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Core i7-14700KFとは?スペックや性能、口コミまで徹底解説
この記事では、「Intel®」が開発したCPUの「Intel® Core™ i7-14700KF」のスペックや特徴について解説します。
Core i7-14700KFのスペックと、KFシリーズの製品や競合のAMDのCPUと比較した結果や、おすすめのパソコンもあわせてお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
目次
目次
Core i7-14700KFの基本スペック
Intel® Core™ i7-14700KF | |
製品コレクション | 第 14 世代Intel® Core™ i7 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm |
コア数 | 20(Pコア8+Eコア12) |
スレッド数 | 28 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.4GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 5.6GHz |
メモリの種類 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
キャッシュ | 33MB |
対応ソケット | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 |
TDP | 125W |
発売日 | 2023/10 |
Intel® Core™ i7-14700KFは、CPUメーカー「Intel®」が開発した第14世代のCPUです。
Intel® Core™ iシリーズの中でトップクラスのPコア8+Eコア12、計20コアを搭載しています。
第13世代のIntel® Core™ i7-13700KFのコア数16コアと比較して、Core i7-14700KFはEコアが4コア増えて20コア、L3キャッシュ容量が33MBに増加し、ターボ・ブースト利用時の最大周波数も5.6GHzと、より処理速度が向上しました。
品番の末尾にKFが付くCore i7-14700KFは、内蔵GPUが非搭載のモデルですが、オーバークロック対応でクロック周波数を向上させることで、より高いパフォーマンスを発揮します。
また、KFシリーズのCPUには、Core i7-14700KFの下位モデルのCore i7-13700KFやIntel® Core™ i5-14600KF、最上位モデルのIntel® Core™ i9-14900KFなど、さまざまな種類の製品があります。
なお「CPUの性能比較表|2024年最新版」では、比較対象となる基本スペックやCPUの性能目安となるPassMarkのベンチマークスコアを製品別で比較してご覧いただけます。どのCPUを導入すべきか悩んでいる方や、最新のCPUを検討している方は参考にしてください。
Core i7-14700KFはどのような用途におすすめ?
一般的にCPUは、グラフィック処理の要となるGPUが内蔵されていますが、Core i7-14700KFは、内蔵GPU非搭載のKFシリーズにあたるCPUです。
Core i7-14700KFは、20コア28スレッドのスペックを備えており、Microsoft Officeを使用した資料作成や文書作成、動画編集ソフトのAdobe Premiere Proでも十分な性能を発揮します。
また、内蔵GPU非搭載モデルのCPUなので、高性能なGPUを搭載すれば、3DCGやモーショングラフィックスなど、負荷がかかるクリエイティブな仕事でも快適な作業環境を実現します。
ビジネスシーンはもちろん、動画編集やWebデザイン、3DCADなど、さまざまなクリエイティブシーンでも対応できるCPUといえます。
Core i7-14700KFのスペック比較
Intel® Core™ i7-14700K | Intel® Core™ i7-14700KF | Intel® Core™ i9-13900KF | |
製品コレクション | 第 14 世代Intel® Core™ i7 プロセッサー | 第 14 世代Intel® Core™ i7 プロセッサー | 第 13 世代Intel® Core™ i9 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake | Raptor Lake | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 20(Pコア8+Eコア12) | 20(Pコア8+Eコア12) | 24(Pコア8+Eコア16) |
スレッド数 | 28 | 28 | 32 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.4GHz | 3.4GHz | 3.0GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 5.6GHz | 5.6GHz | 5.8GHz |
メモリの種類 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
