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グラボの故障を防ぐ7つの前兆!故障予防と対応策も徹底解説
この記事では、グラフィックボードが故障する前の前兆について解説しています。グラフィックボードの性能低下や予期せぬトラブルは、作業効率を大幅に低下させるため、故障のサインを見極めることやあらかじめ対策することが重要です。
しかし、故障の前兆がわからなかったり、グラフィックボードのメンテナンス方法を知りたいと考えていたりする方もいるでしょう。この記事を読むことで、グラフィックボードを長期間安定して使用するための性能維持方法がわかるはずです。ぜひ最後までご一読ください。
目次
目次
グラフィックボードが故障する7つの前兆
グラフィックボードが故障する前に何かしらの前兆があります。ここでは、どういった前兆があるのか7つ紹介します。
PCがフリーズする
グラフィックボードが原因でPCがフリーズする場合もあります。特に、グラフィックボードに負荷がかかる作業をしているときのフリーズは、故障の前兆である可能性が高いです。
また、グラフィックボードの冷却ファンから異音がしたり、停止したりすることも故障のサインです。冷却ファンはグラフィックボードの温度を下げるために重要な役割を果たしており、異常があると故障につながる恐れがあります。
PCの動作が不安定もしくは動作が重い
PCの動作が不安定になったり、動作が重くなったりするのもグラフィックボードの故障が原因かもしれません。グラフィックに関連する作業中にパフォーマンスが低下する場合は、グラフィックボードに問題があると考えてよいでしょう。グラフィックボードに負荷がかかると、電源容量が足りなくなり、PCが突然シャットダウンすることもあります。
クリエイティブな作業中に不具合が発生する
グラフィックボードが故障している場合、クリエイティブな作業中に不具合が発生しやすくなります。これはグラフィックボードが画像や動画の処理に直接関わっているためで、故障が進行するとこれらの作業時にパフォーマンスの低下やアプリケーションのクラッシュが頻繁に起こります。また、ハードウェアアクセラレーションが機能しなくなることで、動画の再生がスムーズに行えなくなる場合もあります。
ブロックノイズが表示される
画面は映っているが、画面上にブロックノイズや色の歪みが発生することは、グラフィックボードの故障が間近である前兆です。このような現象は、グラフィックボード内部のコンポーネントが損傷を受けて正常に機能していないことを示しています。
画面が突然真っ暗になることもあり、これらの症状は、グラフィックボードになんらかの異常が起きている可能性が高いことを意味しています。
グラフィックボードから異音がする
グラフィックボードから異音がする場合、特に高周波の「キーン」という音がするときは、内部で問題が発生しています。この音は、グラフィックボードのコイル鳴きやコンデンサの問題、ファンの異常回転など、複数の原因によって発生することがあります。
異音がする場合は、グラフィックボードの冷却システムに異常があるか、内部部品が劣化または損傷しているサインです。そのため、早急に原因を特定し対処する必要があります。
グラフィックボードから異臭がする
グラフィックボードから異臭がする場合は、即座に対応が必要です。異臭は通常、コンデンサの膨張や焦げ付き、はんだ割れなどの故障が発生していることを示しています。これらの状態は、グラフィックボード内部の温度が異常に高くなり、部品が正常に機能しなくなることで起こります。
また、排熱がうまくいかないことで、ファンから普段は聞こえないような変な音や異臭が発生するのです。
グラフィックボードに不具合があるときに表れる4つの現象
グラフィックボードに不具合があるときによくある4つの症状を紹介します。
PCの電源を入れても起動しない
グラフィックボードが故障すると、PCが電源を入れても正常に起動しないことがあります。これは、グラフィックボードがPC起動時に必要な初期処理を行えなくなっているためです。特に、グラフィックボードからの映像出力がないために、モニターに何も表示されず、PCが起動していないように見えることがあります。
