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
目次
Core i9-14900Kの基本スペック
Intel® Core™ i9-14900K | |
製品コレクション | 第 14 世代Intel® Core™ i9 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm |
コア数 | 24(Pコア8+Eコア16) |
スレッド数 | 32 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.2GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 6GHz |
メモリの種類 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
キャッシュ | 36MB |
対応ソケット | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 |
TDP | 125W |
発売日 | 2023/10 |
Intel® Core™ i9-14900Kは、Intel® Core™ iシリーズシリーズの中でトップクラスの24コア32スレッドを搭載しているCPUです。
品番の末尾にKがつくCore i9-14900Kは、通常版CPUよりも1つ上のグレードに位置し、高い省電力性が特徴のひとつです。
第14世代のCPUの最上位モデルに位置する製品で、ターボ・ブースト利用時の最大周波数が6GHzと処理速度が速く、大規模なデータを活用した分析業務をはじめ、3DCG制作や動画編集まで、幅広い用途で高いパフォーマンスを発揮します。
また、Core i9-14900Kは資料作成やビジネスメール、Webサイトの閲覧など、一般的なビジネスシーンでも利用できます。
この記事では、同シリーズのほかの製品や競合製品と比較したベンチマーク結果もお伝えするので、CPUの選定に迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
なお「CPUの性能比較表|2024年最新版」では、比較対象となる基本スペックやCPUの性能目安となるPassMarkのベンチマークスコアを製品別で比較してご覧いただけます。どのCPUを導入すべきか悩んでいる方や、最新のCPUを検討している方は参考にしてください。
Core i9-14900Kはどのような用途におすすめ?
Core i9-14900Kは、第14世代Intel® Core™ i9 プロセッサーを採用しており、現行のラインナップにおいて、トップクラスの処理速度を誇るハイエンドモデルのCPUです。
高画質の動画編集や3DCG制作などのクリエイティブシーンはもちろん、Microsoft Officeを使用したプレゼンテーションの資料作成や表計算、文書作成などのビジネスシーンでも活用できます。
また、8個のPコアと16個のEコアを集積しているので、マルチスレッド性能が高く、作業を分割して同時に進められます。
例えば、動画編集におけるエンコードをしながら、メール返信やリモート会議などほかの作業を並行してできるので、データ処理能力が高いです。
ビジネスシーンのみで利用を検討している方は、1グレード下位のCore i7のCPUも検討してみることをおすすめします。
Core i9-14900Kのスペック比較
Intel® Core™ i9-14900KF | Intel® Core™ i9-14900K | Intel® Core™ i9-13900KS | |
製品コレクション | 第 14 世代Intel® Core™ i9 プロセッサー | 第 14 世代Intel® Core™ i9 プロセッサー | 第 13 世代Intel® Core™ i9 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake | Raptor Lake | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 24(Pコア8+Eコア16) | 24(Pコア8+Eコア16) | 24(Pコア8+Eコア16) |
スレッド数 | 32 | 32 | 32 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.2GHz | 3.2GHz | 3.2GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 6GHz | 6GHz | 6GHz |
メモリの種類 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
キャッシュ | 36MB | 36MB | 36MB |
対応ソケット | FCLGA1700 | FCLGA1700 | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 | 5.0 and 4.0 | 5.0 and 4.0 |
TDP | 125W | 125W | 150W |
発売日 | 2023/10 | 2023/10 | 2023/1 |
まず、Core i9-14900KとIntel® Core™ i9-14900KFとの比較をみていきます。
Core i9-14900KとCore i9-14900KFは、同一世代のCPUを搭載していることもあり、ほぼ同等の性能を持っていることがわかります。
コア数・スレッド数をはじめ、プロセッサー・ベース動作周波数やターボ・ブースト利用時の最大周波数、消費電力などは同じ数値です。
次に、第13世代のCore i9 プロセッサーを搭載した、Intel® Core™ i9-13900KSと比較します。
Core i9-14900Kの消費電力は125Wですが、Core i9-13900KSは150Wと高くなっており、省電力性を重視している方はCore i9-14900Kのほうが最適です。
コア数・スレッド数やプロセッサー・ベース動作周波数、ブースト利用時の最大周波数、L3キャッシュ容量などは同値でした。
Core i9-14900Kと両製品のベンチマークを比較した結果は、以下で詳しく解説するので、より詳細な性能差を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