キャッシュ | 33MB | 33MB | 36MB |
対応ソケット | FCLGA1700 | FCLGA1700 | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 | 5.0 and 4.0 | 5.0 and 4.0 |
TDP | 125W | 125W | 125W |
発売日 | 2023/10 | 2023/10 | 2022/10 |
Core i7-14700KFのスペックを、従来モデルのIntel® Core™ i7-14700Kと上位モデルのIntel® Core™ i9-13900KFとで比較してみていきます。
まず、Core i7-14700Kのスペックをみていきましょう。
Core i7-14700KとCore i7-14700KFは性能自体に違いはありませんが、唯一異なるのは、品番の末尾に付く「K」と「KF」です。
Core i7-14700Kはオーバーロック対応のCPUで、Core i7-14700KFは内蔵GPU非搭載のCPUです。
次に、内蔵GPU非搭載のKFシリーズにあたるCore i9-13900KFと比較します。
Core i9-13900KFのコア数・スレッド数は24コア32スレッドと、Core i7-14700Kの20コア28スレッドを、コア数4コア、スレッド数4スレッド上回っています。
また、ターボ・ブースト利用時の最大周波数も5.8GHzと、Core i7-14700KFの5.6GHzより高く、高負荷時の処理性能の高さがうかがえます。
加えて、L3キャッシュ容量も3MB増量されており、これだけの性能向上がみられるなかで、Core i7-14700KFと消費電力が125Wと同値である点も注目ポイントです。
一方で、Core i9-13900KFのプロセッサー・ベース動作周波数は3.0GHzと、Core i7-14700KFの3.4GHzより下回っています。
Core i7-14700KFとCore i9-13900KFのベンチマークを比較した結果は、後ほど解説するので、より詳細な性能差を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
Core i7-14700KFとAMDシリーズのスペック比較
AMD EPYC™ 7532 | Intel® Core™ i7-14700KF | AMD EPYC™ 7642 | |
製品コレクション | AMD EPYC™ 7002 Series | 第 14 世代Intel® Core™ i7 プロセッサー | AMD EPYC™ 7002 Series |
開発コード名 | Rome | Raptor Lake | Rome |
プロセス | 7 nm | 10 nm | 7 nm |
コア数 | 32 | 20(Pコア8+Eコア12) | 48 |
スレッド数 | 64 | 28 | 96 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 2.4GHz | 3.4GHz | 2.3GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 3.3GHz | 5.6GHz | 3.3GHz |
メモリの種類 | DDR4 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR4 |
キャッシュ | 256MB | 33MB | 256MB |
対応ソケット | SP3 | FCLGA1700 | SP3 |
PCI Express リビジョン | 4.0 | 5.0 and 4.0 | 4.0 |
TDP | 200W | 125W | 225W |
発売日 | 2020/2 | 2023/10 | 2019/8 |
Core i7-14700KFと競合のAMDシリーズのCPUともスペックを比較します。
まず、AMD EPYC™ 7532のスペックをみていきましょう。
EPYC 7532のプロセスは7nmと、Core i7-14700KFの10nmより配線が細かく設計されているため、電力効率が向上しており、コア数32コア、スレッド数64と、Core i7-14700KFを大きく上回る搭載数です。
L3キャッシュ容量は256MBとCore i7-14700Kの28MBと比べて容量が大きいので、CPUがメモリからデータを読み込む処理速度が速いです。
一方で、EPYC 7532のプロセッサー・ベース動作周波数は2.4GHzと、Core i7-14700KFの3.4GHzより1GHz低く、ターボ・ブースト利用時の最大周波数も3.3GHzと下回っており、Core i7-14700KFのほうが優れています。
消費電力は200Wと高めですが、より多くのデータを快適に処理したい方は、AMD EPYC 7532のほうが適しているでしょう。
次に、AMD EPYC™ 7642と比較すると、コア数48コア、スレッド数96とCore i7-14700KFを大きく上回る搭載数で、プロセスも7nmと優れた数値です。
一方で、EPYC 7642のプロセッサー・ベース動作周波数は2.3GHz、ターボ・ブースト利用時の最大周波数は3.3GHzと、Core i7-14700KFより大きく下回っています。
