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ChatGPT APIとは?できることや活用手順、注意点を解説
2022年に大きな話題となったOpenAIは、2023年3月2日「ChatGPT API」をリリースしました。
この記事では、ChatGPT APIとは何か、この技術が私たちの生活や仕事にどのような影響をもたらすかについて解説します。
活用手順や注意点も詳しくお伝えするので、ChatGPT APIについて詳しく知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
目次
目次
ChatGPTのAPIとは?
ChatGPTは、アメリカの人工知能(AI)の開発を行っている企業OpenAIが開発した自然言語処理モデル「ChatGPT」をさまざまなサービスやアプリケーションに組み込むためのインターフェースや規約を指します。
ChatGPT APIを使用すると開発者は、ブラウザに限定されることなく、さまざまなソフトウェアやプログラムでテキスト生成や文章要約、言語翻訳などのさまざまなタスクをChatGPTで実行できるため、ChatGPT APIを応用することで、日々の業務の効率化を図れます。
ChatGPT APIの基本的な機能
ChatGPT APIは、ChatGPTをサービスやアプリケーションに組み込むものだと前述でお伝えしました。
このChatGPT APIの基本的な機能をChatGPTの機能とともに紹介します。
カスタマイズ
ChatGPT APIを使用すれば、ChatGPTの機能を、自身が使用するサービスやアプリケーションに合わせてカスタマイズできます。
たとえば、スプレッドシートに組み込むことで、特定のセルに企業名を入力するだけで、従業員数や本社の住所、企業理念などを表示させられます。
そのほか、業界やビジネスに合わせた用語やフレーズを理解するようChatGPTを調整できます。
テキスト生成
ChatGPTは、利用者がChatGPTに与えるプロンプト(指示文)に返信する形でテキストを生成します。
この機能は、文章やエクセルやスプレッドシートの関数等を作成する際に役立ちます。
会話モデル
ChatGPTは、利用者がChatGPTに与えるプロンプトの内容を理解して、適切な返答を生成します。
会話形式でChatGPTとやり取りが行えるため、完璧な内容で指示文を作成しなくとも、ChatGPTの性能が高いので利用者が求める回答が返ってくることが多いです。
ChatGPT APIの仕組み
ChatGPT APIは、自身が利用しているサービスやアプリケーションに接続することで動作します。
接続後、APIに対してプロンプトを与えると、ChatGPTによりプロンプトに基づいたテキストが生成され、接続先のサービスやアプリケーションに送られます。
ChatGPTの動作は非常に速く、リアルタイムで返答を出力できるので、さまざまなシチュエーションで利用できるといえます。
ChatGPT APIでできること
ChatGPT APIを活用することでできることを紹介します。自身の生活や仕事で応用するためのヒントにしてください。
文章要約
ChatGPTの文章要約機能は、さまざまなシーンで活用できます。
ChatGPT APIをPythonと連携して、PythonのLangChainを使用することで、大量の文章を一度に要約できます。
ビジネスシーンでは、複数の報告書や調査結果を要約したり、製品やサービスを利用しているユーザーからのフィードバックをまとめたりする際に役立ちます
複数の文章を要約するスキルを持つことで、情報管理と情報活用能力を高められます。
翻訳
ChatGPTは、テキスト生成のほか、翻訳も得意です。
英語と日本語だけでなく、中国語やフランス語など複数言語に対応しています。
こちらもPythonと連携して、言語翻訳機能を実装できます。
情報検索
ビジネスにおいて、インターネットで検索して情報を収集する機会は多いです。
ChatGPT APIを使用すれば、返答内容を制御し、特定の要件や目的に合わせた情報を取得できるようカスタマイズできます。
情報検索は、時間がかかる作業なので、要件や目的を指定して求める情報を素早く手に入れるスキルが身に付けば作業効率が良くなります。
Pythonなどのコード作成
ChatGPT APIを活用すれば、Pythonなどのプログラミングコードの作成も行えます。
たとえば、ChatGPTに「1,000以下の素数を表示するプログラムを作成してください。開発言語はPHPです」のように指示を出すと、プログラムを作成するために必要なコードを表示してくれます。
ChatGPT APIを活用してほかのサービスやアプリケーション上でプログラムの開発を行うことも可能です。
