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「Core i」と「Ryzen」の違いを徹底比較!各CPUが適している作業・業務は何か?
CPUは「パソコンの頭脳」と呼ばれるパソコンの最も重要な部品です。パソコン向けのCPUの販売シェアはIntelとAMDの2社が独占している状況です。IntelからはCore iシリーズ、AMDからはRyzenシリーズと呼ばれる代表的なブランドを展開しています。
しかしながら、「Core i、Ryzenで何が違うのかが分からない」「どちらを選べば良いのか」、などといった形で、迷われている方が多いのではないでしょうか。
この記事では、Intel Core iとAMD Ryzenの2つのCPUについて、それぞれの違いや適している業務が何かなどを徹底解説します。
※Intel® ・AMD別にCPUの基本スペックやPassMarkのベンチマークを比較したい方はこちら
目次
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Core iシリーズの特徴
まずはIntelのCore iシリーズについてご紹介します。
Core iはIntel社が提供しているCPUで、IntelのCPUの主要ブランドです。種類はCore i3、Core i5、Core i7、Core i9の4種類に大きく分けられます。IntelのマルチコアCPUの第1世代が発表された2008年から、現在販売されている最新のCPUは第12世代にあたります。シングルスレッドの性能は後述のAMDのRyzenと比べて高い傾向があります。シングルスレッドの性能が高いとゲームやアプリの起動がスムーズです。
Core iの詳細については、「Intel CPU の「Core i」とは?その性能の違いや選び方を解説!」の記事をご参照ください。
Intel Core i9:ハイエンド上位モデル
Intel Core i9はIntelの主流CPUの上位性能モデルです。Core i9の中でも「i9-10980XE」 という製品では18コア36スレッドというスペックを誇り、特にマルチスレッドの性能が高いです。マルチスレッドの性能がとても高いため、CPUの負荷の高い動画編集作業や3Dモデリングといったクリエイティブな作業を頻繁にされる方に適しています。オンラインゲームされる方もこのハイエンドモデルを利用すればストレスなくゲーム没頭できることでしょう。
高い性能を誇る一方で、消費電力が非常に多いため、ノートパソコンに搭載した場合はバッテリ消費が高いことがデメリットとして挙げられます。また、発熱が多いため、冷却性能の非常に高い冷却装置が必要です。価格帯はおよそ7万円台後半となります。 (※2022年8月時点)
Intel Core i7:ハイエンドモデル
第12世代のCore i7ではコア数が10から16、スレッド数は12から24搭載しており、Core i9に次ぐ高性能モデルです。コストパフォーマンスが優れていることから、人気の高いモデルです。Core i7であっても動画編集や高度な3Dゲームを難なく快適に利用することができます。文書作成や動画閲覧など日常的なPC使いであれば、かなりのオーバースペックだと言えるほどの性能です。
Core i9と同様、消費電力が非常に多く、バッテリ消費が高いため、ノートパソコンへ搭載する際は注意が必要です。また、発熱が多いため、冷却性能の高い冷却装置も必要です。価格はおよそ5万円台とCore i9と比較すると少し安価になります。 (※2022年8月時点)
Intel Core i5:ミドルレンジ~ハイスペック
Core i5はCoreシリーズにおけるミドルレンジモデルのCPUです。第12世代の中ではミドルレンジではあるが、マルチスレッド性能は前世代のCore i9よりも性能が高いです。
さらに第12世代のCore i5ではコア数が6から12、スレッド数が12から16というスペックであり、こちらのモデルでも動画編集や高度な3Dゲームの処理で固まることなく難なく利用できるほどのマルチスレッドの性能を保持しています。
価格は3万円台とCore i7やCore i9と比較してもコストパフォーマンスが高いと言えます。 (※2022年8月時点)
Intel Core i3:エントリー~ミドルレンジ
Core i3はCore i5に次ぐエントリーからミドルレンジモデルのCPUです。
現在販売されている第12世代のCore i3はコア数が4から10、スレッド数が8~12となっており、インターネット閲覧や一般事務用途ならば余裕のパフォーマンス、動画編集や画質の 3D グラフィックを表示するゲームの利用も十分可能なほど性能があがっています。
Ryzenシリーズの特徴
RyzenはAMD社が提供する高機能なCPUブランドです。Ryzen 9、Ryzen 7、Ryzen 5、Ryzen 3といった種類が存在します。CPUの世代数は第4世代に突入しています。
最も分かりやすい特長としては、モデルにもよりますが数千円から数万円ほどIntelと比べて価格が安価であることと、マルチスレッドの性能はIntelよりも勝っている点です。
Ryzen 9:ハイエンド上位モデル
Ryzen 9は16コア32スレッドのハイエンドモデルであり、AMDの主流CPUの上位性能モデルです。性能面ではIntelのCore i9とよく比較されるモデルです。16コア32スレッドによるハイスペックなマルチスレッドの性能を誇ります。