消費電力は225Wと高いですが、同時に複数の処理を効率よく実行したい方はEPYC 7642、高負荷時の処理性能を重視している方はCore i7-14700KFがおすすめです。
Core i7-14700KFとAMDの両製品とのベンチマークの比較は後ほどお伝えするので、どのメーカーのCPUを導入しようか迷われている方は、ぜひ参考にしてください。
Core i7-14700KFの特徴
Core i7-14700Kの特徴や前世代のCPUと比較した性能差を中心にお伝えするので、CPUの選定に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
内蔵GPU非搭載のコストを抑えたKFシリーズのCPU
Core i7-14700KFは、処理能力を向上させるオーバークロック対応で、内蔵GPU非搭載のKFシリーズにあたるCPUです。
内蔵GPU非搭載モデルは、内蔵GPU搭載モデルと比べ、GPU分のコストが抑えられているので、安価に購入できる傾向があります。
また、ユーザーが独立したGPUを選ぶ際の選択肢が広がることで、用途に応じたカスタマイズが可能となり、ストレスなく快適な利用環境を実現できます。
自身で用途に応じた最適なGPUを選びたい方、コストパフォーマンスが高いPCの購入を検討している方は、Core i7-14700KFをはじめとしたKFシリーズのCPUがおすすめです。
KFシリーズの中ではミドルクラスの性能
Core i7-14700KFは、内蔵GPU非搭載のKFシリーズの中でミドルクラスの性能をもつCPUです。
CPUの総合的な性能を数値化したPassMarkのCPU Mark Ratingをもとに、KFシリーズの5つの製品を比較すると、Core i7-14700KFは2番目に高い数値でした。
最も高いスコアだったCore i9-13900KFと比べると約10%下回っており、3番目に数値が高かったCore i7-13700KFと比べると約15%優れていることがうかがえます。
CPUのシングルスレッド性能を数値化したPassMarkのCPU Single Thread Ratingもみてみると、Core i7-14700KFのスコアが2番目に高い数値です。
上記のように、KFシリーズの中でも性能差はみられるので、グレードだけでなく、基本スペックやベンチマークも参考にして、用途に合ったCPUを選びましょう。
より高い性能を求めるなら上位モデルのCore i9-14900KFがおすすめ
Intel® Core™ i7 プロセッサーのKFシリーズの中では、最上位に位置付けられたCore i7-14700KFですが、より高い性能を求める方は、世代が1つ上のCore i9-14900KFがおすすめです。
Intel® Core™ i7-14700KF | Intel® Core™ i9-14900KF | |
製品コレクション | 第 14 世代Intel® Core™ i7 プロセッサー | 第 14 世代Intel® Core™ i9 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 20(Pコア8+Eコア12) | 24(Pコア8+Eコア16) |
スレッド数 | 28 | 32 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.4GHz | 3.2GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 5.6GHz | 6GHz |
メモリの種類 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
DDR5-5600 DDR4-3200 |
キャッシュ | 33MB | 36MB |
対応ソケット | FCLGA1700 | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 | 5.0 and 4.0 |
TDP | 125W | 125W |
発売日 | 2023/10 | 2023/10 |
Core i7-14700KFのスレッド数は28スレッドですが、Core i9-14900KFのスレッド数は32スレッドと搭載数が増えており、処理能力が高いことがうかがえます。
また、Core i7-14700KFのターボ・ブースト利用時の最大周波数は5.6GHzですが、Core i9-14900KFは6GHzと上回っており、高負荷時の処理能力が高いです。
また、PassMarkのCPU Single Thread Ratingをみても、Core i9-14900KFのスコアはCore i7-14700KFより約5%優れている数値でした。
Core i7-14700KFよりも優れたシングルスレッド性能を求める方や、高い処理速度を誇るCPUの導入を検討している方は、Core i9-14900KFも検討してみてください。
Core i7-14700KFのベンチマーク
Core i7-14700KFのベンチマークのPassMarkを中心に解説するので、CPUの性能をより詳細に知りたい方は、参考にしてください。
PassMark(CPU Mark Rating)
まずは、CPUの総合的な性能を数値化したPassMarkのCPU Mark Ratingを比較していきます。