グラフィックボード故障の前兆として、画面にノイズや乱れが発生すること、異音や異臭がすること、マウス操作に対する反応が遅いことなどの症状が現れることが一般的です。
電源が落ちる
グラフィックボードに不具合がある場合、高いグラフィック処理が要求される作業を行っているときに、PCの電源が突然落ちることもあるでしょう。これは、グラフィックボードへの過剰な負荷が原因でシステムが自己保護のためにシャットダウンするためです。
グラフィックボードが正常に機能していない場合、冷却ファンの動きがおかしくなるなどの前兆が見られることもあります。また、余分なグラフィックボードがある場合、交換して試すことでグラフィックボードに問題があるかどうかを判別できます。
何も表示されなくなる
グラフィックボードが故障している場合、モニターに何も表示されなくなることがあります。この症状は、グラフィックボード自体の故障のみならず、マザーボードやモニターケーブルの不具合によっても起こり得ます。そのため、グラフィックボードの故障と単純に断定するのは難しいです。しかし、これはグラフィックボードが故障している場合によく見られる症状のひとつです。
特にほかのデバイスやケーブルに問題がない場合、グラフィックボードの不具合が疑われます。
グラフィックボードが認識されない
グラフィックボードの冷却ファンが正常に稼働している場合でも、グラフィックボードがPCに認識されないことがあります。この症状は、グラフィックボード内部の問題や、グラフィックボードとマザーボードとの接続不良が原因で起こります。グラフィックボードのファンが動いているにもかかわらず、デバイスマネージャーなどでグラフィックボードが認識されていない場合は、グラフィックボード自体の故障または接続不良を疑いましょう。
特に、異なるスロットに取り付けても症状が改善されない場合、グラフィックボード自体に問題がある可能性が高まります。
グラフィックボードが故障する主な原因
ここからは、グラフィックボードが故障する主な原因について解説します。原因を知ることで、あらかじめグラフィックボードが故障するのを防げます。詳しく見ていきましょう。
落下や衝撃による内部回路の損傷
グラフィックボードは精密な構造を持っており、落下や衝撃によって内部回路が損傷する可能性もあります。グラフィックボードは、多数の微細な電子部品で構成されたパーツです。これらが衝撃によって物理的に損傷を受けると、正常に機能しなくなります。
内部の半導体チップやコンデンサ、はんだ接合部などが影響を受けやすい部分です。そのため、部位が損傷するとグラフィックボード全体の故障につながります。
蓄積されたホコリによる冷却効率の低下
ホコリはグラフィックボードの故障原因として一般的です。ホコリがグラフィックボードの冷却ファンやヒートシンクに蓄積すると、冷却効率が大幅に低下します。これによってグラフィックボードの温度管理が不十分となり、過熱による故障や性能低下が起こるのです。
特に、ファン部分のホコリは冷却システムの効率を著しく低下させるため、定期的な清掃が推奨されます。
長時間使用などによる経年劣化
グラフィックボードは、長期間使用することで劣化していきます。経年劣化は、グラフィックボード内の電子部品や素材の老朽化によって引き起こされ、最終的には故障につながります。
特に、時間がたつにつれてコンデンサや半導体素材の性能が低下し、グラフィックボード全体の性能に影響を及ぼすのです。また、長期間の使用による熱の影響で内部のはんだが劣化することもあります。
はんだ割れによる接触不良
はんだ割れは、グラフィックボード内部のはんだが割れて接触不良を起こす現象です。これは、繰り返しの熱サイクルによる物理的なストレスや、製造時の微細な欠陥が原因で起こります。特に、グラフィックボードは高負荷時に大量の熱を発生させるため、このような熱サイクルが頻繁に発生しやすいです。
はんだ割れによる故障は、グラフィックボードが突然認識されなくなる、画面表示に異常が発生するなどの症状を引き起こす可能性があります。はんだ割れは一般的なユーザーが修理するには困難で、専門の修理サービスを利用するか、新しいグラフィックボードに交換する必要があります。
グラフィックボードが原因なのか確認する方法
