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クリスタの推奨スペックをおすすめ製品とあわせて解説
クリスタ(CLIP STUDIO PAINT)はデスクトップPC/ノートPC、Windows OS/macOSを問わず利用できるイラスト・漫画制作ソフトで、イラストレーターや漫画家の業務でも広く活用されています。この記事では、クリスタの推奨スペックや動作が重いときの対処法、推奨スペックを満たすおすすめ製品についてご紹介します。ソフトに関するよくある質問についてもまとめているため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
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クリスタの動作環境
クリスタの公式サイトにて提示されているWindowsの動作環境は、次のとおりです。
CLIP STUDIO PAINT Ver.3 for Windowsの動作環境
OS |
Microsoft Windows 64bit 日本語オペレーティングシステム Windows 10 Windows 11 |
CPU | SSE2に対応したIntel®、AMD製CPU |
グラフィックボード | OpenGL 2.1に対応したGPU |
メモリ | 2GB以上のメモリ必須8GB以上推奨 |
ストレージ | 3GB以上の空き容量のあるストレージ |
参照:CLIP STUDIO PAINT 動作環境(外部サイト)
クリスタ公式サイトでの動作環境ページでは、Windows OS以外にもmacOS、iPadなどでの動作環境も記載されているので、利用しているデバイスの項目をご確認ください。
なお、現在使用しているPCや周辺機器でクリスタが快適に動作するかは、クリスタの無料体験版(外部サイト)で確認できます。メーカー保証のないPCや周辺機器の使用や、仮想環境での動作はクリスタのサポート対象外となるため、ご注意ください。
クリスタを利用する際の推奨スペック
先述した動作環境は、クリスタが動作する最低限のスペックです。そのため、使用する機能や画像素材によっては、上記のスペックだと動作を重く感じる場合もあります。ここでは、イラスト・漫画制作が快適に行えるPCの推奨スペックをご紹介します。
OS
クリスタの動作環境で記載されているとおり、64bit版のWindows 10またはWindows 11のOSを使用しましょう。Windows 10には32bitがありますが、動作保証対象外となるため32bit版を使用している場合は買い替えが必要です。買い替えを行う際は、最新OSであるWindows 11の製品を選ぶことをおすすめします。
動作保証外のOSを使用すると、動作に不具合が生じてもクリスタ側でサポートが受けられず、自己責任での利用となるため注意が必要です。
CPU
イラストや漫画を制作する際には高解像度のレイヤーを複数枚使用します。レイヤーを多く重ねることでソフトに大きな負荷をかけるため、CPUの処理能力もある程度高くなければひとつひとつの操作に時間がかかってしまったり、フリーズしたりしてしまいます。
CPUはIntel® Core™ i5シリーズやAMD Ryzen™ 5シリーズであれば快適にソフトを操作できるでしょう。ただし、3Dモデルや大容量の素材を多用する際は、Intel® Core™ i7、AMD Ryzen™ 7以上のシリーズの製品がおすすめです。
CPUについては「CPUとは?パソコン選びで知っておくべき要素や比較方法を解説!」でも解説しているので、あわせてご確認ください。
GPU
クリスタでは3Dモデルを用いてのイラスト・漫画制作や、アニメーション制作が行えます。通常のイラスト制作のみであればGPUの性能にこだわる必要はありませんが、3Dモデルを扱ったりアニメーション制作を行ったりする場合は、高解像度の画像や動画を処理する必要があるため、性能の高い内蔵GPUが搭載されている製品やグラフィックボードを選ぶとよいでしょう。
ただし、一般的にPCゲームや動画編集の用途で用いられるNVIDIA® GeForce RTX™ 40 シリーズだとクリスタのみの使用に対してはオーバースペック気味のため、Intel® UHDやIntel® Iris® Xeなど高性能な内蔵GPUが搭載されたPCを選ぶのがおすすめです。クリスタ以外にAdobe製品などで4K動画の編集を行う場合は、RTX 40シリーズを選ぶとよいでしょう。
メモリ
メモリは、クリスタ上で行われるさまざまな処理を素早く行えるよう、16GB以上の製品を選ぶのがおすすめです。多くのレイヤーを使用したり、複数のイラストや漫画を同時に開いて作業したり、Webサイトや動画を閲覧しながら作業したりすることでPCには大きな負荷がかかります。このようなマルチタスクを快適にこなせるよう、16GBや32GBなど容量が大きめのメモリを選んでおくと安心です。
メモリについては「パソコン業務に必要なメモリ容量とは?ストレージとの違い、選び方を解説!」でもご紹介しているので、ぜひご覧ください。
ストレージ
ストレージを選ぶ際は、256GB以上のSSDがおすすめです。SSDはHDDよりも容量あたりの価格が高額なものの、データの読み書き速度が速くソフトの立ち上げも素早く行えます。クリスタで作成したイラストや漫画、アニメーションのデータは容量が大きくなりがちなため、多くのデータを保存できるよう最低でも256GBのストレージ容量を確保しておくと安心です。容量を気にせずにデータを保存したい方や、イラストや漫画以外にも動画など大容量のデータを保存する方は512GBや1TBなどさらに大きな容量を確保しておくとよいでしょう。