Core i9-14900KとAMDシリーズのスペック比較
AMD EPYC™ 7543 | Intel® Core™ i9-14900K | AMD Ryzen™ 9 7950X | |
製品コレクション | AMD EPYC™ 7003 Series | 第 14 世代Intel® Core™ i9 プロセッサー | AMD Ryzen™ 9 Processors |
開発コード名 | Milan | Raptor Lake | Raphael |
プロセス | 7 nm | 10 nm | 5 nm |
コア数 | 32 | 24(Pコア8+Eコア16) | 16 |
スレッド数 | 64 | 32 | 32 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 2.8GHz | 3.2GHz | 4.5GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 3.7GHz | 6GHz | 5.7GHz |
メモリの種類 | DDR4 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5 |
キャッシュ | 256MB | 36MB | 64MB |
対応ソケット | SP3 | FCLGA1700 | AM5 |
PCI Express リビジョン | 4.0 | 5.0 and 4.0 | 5.0 |
TDP | 225W | 125W | 170W |
発売日 | 2021/3 | 2023/10 | 2022/9 |
競合のAMD EPYC™ 7543とAMD Ryzen™ 9 7950Xとでスペックを比較します。
まず、EPYC 7543のスペックを比較していきます。
EPYC 7543のプロセスは7nmと、Core i9-14900Kの10nmより小さく、配線が細かく設計されているため電力効率が高いです。
コア数・スレッド数は32コア64スレッドと、Core i9-14900Kの24コア32スレッドよりも搭載数が多く、複数のデータを同時並行で処理できる能力が高いです。
また、L3キャッシュ容量は256MBと、Core i9-14900Kの36MBを大きく上回っており、データを保存できる量が大きくなるため、CPUの処理速度が向上します。
一方で、EPYC 7543の消費電力は225Wと、Core i9-14900Kよりも100W高いです。大きな負荷がかかるクリエイティブな作業やデータ処理を効率よくしたい方は、EPYC 7543、省電力性を重視する方は、Core i9-14900Kがおすすめです。
次にRyzen 9 7950Xと比較していきます。
Ryzen 9 7950Xのプロセスは5nmと、Core i9-14900Kの10nmに比べ半分の数値で、配線が細かく設計されており、電力効率に優れています。
L3キャッシュ容量は64MBと、Core i9-14900Kの36MBを上回っており、一時的に保存しておけるデータ容量が大きく、処理速度が向上します。
また、プロセッサー・ベース動作周波数は4.5GHzと、Core i9-14900Kの3.2GHzを上回っており、実行速度が向上し処理速度が高まります。
一方で、Ryzen 9 7950Xのターボ・ブースト利用時の最大周波数は5.7GHzと、Core i9-14900Kの6GHzを下回っています。
このように、Core i9-14900KとAMDの両製品は、性能や特徴がさまざまなので、用途に応じてどの製品が自社に適しているのか、優先順位を明確にしたうえで導入を検討しましょう。
Core i9-14900Kの特徴
Core i9-14900Kのメリット・デメリットを含めた3つの特徴と、ほかの製品と比較した結果を中心にお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
PコアとEコアにより電力効率と機能性を両立
Core i9-14900Kの最大の特徴は、電力効率と機能性の両立ができることです。
Intelは、12世代CPUから高性能コア(Pコア)と高効率コア(Eコア)を組み合わせたハイブリッドデザインを採用しており、アプリケーションごとに最適な割り当てを実現しパフォーマンス向上を図っています。
Core i9-14900Kは、Pコアが8コア、Eコアが16コアという構成ですが、AMD EPYC 7543とAMD Ryzen 9 7950XはPコアのみの搭載です。
高性能なPコアと省電力性に優れたEコアを使い分けることにより、電力効率と機能性の両立ができる点が大きな特徴です。
クリエイティブシーンでマルチタスクでの活用を検討している方は、オーバークロック対応のCore i9-14900Kを選択肢のひとつとして検討してみてください。
前世代の最上位モデルにあたるCore i9-13900Kをしのぐ性能
Core i9-14900KはハイエンドクラスのCPUですが、前世代の最上位モデルにあたるIntel® Core™ i9-13900Kからスペックの向上がみられるCPUです。
Intel® Core™ i9-14900K | Intel® Core™ i9-13900K | |
製品コレクション | 第 14 世代Intel® Core™ i9 プロセッサー | 第 13 世代Intel® Core™ i9 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 24(Pコア8+Eコア16) | 24(Pコア8+Eコア16) |
スレッド数 | 32 | 32 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.2GHz | 3.0GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 6GHz | 5.8GHz |
メモリの種類 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
キャッシュ | 36MB | 36MB |
対応ソケット | FCLGA1700 | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 | 5.0 and 4.0 |
TDP | 125W | 125W |
発売日 | 2023/10 | 2022/10 |