非常に高性能であるため、Core i9と同様、複雑な動画編集や3Dソフトをプロフェッショナルとして利用されている方におすすめです。
なお、消費電力が非常に多いため、ノートパソコンに搭載する場合はバッテリー消費が高くなるため注意が必要です。発熱も多いため、冷却性能の非常に高い冷却装置が必要です。価格もおよそ7万円台と非常に高価です。
Ryzen 7:ハイエンドモデル
Ryzen 7は 8コア16スレッドを搭載されているCPUでRyzen 9に次ぐ高性能なモデルです。IntelのCore i7と同等レベルの性能を持っています。
これまでの世代のものと異なる点としては、消費電力が過去の世代と比べて省電力となっている点が挙げられます。最新の世代のモデルであれば、動画編集や3Dモデリングなどといった高負荷な処理に十分対応できます。このモデルであれば画面が固まるといった事象はほとんど発生しないです。
Ryzen 5:ミドルレンジ~ハイスペック
Ryzen 5はRyzenシリーズにおけるミドルレンジモデルであり、スペックはRyzen 7に次ぐレベルです。6コア12スレッドによるマルチスレッド性能を保持しています。
ミドルレンジモデルと言いましても最新の第4世代のRyzen 5であれば、第3世代のRyzen 7に匹敵する性能を持つCPUも存在します。3Dゲームでもほとんどラグがなく遊ぶことができ、動画編集も難なく行えます。
Ryzen 3:エントリー~ミドルレンジ
Ryzen 3はエントリーからミドルレンジに位置するCPUです。最新世代のRyzen 3は4コア8スレッドで構成されています。
Ryzen 3は上位モデルほどの性能を出すことはできませんが、複数のアプリを開いてPC作業をこなし、動画編集や3Dゲームを快適に行うことができるほどの性能は十分備わっています。
価格帯も1万円台と安価で、非常にコストパフォーマンスが高いです。
Core iシリーズとRyzenシリーズの性能・価格比較
ここからは処理性能および価格を比較していきます。
処理性能比較
処理性能面の比較ですが、それほど大きな違いはないものの、わずかながら各メーカーで得意な領域が異なります。
Core iシリーズはRyzenシリーズよりもシングルスレッドの性能が高く、RyzenシリーズはCore iシリーズよりもマルチスレッドの性能が高い傾向があります。そのため、動画編集やテレワーク、オンライン授業などのWeb会議で背景をぼかしたりする方にとってはIntelのCore iシリーズを選ばれた方が良いでしょう。
Ryzenシリーズは3Dモデリング、プログラミングでのソースコードのビルド処理、科学技術計算など、マルチスレッドの処理が要求される業務に向いています。
価格比較
価格についてはRyzen搭載機の方が安価の傾向があります。例えば、同じ8コア16スレッドの「Intel Core i9-11900KF」と「AMD Ryzen 7 5800X」を比較した場合、「Intel Core i9-11900KF」は最安値が57,200円に対し、「AMD Ryzen 7 5800X」は47,980円と1万円程安いです。(※2022年8月時点)
内蔵GPU比較
GPUとは3Dグラフィック処理のような画像処理を快適に行うための装置のことを指しますが、内蔵GPUはCPUの中にGPUが内蔵されているものです。
3Dゲームのベンチマークテストでの性能では基本的にCore iシリーズが有利な傾向があります。例えば10コア20スレッドのCore i9と12コア24スレッドのRyzen 9を比較しても、Core i9の方が3Dのベンチマークテストの結果が良いです。
動画編集については、CoreもRyzenもFHD(1920×1080)以下の解像度のものであれば、問題なく処理はこなすことが可能です。
またRyzenシリーズはCore iシリーズと比較して内蔵GPUの製品の種類が少ないという特徴もあります。
Core iシリーズのおすすめポイント
やはり安心と実績のIntelブランドだと言えます。また、内蔵GPU性能やシングルスレッド性能重視ならCore iがおすすめです。内蔵GPUとシングルスレッドの性能が高いことから、動画の編集を頻繁に行う動画編集者やテレワークでWeb会議が多い方にとっておすすめのCPUです。
Ryzenシリーズのおすすめポイント
Ryzenのおすすめポイントは高性能にもかかわらず安価である点が挙げられます。また、全モデル共通でRyzenの方がマルチスレッド性能で優れています。マルチスレッドの処理が要求される3Dモデリング、プログラミングでのソースコードのビルド処理、科学技術計算などの業務を行う方にとってはおすすめのCPUです。
まとめ
ここまでIntel Core iシリーズとAMD RyzenシリーズのCPUについてご紹介してきました。Intel Core iとAMD Ryzenでそれぞれさまざまな特長があるため、各CPUの特長を認識したうえで購入するようにしましょう。
なお「CPUの性能比較表|2024年最新版」では、CPUの基本スペックや性能目安となるPassMarkのベンチマークスコアなどを製品別で比較しています。あわせてご覧ください。
法人様向けPCの購入で悩まれている方は、是非一度ドスパラプラスへお問い合わせください。