Windows PCでスペックを確認する方法
現在使用しているPCが先述したクリスタの動作環境や推奨スペックを満たしているかを確認する方法をご紹介します。
Windows 11でのスペックの確認方法は、次のとおりです。
CPU、メモリのスペックの確認方法
- タスクバーのスタートボタンをクリックする
- 「設定」をクリックする
- 「システム」をクリックする
- 「バージョン情報」をクリックする
- 「プロセッサ」でCPU、「実装RAM」でメモリのスペックを確認する
GPUのスペックの確認方法
- タスクバーのスタートボタンを右クリックする
- 「タスク マネージャー」をクリックする
- 左側のメニューバーから「パフォーマンス」タブをクリックする
- 「GPU」からGPUのスペックを確認する
ストレージのスペックの確認方法
- タスクバーのスタートボタンをクリックする
- 「設定」をクリックする
- 「システム」をクリックする
- 「ストレージ」をクリックする
- ストレージの容量を確認する
イラスト制作向けのPCスペックについては「イラストレーター向けパソコンとは?必要スペックを徹底解説」でもご紹介しているので、あわせてご確認ください。
クリスタの動作が重いときの対処法
クリスタを操作していると、動作が重く感じることがあります。動作が重く作業に支障が出る場合は、次のようなポイントをご確認ください。
環境設定を調整する
クリスタでは、Ctrl+Zや取り消しボタンで描画などの操作を取り消すことができます。取り消す前のデータはクリスタ上で記録されているため、ユーザーは複数回取り消し操作を行いながら以前のデータを復元できます。
取り消し可能な回数はユーザー側で設定できますが、取り消し可能数を増やすことでクリスタの動作が重くなる場合があるため、回数を減らしてみるなどの調整をすることで改善する可能性があります。
取り消し回数は次の手順で設定できます。
- クリスタ編集画面のメニューバーから「ファイル」をクリックする
- 「環境設定」をクリックする
- 「パフォーマンス」をクリックする
- 「取り消し回数」の数値を下げる
ソフトの優先度の設定を変更する
Windowsのタスク マネージャーからクリスタの優先度を高く設定することでソフトの処理が優先され、動作が改善する可能性があります。ただし、優先度を変更することによってそのほかのソフトの動作が不安定になるなどの影響が生じることもあるため、設定する際はご注意ください。
Windows 11でソフトの優先度の設定を変更する方法は、次のとおりです。
- タスクバーのスタートボタンを右クリックする
- 「タスク マネージャー」をクリックする
- 左側のメニューバーから「詳細」タブをクリックする
- 「CLIP STUDIO PAINT」のソフトを見つけ、右クリックする
- 「優先度の設定」を「通常以上」「高」「リアルタイム」など通常より高い優先度に設定する
メモリを交換・増設する
クリスタでは、作成するイラストや漫画のレイヤー構造が複雑になったり、容量の大きな3Dモデルや素材を使用したりするにつれて多くのメモリを消費します。タスク マネージャーでのメモリ使用率を確認した際に、100%近い数値になっている場合は、より大きな容量のメモリへの交換や、メモリの増設をおすすめします。
Windows 11でタスクマネージャーを用いてメモリの使用率を確認する方法は、次のとおりです。
- タスクバーのスタートボタンを右クリックする
- 「タスク マネージャー」をクリックする
- 左側のメニューバーから「パフォーマンス」タブをクリックする
- 「使用中」から現在のメモリ使用量と利用可能なメモリ容量を確認する
電源のパフォーマンス設定を見直す
電源のパフォーマンスが「eco」など消費電力を節約する設定になっている場合、ソフトが必要な電力を使用できず動作が重くなることがあります。Windows 11で電源のパフォーマンスを設定する方法は、次のとおりです。
- タスクバーの検索ボックスに「コントロールパネル」と入力する
- 「コントロール パネル」を起動する
- 「電源オプション」をクリックする
- 「バランス」を選択する
クリスタ使用におすすめのデスクトップPC
クリスタ使用におすすめのデスクトップPCは、次のとおりです。
Slim Magnate IM-B 法人モデル
raytrek R5-RL6RはIntel13世代core i7を搭載したノートパソコンです。CPUに搭載されたCore i7-13620Hは当社従来品に搭載されていたCPUよりも消費電力が軽減し、発熱量と冷却音を抑えられています。さらに、クラフィックボードにはGeForce RTX 4060 8GB LaptopGPUを搭載し、クリエイティブな作業でも快適に行うことができます。
また、ストレージには1TB Gen4 SSDを標準搭載し、別ソケットへのSSD追加やメモリ容量を最大64GBまでカスタマイズできるなど、拡張性の高さも魅力です。
raytrek R6-MT
raytrek R6-MTは、16インチかつQHD+解像度のディスプレイを持つノートPCです。液晶には目への負担を軽減するノングレア液晶を用いているため、長時間の作業による眼精疲労の防止にも貢献します。メモリやSSDを用途に合わせてアップグレード可能な点も強みといえます。
クリスタに関するよくある質問
最後に、クリスタの利用に関するよくある質問についてご紹介します。
PC以外のデバイスでも利用できる?