専門的なプログラミング知識がなくてもプログラムを開発できるのは、大きなメリットといえるでしょう。
ChatGPT APIの活用で得られるメリット
ChatGPT APIを活用することでいくつものメリットを得られます。
そのなかでも主なメリットについて以下でお伝えします。
ユーザーエクスペリエンスの向上
ChatGPT APIを使用することで、ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上を実現できます。
まず第一に、ChatGPT APIは人間同士で会話するような自然なコミュニケーションを可能にするため、利用者は手軽に自然な形で質問したり、プロンプトで指示を与えることで求める情報を取得できたりします。
さらに、ChatGPT APIは24時間365日利用可能であるため、ユーザーからの質問に対して時間や場所に制限されることなく、必要な情報やサポートを得ることが可能です。
また、APIは高速で情報を提供できるため、利用者は待ち時間が少なく利便性も向上するといえます。
開発期間の短縮
ChatGPT APIを使用することで、AIの開発に必要な時間とリソースを大幅に節約できます。
APIを利用すると、機械学習やディープラーニングといった技術を用いて大量のデータを学習したAIモデルを利用できるので、自身でゼロからAIを訓練する必要がありません。
これにより、開発者は素早く自身のサービスやアプリケーションにAIの機能を組み込むことができ、より重要な業務に集中できるようになります。
競合優位性の獲得
ChatGPT APIを利用することで競合優位性を獲得できます。
APIを組み込むことで、アプリケーションやサービスに対話機能を追加し、ユーザーが求める情報が素早く手に入り、満足度の高いサービスを提供できます。
ChatGPTは、質問やプロンプトに対して適切な回答や対応が可能であり、特定の業界やサイトに特化したカスタマイズを行えるので、柔軟性と拡張性により、競合他社との差別化を図れます。
ChatGPT APIの活用手順
ChatGPT APIの活用手順の詳細な内容をお伝えします。
1.Open AIのアカウントを作成する
まずは、OpenAIのアカウントの作成手順についてです。以下の手順でアカウントを作成してください。
- OpenAIの公式WEBサイト(外部)にアクセスしてください。ウェブサイトでは、画面中央に「Get started」というボタンが表示されるのでクリックしてください。
※openai.comより引用
- アカウント作成フォームが表示されるので、メールアドレスを入力してください。メールアドレスのほか、GoogleアカウントやMicrosoftアカウントも利用できます。
※openai.comより引用
- メールアドレスの後にパスワードを入力してください。その後、氏名や生年月日、電話番号など、画面の指示に従って、アカウント作成に必要な情報を入力してください。
※openai.comより引用
- 最後に電話認証が必要となるので、SMS認証が利用できる電話番号を入力してください。
※openai.comより引用
以上の手順に従って進めることで、OpenAIのアカウントを作成できます。
注意点として、Open AIのアカウント作成に使用する電話番号は、1アカウントにつき1電話番号です。
1つの電話番号で、複数アカウントの電話認証はできないので覚えておきましょう。
2.ChatGPTのAPIキーを発行する
次に、ChatGPTのAPIキーを取得する手順について詳しく説明します。
- OpenAIの公式WEBサイト(外部)にアクセスしてください。ログイン後、ダッシュボードに移動します。
※platform.openai.comより引用
- 「+Create new secret Key」と書かれたグレーのボタンをクリックしてください。新しいAPIキーの名前を入力すればAPIキーが生成され、表示されます。
※platform.openai.comより引用
上記の手順に従うことで、OpenAIのウェブサイトからAPIキーを取得できます。このAPIキーは一度だけ表示され、再度確認することはできませんので、必ず保存してください。
3.任意のアプリケーションに接続する
APIキーを使用して任意のアプリケーションに接続する方法は、アプリケーションや環境によって異なります。以下では、Pythonを使ってAPIを呼び出す手順を説明します。
- まず、PythonのプロジェクトにOpenAI APIクライアントをインストールする必要があります。Pythonのターミナルまたはコマンドプロンプトで、次のコマンドを実行してください。