PCを修理に出す前に、故障している原因はグラフィックボードなのかを確認する方法があります。3つの方法を紹介するので、故障の原因がグラフィックボードなのか一緒に見ていきましょう。
デバイスマネージャーでグラフィックボードを確認する
PCが画面を表示している場合は、デバイスマネージャー(Windows)でグラフィックボードの状態を確認します。
デバイスマネージャーからディスプレイアダプターを選択し、使用中のグラフィックボードを右クリックしてプロパティを表示させることで、グラフィックボードの状態に関する情報を得られるでしょう。エラーが表示されている場合は、グラフィックボードに問題があります。
OSを再インストールしてみる
OSの再インストールは、グラフィックボード以外の原因でPCが不安定な際に有効です。グラフィックボードを取り外しても問題が解決しない場合、またはソフトウェアの不具合が疑われるとき、OSを再インストールすることでPCを初期状態に戻せます。
グラフィックボードを取り外しは避ける
故障の原因を突き止める方法の一つに、物理的にグラフィックボードを取り外し、PCが正常に動くかどうかを確認するという方法があります。この方法は、たしかに故障原因を特定する一つの手段となり得、有効な方法としてメディアなどでも紹介されています。
しかし、PC内部の部品を自ら取り外したり交換したりする行為は、ほとんどの場合で、メーカーの保証対象外となります。保証期間内の製品である場合や、保証内容を損なうことを避けたい場合は、この方法は避けましょう。
PCの動作が不安定なときの調べ方
PCが不安定になる原因は、グラフィックボード以外にも多岐にわたります。ここからは、PC全般の動作が不安定なときに原因を調べる方法を紹介します。
PC内部からの異音や異臭
PCから異音や異臭がする場合、グラフィックボードに問題が発生している可能性があります。まず、PCの電源を切ってからケースを開け、グラフィックボードの状態を確認します。目視でグラフィックボードのファンに異常がないか、またはコンデンサが膨張していないかをチェックしてください。
また、PC内部のホコリを清掃することも大切です。ホコリが原因で異音や異臭が発生していることもあります。グラフィックボードをマザーボードに再度固定し、PCを再起動して動作を確認します。異常が見つかった場合は、使用を控えて専門家に相談してください。
画面に何も表示されないまたは色合いがおかしい
画面に何も表示されない、または色合いがおかしい場合、モニターケーブルの接続を確認します。接続が正常であれば、グラフィックボードを取り外して、内蔵GPUからの出力を試してください。問題がグラフィックボードにあるかどうかを判断できます。
グラフィックボードを取り外しても問題が解決しない場合、ほかのコンポーネントやケーブルに問題が発生している可能性があります。
グラフィックボードの不具合を改善する方法
グラフィックボードが不具合を起こしている場合、修理に出さずとも改善する可能性があります。ここでは、グラフィックボードの不具合を改善する方法を2つ紹介します。
PCを掃除する
グラフィックボードの故障を予防または特定する方法のひとつに、PC内部の清掃があります。グラフィックボードのファンやヒートシンクがホコリで詰まると、熱暴走によりPCの動作が不安定になるでしょう。グラフィックボードを含むPCの中身を丁寧に掃除することで、ホコリが原因で起こる可能性のある問題を解消できます。
適切なPC内部の清掃方法は「PCパラダイス特別企画!初心者でもできる!簡単パソコンお掃除!」で詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。
グラフィックボードの状態を確認する
グラフィックボードの状態確認には、「HWMonitor」や「GPU-Z」といったツールの使用が有効です。これらのツールは、グラフィックボードの温度や動作状態をリアルタイムで監視し、異常がある場合には検出できます。グラフィックボードから正確なデータが取得できない場合は、故障している可能性があります。
グラフィックボード故障時の修理方法
いままで紹介した方法を試しても、グラフィックボードの症状が改善しない場合、修理するしかありません。ここからは、グラフィックボードが故障した際の修理方法について紹介します。