クリスタはiPadやiOS、Androidに対応しているため、タブレットやスマートフォンなどPC以外のデバイスでも使用できます。ただし、これらのデバイスはPCに比べてスペックが不足するケースもあるため、負荷のかかる作業を行った際にアプリが正常に動作しなかったり、フリーズしたりしてしまうこともあります。PCを用意できる環境であれば、できるかぎりPCでの利用をおすすめします。
ノートPCでも快適に操作できる?
クリスタは、先述したスペックを満たしていればデスクトップPCだけでなくノートPCでも快適に使用できます。外出先や移動中にイラストを描く頻度が高くPCを持ち運びたい場合や、デスクトップPCのサブ機としてノートPCを持っておきたい場合などでも、安心してクリスタを使用できます。持ち運び用のノートPCを選ぶ際は、普段活用しているデスクトップPCよりも上位性能の製品を選ぶと快適に利用できるでしょう。
中古PCでも問題ない?
長期利用を想定している場合、新品よりも故障リスクの高い中古PCの購入はおすすめしません。また、製品のスペックは満たしていても、スペック以外の点で不具合がありクリスタが快適に動作しないケースも考えられます。PCを購入する際はできるだけ中古の製品は避け、新品の製品を検討しましょう。
ドスパラプラスでは、お得なPCサブスクリプションサービスも提供しています。さまざまな仕様・スペックのPCを手頃な価格でお試しできるため、ぜひご活用ください。
公式サイトの動作環境に合わせてPCを購入してもよい?
クリスタの公式サイトの動作環境には、ソフトが稼働する最低限のスペックが記載されています。そのため、レイヤーを複数枚使ったイラストや漫画の制作、大量のイラストを組み合わせて動画化するアニメーション制作、3Dモデルの使用、ソフト内で使用できる素材のダウンロードなどさまざまな作業を行う際には、スペックが足りなくなる恐れがあります。公式サイトの動作環境は最低限のスペックと捉え、先述した推奨スペックを参考にPCを選ぶことをおすすめします。
WindowsとMacどちらがおすすめ?
WindowsとMacでは、同等のスペックで比較した場合、Windows PCのほうが低価格で購入できます。クリスタはWindows、MacどちらのPCでも使用できますが、Windowsのみに対応するソフトやツールも多く存在するため、イラスト・漫画制作以外の用途でもPCを使用したい場合は、Windowsがおすすめです。
一方で、MacではiPhoneやiPadなどそのほかのApple製品と連携しやすく、フォントの種類も豊富でクリエイティブ業務に適していることからMacを選ぶ方も多いです。自身の業務内容や使用環境に合わせて選択するのもよいでしょう。
PC以外に必要なものはある?
イラストや漫画の制作では、ペンタブレット(ペンタブ)や液晶タブレット(液タブ)(外部サイト)を用意すると描画作業が快適に行え、紙とペンを使用しているときと同じように絵を描くことができます。
ペンタブのサイズはディスプレイのサイズに合わせて購入するのがおすすめです。例えば、ワコム社のペンタブでは、15~24インチのディスプレイサイズの場合、Mサイズの製品がおすすめです。
作業効率を上げるには何をすればよい?
作業効率を上げる際には、キーボードにショートカットキーを登録し、よく使うツールや操作をキー1つで作動できるようにしておくとよいでしょう。しかし、キーボードにショートカットキーを登録した場合、ペンタブレットの真横にキーボードを置くかたちになるため、ディスプレイの周辺が散らかる可能性があります。
「セルシス CLIP STUDIO TABMATE」のようにショートカットキーを登録できる左手デバイスを用意することで、ディスプレイ周辺がペンタブやキーボードなどで散らかることなく整理できるため、快適に作業が行えるようになります。