「pip install openai」 - 次に、コード内でAPIキーを利用するため、環境変数にAPIキーを設定します。次のコマンドを実行してください。
「import os os.environ['OPENAI_API_KEY'] = 'your_api_key_here'」
コマンドの「your_api_key_here」の部分に、先ほど取得したAPIキーを挿入しましょう。APIキーが設定されたら、Pythonコードを使用してAPIを呼び出せます。
ChatGPT APIの料金
ChatGPT APIは有料のサービスであり、OpenAIの公式WEBサイト(外部)によれば、「1000トークンあたり$0.002(2023年7月19日時点)」という価格設定です。
この価格は、ChatGPTの最新版であるGPT-4の料金(1000トークンあたり$0.06、2023年7月19日時点)の10分の1以下に設定されており話題となっています。
OpenAIによれば、ChatGPTのAPIリクエストコストは時間とともに削減されており、2022年12月と比較して約90%近く減少していると述べています。
ChatGPT APIを使用する際の注意点
上記でChatGPTの料金が低価格であるとお伝えしました。
しかし、この価格設定には理由があります。ChatGPT APIに関する注意点を理解しなければ、料金が高額になる可能性があります。
以下では、ChatGPT APIの料金が決まるトークンに関する注意点を説明します。
ChatGPTから文脈に基づいた適切な回答を得るためには、過去の対話履歴をAPIのmessagesパラメータに設定しなければなりません。
ChatGPTからの回答内容をmessagesパラメータにセットして、回答をリクエストするため、やり取りが多くなればなるほど、messagesパラメータに含むトークンが増えます。
トークンの消費量は英語の場合、1単語1トークンとして計算されますが、日本語の場合は、ひらがなは1文字1トークン、漢字の場合は1文字2から3トークンでカウントされる傾向にあります。
したがって、日本語でChatGPT APIを使用すると、消費するトークン量は想定外に多くなることがあります。
ChatGPT APIのトークン使用量を抑える方法
最後にChatGPT APIのトークンの使用量を抑える方法について紹介します。ChatGPT APIのトークン使用量を節約するための主なポイントを3つまとめました。
1.messagesパラメータに設定する対話履歴を減らす
先ほどお伝えした通り、messagesパラメータにChatGPTとの対話履歴をすべて追加してしまうとトークンの消費量が増えます。
そのため、messageパラメータに含める対話履歴の数を制限することがポイントです。
通常、過去3回分のやり取りを含めれば、ある程度の文脈に基づいた回答を得られます。
ただし、より複雑なやり取りや特定の情報を求める場合などやり取りの内容によっては、過去3回以上のやり取りを含めなければ適切な回答を得られない場合もあるため、必要に応じて調整が必要です。
2.トークンの消費量を制限する
max_tokensパラメータを使用することで、トークンの消費量を制限できます。
ChatGPTの回答の文字数を減らすことで、過去のやり取りをmessagesパラメータに多めに含んだとしてもトークンの消費量を抑えられます。
ただし、max_tokensパラメータで制限したトークンの消費量が少な過ぎると、回答内容がすべて返ってこなくなるおそれがあるので注意が必要です。
3. 英語を使用する
先ほど、ChatGPT APIの料金をお伝えした際に、英語は日本語より消費量が少ないとお伝えしました。
トークンの消費量を抑えたい場合は、日本語を英語に翻訳して、ChatGPT APIを利用しましょう。Google翻訳やDeepl翻訳を使用すれば、翻訳作業に手間はかかりません。頻繁にChatGPT APIを利用する場合は、ぜひ英語に翻訳して試してみてください。
以上のポイントに気を付ければ、ChatGPT APIの利用料金を効果的に節約できるでしょう。
まとめ
ChatGPT APIを活用すれば、私たちの生活や仕事に革新的な変化がもたらされることは間違いありません。
自然言語処理モデルのChatGPTをさまざまなアプリケーションに組み込むことで、テキスト生成や文章要約、言語翻訳などを効率的に行えます。
ぜひ、ChatGPT APIの活用を検討し、その可能性を探ってみてください。
- まず、PythonのプロジェクトにOpenAI APIクライアントをインストールする必要があります。Pythonのターミナルまたはコマンドプロンプトで、次のコマンドを実行してください。
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