Core i9-14900Kのコア数はPコアが8コア、Eコアが16コア、スレッド数は32スレッドと、Core i9-13900Kと同値ですが、プロセッサー・ベース動作周波数とターボ・ブースト利用時の最大周波数は、Core i9-14900Kのほうが上回っており、スペックの向上がみられます。
CPUの総合的な性能を数値化したPassMarkのCPU Mark Ratingを比較すると、Core i9-14900KのスコアはCore i9-13900Kの103%の数値でした。
さらにCPUのシングルスレッド性能を数値化した、PassMarkのCPU Single Thread Ratingをみても、Core i9-14900KのスコアはCore i9-13900Kを上回るスコアでした。
以上の結果から、よりハイスペックな性能を持つCPUの導入を検討している方は、第14世代のCore i9-14900KのCPUがおすすめです。
省電力性を求めている方はCore i9-13900Tが最適
省電力モデルのIntel® Core™ i9-13900Tは、消費電力が35Wと省電力性に優れているモデルです。
Core i9-13900Tは、品番の末尾にTがつく超省電力モデルで、ノートPC向けに比べて消費電力が高めのデスクトップPCのCPUでありながら、優れた省電力性を備えています。
一方で、Core i9-14900Kは、従来モデルのCore i9-13900Kと同様に消費電力が125Wと高めでした。
CPUのモデルや世代の位置づけによって性能差は異なるので、省電力性を求めている方は、Core i9-13900Tの導入を検討してみてください。
Core i9-14900Kのベンチマーク
Core i9-14900KのベンチマークのPassMarkを中心に解説します。
Core i9-14900Kの性能をより詳しく知りたい方は、導入を検討する際の参考材料にしてください。
PassMark(CPU Mark Rating)
まずは、PassMarkのCPU Mark Raitingからみていきます。
Core i9-14900Kのスコアは61223と、同じIntelのCore i9-14900KFや競合のEPYC 7543を上回る数値でした。
Core i9-14900Kは、EPYC 7543よりもプロセッサー・ベース動作周波数やターボ・ブースト利用時の最大周波数が優れているため、上記の差がみられたと考えられます。
一方で、EPYC 7543とCore i9-13900KSとで比較すると、わずかに下回っていることがわかります。
このように、上位モデルのCPUであっても、世代やモデルによっては性能差が異なるので、CPUを選ぶ際は、ベンチマークを参考にしつつ用途に合った最適なCPUを選ぶことが大切です。
PassMark(CPU Value)
※Core i9-14900KFは必要な情報が不足しているため、4製品で比較
PassMarkのCPU Valueは、コストパフォーマンスを数値化したベンチマークスコアです。
Core i9-14900Kのスコアは104.3と、CPU Mark Ratingで下回っていたCore i9-13900KSのスコア61.9より優れたスコアでした。
一方で、Ryzen 9 7950Xと比較すると約11%の性能差がみられ、Ryzen 9 7950Xのコストパフォーマンスの高さがうかがえます。
コストパフォーマンスを重視してCPUを検討している方は、価格を考慮して性能を評価したCPU Valueと基本スペックを参考にして選ぶことをおすすめします。
PassMark(CPU Single Thread Rating)
PassMarkのCPU Single Thead Ratingも比較していきます。
Core i9-14900Kのスコアは4771と、5つの製品の中では2番目に高い数値でした。
最も性能差が見られたのはAMD EPYC 7543で、Core i9-14900Kのスコアと比較するとEPYC 7543の182%の数値です。
IntelのCore i9-14900KやCore i9-14900KFは、AMDのCPUと比較すると高い数値で、Core i9-13900KSと比較すると、わずかに上回っています。
AMDよりもIntelのほうが、シングルスレッド性能が高い傾向にあるので、メール返信やWebサイト閲覧、動画視聴など、負荷の小さいタスクの処理能力を求める方は、PassMarkのCPU Single Thead Ratingを参考にCPUを選びましょう。
消費電力
最後に、消費電力も比較します。
Core i9-14900Kの消費電力は125Wと、Core i9-14900KFと並んで最も低い数値でした。
一方で、Core i9-13900KSは150W、EPYC 7543は240Wと、Core i9-14900Kと25W〜115Wの差がみられました。
消費電力を抑えてCPUを運用したい方は、Core i9-14900Kをはじめとした省電力モデルのCPUがおすすめです。
PassMarkのベンチマークスコアや消費電力を製品別で比較したい方はこちら
Core i9-14900Kを使用している方の口コミ・評価
Core i9-14900Kを使用している方の口コミ・評価を紹介します。
主に写真編集(RAW現像)に使いますが、RAWファイルのような大きいサイズのファイルでも、取り扱いが楽になりました。また何万枚もあるような写真では閲覧だけでも以前と比べると快適に動くことが確認できます。
※ドスパラ通販サイトより引用
raytrek 4CZ47は、raytrek 4CZEと同じく4Cハイエンドミドルタワーケースを採用したデスクトップPCです。
グラフィックボードにGeForce RTX 4070 12GBを搭載し、グラフィックボードを多く使用するクリエイティブなタスクも快適にこなすことができます。
まとめ
この記事では、Intelが開発したCPU「Core i9-14900K」のスペックや特徴、ベンチマーク、口コミ・評価まで詳しく解説しました。
Core i9-14900Kは、デスクトップPC向けの第14世代の最上位モデルにあたるKシリーズのCPUで、前世代のCore i9-13900Kから各種ベンチマークにおいて性能が向上した製品です。
3DCG制作やハイビジョンの動画編集などのクリエイティブシーンをはじめ、資料作成や表計算、リモート会議などのビジネスシーンでも活用できます。
どのCPUを選ぶべきか悩んでいる方は、この記事で紹介した基本スペックやベンチマークを参考に、自社に最適なCPUを選びましょう。