Core i7-14700KFのスコアは53437と、オーバークロックに対応したKシリーズのCore i7-14700Kや、競合のEPYC 7532を上回る数値でしたが、Core i9-13900KFやEPYC 7642と比較すると下回っています。
Core i7-14700KFは、EPYC 7532とEPYC 7642と比べてコア数・スレッド数は少ないですが、プロセッサー・ベース動作周波数が優れているため、上記の差がみられたと考えられます。
一方で、Core i7-14700KFとCore i7-14700Kは、基本スペックは同じでしたが、総合的なスコアはCore i7-14700KFのほうが上回っています。
CPUにはグレードや世代、メーカーによってもさまざまな特徴があるので、ベンチマークスコアと基本スペックをあわせて確認し、用途に合った最適なCPUを選びましょう。
PassMark(CPU Value)
CPUのコストパフォーマンスを数値化したPassMarkのCPU Valueのスコアもみていきましょう。
Core i7-14700KFのスコアは139.16と、5つの製品の中で最も高い数値でした。
特に、AMDの両製品との差が大きく、Core i7-14700KFのスコアはEPYC 7532の約513%、EPYC 7642の約283%の数値です。
また、Core i9-13900KFやCore i7-14700Kとも約6〜29%の差がみられ、Core i7-14700KFのコストパフォーマンスのよさがうかがえました。
CPU Valueは、CPUのコストパフォーマンスを大まかに把握するための便利なベンチマークなので、CPUの導入を検討している方は、ほかの製品と比較してみてください。
PassMark(CPU Single Thread Rating)
CPUのシングルスレッド性能を数値化したCPU Single Thread Ratingのベンチマークスコアもみていきましょう。シングルスレッド性能は、単一のスレッドで実行できる比較的負荷の軽いタスクの処理性能を表しています。
Core i7-14700KFのスコアは4513と、5つの製品の中で2番目に高い数値でした。
一方で、最も低い数値だったのはEPYC 7642で、Core i7-14700KFとは約22%の差が見られました。
IntelのCore i7-13900KFやCore i7-14700Kは、AMD製のCPUと比べると高い数値ですが、Core i7-14700KFと比較するとCore i7-14700Kはわずかに下回っており、Core i7-13900KFは約3%処理速度の性能が高いです。
AMDよりIntelのほうが、シングルスレッド性能が高い傾向にあるので、導入を検討している方は、上記の結果を参考にして複数の製品を比較してみてください。
消費電力
最後に、消費電力も比較します。
Core i7-14700KFの消費電力は125Wと、Core i9-13900KFやCore i7-14700Kと同値です。
最も高い消費電力だったのは、EPYC 7642の225WでCore i7-14700KFと100Wの開きがあります。
Core i7-14700KFは、CPU ValueやCPU Single Thread Ratingでも高い数値であったことから、高性能でなおかつ省電力性に優れたCPUだといえるでしょう。
Intelの消費電力はAMDと比較して低いので、消費電力の低さを重視している方は、Core i7-14700KFをはじめとした、Core i7-14700KやCore i9-13900KFがおすすめです。
PassMarkのベンチマークスコアや消費電力を製品別で比較したい方はこちら
Core i7-14700KFを使用している方の口コミ・評価
Core i7-14700KFを使用している方の口コミ・評価を紹介します。
ゲーミング用で主に使用しています。 i7-10700KFではGPU(RTX3090)のボトルネックになっているのではないか?と思ってこちらに交換しました。 結果としてはベンチマークスコアの上昇と、ゲームプレイ時のモニター表示FPSの上限張り付きなど、今までよりも格段にゲーム性能がアップしました。 ゲームにはGPUが重要ですが、ハイエンドGPUを使用する場合、CPUも高性能なものが必要だなと感じました。
※ドスパラ通販サイトより引用
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PCケースは、重厚感漂う質感のシルバーにブラックを配したツートンカラーになっており、クリエイティブな空間になじみます。
また、ユーザーの用途に合わせてカスタマイズできる設計なので、3.5インチ、2.5インチのストレージベイ、PCI-Eスロットなどの機能を追加できます。
まとめ
この記事では、Intel社が開発したCPU「Core i7-14700KF」のスペックや特徴、ベンチマーク、おすすめPCまでを解説しました。
Core i7-14700KFは、内蔵GPU非搭載のKFシリーズにあたるCPUで、用途に応じてGPUを自由にカスタマイズできます。
また、Pコア8とEコア12の計20コアの高いスペックを備えており、一般的なビジネスシーンからクリエイティブシーンまで幅広い用途に活用できます。
この記事では、前世代と後継モデルや競合のAMDのCPUと比較した結果も解説したので、CPUの選定に悩んでいる方は、基本スペックやベンチマークを参考に、用途に合ったCPUを選定しましょう。