グラフィックボード修理の基本
グラフィックボードの故障原因には、使用による劣化、ホコリによる故障、はんだ割れなどがあります。故障の前兆としてあげられるのは、以下の症状です。
- 画面にノイズが発生する
- 冷却ファンの異常や異音
- 異臭の発生
- マウス操作の遅延など
これらの症状が見られる場合、最初にPC内部の清掃を行い、グラフィックボードの状態を確認してください。
グラフィックボードの交換手順
グラフィックボードが故障していると確定した場合、修理方法としては交換が一般的です。交換手順としては、まず古いグラフィックボードをPCから取り外し、新しいものに交換します。
この際、グラフィックボードを取り外してPCが正常に動作するかを確認し、問題が解決しない場合はマザーボードや電源ユニットにも問題がある可能性を考慮してください。
はんだ割れ問題とその対策
はんだ割れはグラフィックボードの故障原因のひとつであり、高温や急激な温度変化によって発生することがあります。対策としては、PCの使用環境を適切に保ち、定期的に内部の清掃を行うことが重要です。
はんだ割れが発生した場合の修理は専門的な技術を要するため、プロフェッショナルに依頼することをおすすめします。
焼きグラボ手法についての警告
焼きグラボとは、故障したグラフィックボードをオーブンで加熱し、はんだ割れなどの接触不良を修復する自己修理方法です。
しかし、この手法はリスクが高く、グラフィックボードやそのほかのPCコンポーネントを永久に損傷する可能性があります。また、正しく加熱できなかった場合、有害な化学物質が発生する危険もあります。専門家による修理がおすすめです。
自力でのグラフィックボード修理はリスクが伴う
グラフィックボードの自力での修理には、専門的な知識と技術が必要です。特に高価な部品であるため、修理に失敗すると大きな損害につながります。さらに、自分で修理を試みた結果保証が無効になる場合もあります。信頼できる修理サービスの利用が、長期的に見ると最も安全かつ経済的な選択肢です。
以上の内容から自力でグラフィックボードの修理をすることは、リスクがともないます。最悪の場合、PC自体を購入しなおすことにもなり、費用が増えてしまうでしょう。ドスパラでは購入後の相談(外部サイト)も受け付けていますので、PCに関する不具合が発生した場合は、相談してみる価値があります。
コスパ重視のグラフィックボードを購入する
グラフィックボードの修理が難しい、修理に高額な費用がかかってしまうといった場合は、買い替えを検討しましょう。
グラフィックボードの選び方やおすすめメーカー、コスパ重視の性能別おすすめグラフィックボードは「コスパ重視のグラボ10選!選び方やおすすめメーカーも解説」の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
グラフィックボードの寿命を延ばすコツ
グラフィックボードの寿命を延ばすためには、日頃からのメンテナンスと適切な使用が重要です。中でも特に重要なのは、PC内部の清掃です。ホコリはグラフィックボードの大敵であり、ホコリがたまることで熱が逃げにくくなり、過熱を引き起こしてしまいます。過熱は、グラフィックボードの故障や性能低下の主な原因です。そのため、エアダスターを使用し、定期的にファンやヒートシンクのホコリを取り除くことが推奨されます。
さらに、効果的な冷却体制の確保も大切です。良好な空気の流れは、過熱を防ぎ、グラフィックボードの寿命を延ばします。PCケース内での良好な空気の流れを確保し、必要であれば追加の冷却ファンを設置することで熱を効率的に排出できます。
まとめ
この記事では、グラフィックボードが故障する前兆について紹介しました。グラフィックボードが故障する前兆にはPCがフリーズする、動作が不安定になる、動作速度が遅くなるなど、さまざまなものがあります。記事で紹介された対処法を試しても症状が改善しない場合は、修理を検討してください。
ドスパラでは、引取修理や訪問サポートを実施しています。急ぎの修理が必要な場合は、特急サービスを提供しているため、オプションサービス(外部サイト)についても確認してみてください。