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Core i3-13100とは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「Intel®」が開発したCPUの「Intel® Core™ i3-13110」のスペックや特徴について解説します。
Core i3-13100のベンチマークをほかの製品と比較した結果や、口コミ・評判、後続のCore i3-14100を搭載したおすすめのパソコンもあわせてお伝えするので、CPUの選定に迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
目次
Core i3-13100の基本スペック
Intel® Core™ i3-13100 | |
製品コレクション | 第 13 世代インテル® Core™ i3 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm |
コア数 | 4 |
スレッド数 | 8 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.4GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.5GHz |
メモリの種類 | DDR5-4800 DDR4-3200 |
キャッシュ | 12MB |
対応ソケット | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 |
TDP | 60W |
発売日 | 2023/1 |
Intel® Core™ i3-13100は、アメリカの半導体メーカー「Intel®」が開発したCPUです。
一般コンシューマ向けに作られたIntel® Core™ iシリーズのCPUで、中でもIntel® Core™ i3シリーズのCore i3-13100はエントリークラスにあたり、Webサイトの閲覧やMicrosoft WordやPowerPointの使用といった一般的なビジネス用途におすすめです。
また、Core i3-13100は、2023年8月時点では最新の第13世代のCPUにあたります。
Core iシリーズには、Core i3-13100のほかにIntel® Core™ i3-12100や上位モデルのIntel® Core™ i5-13400など多くの製品があるので、CPUの選定に迷っている方は、複数のCPUを比較して最適なCPUを選定してください。
なお「CPUの性能比較表|2024年最新版」では、比較対象となる基本スペックやCPUの性能目安となるPassMarkのベンチマークスコアを製品別で比較してご覧いただけます。どのCPUを導入すべきか悩んでいる方や、最新のCPUを検討している方は参考にしてください。
Core i3-13100はどのような用途におすすめ?
Core i3-13100は、一般コンシューマ向けに設計されたCore iシリーズのエントリークラスにあたるCPUであるため、コア数・スレッド数は4コア8スレッドと、Intel® Core™ i5シリーズやIntel® Core™ i7シリーズなどの上位グレードのCPUと比べて控えめです。
Webサイトの閲覧やリモート会議、Microsoft WordやMicrosoft PowerPointの使用といったビジネス用途なら余裕を持って対応できますが、動画編集やWebデザイン、3Dレンダリング、CADといった負荷が大きく高い並列処理性能が求められる用途には不向きといえます。
Core i3-13100のスペック比較
Intel® Core™ i9-10900T | Intel® Core™ i3-13100 | Intel® Core™ i5-13400 | |
製品コレクション | 第 10 世代インテル® Core™ i9 プロセッサー・ファミリー | 第 13 世代インテル® Core™ i3 プロセッサー | 第 13 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー |
開発コード名 | Comet Lake | Raptor Lake | Raptor Lake |
プロセス | 14 nm | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 10 | 4 | 10(Pコア6+Eコア4) |
スレッド数 | 20 | 8 | 16 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.9GHz | 3.4GHz | 2.5GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.6GHz | 4.5GHz | 4.6GHz |
メモリの種類 | DDR4-2933 | DDR5-4800 DDR4-3200 |
DDR5-4800 DDR4-3200 |
キャッシュ | 20MB | 12MB | 20MB |
対応ソケット | FCLGA1200 | FCLGA1700 | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 3.0 | 5.0 and 4.0 | 5.0 |
TDP | 35W | 60W | 65W |
発売日 | 2020/5 | 2023/1 | 2023/1 |
Core i3-13100のスペックを、同じCore iシリーズで前世代のIntel® Core™ i9-10900Tと上位モデルのIntel® Core™ i5-13400とで比較してみていきます。
Core i3-13100は13世代のCPUですが、Core i9-10900TはCore i3-13100より3世代前の10世代のCPUで、Core i9-10900Tのプロセスは14nmであるのに対し、Core i3-13100は微細化された10nmのプロセスを採用しています。
コア数・スレッド数は、Core i9-10900Tのほうが上位のグレードであるため、多く搭載されています。
プロセッサー・ベース動作周波数は、Core i3-13100が大きく上回っており、ターボ・ブースト利用時の最大周波数は、ほとんど変わりません。
より高い並列処理性能を求める方はCore i9-10900T、常時高速な処理性能を求める方はCore i3-13100がおすすめです。
一方で、同じ13世代のCore i5-13400と比較すると、Core i5-13400には電力効率を重視したEコアが搭載されているのに対し、Core i3-13100には搭載されていないのが大きな違いです。
Core i5-13400のスレッド数は、Core i3-13100の2倍の16と、コア数と同様に差がみられました。
プロセッサー・ベース動作周波数は、Core i3-13100のほうが高い数値ですが、L3キャッシュ容量はCore i5-13400が8MB多い容量なので、大規模なデータを扱う場合は、容量の大きいCPUをおすすめします。
Core i3-13100とAMD EPYCシリーズのスペック比較
AMD EPYC™ 7301 | Intel® Core™ i3-13100 | AMD EPYC™ 7251 | |
製品コレクション | AMD EPYC™ 7001 Series | 第 13 世代インテル® Core™ i3 プロセッサー | AMD EPYC™ 7001 Series |
開発コード名 | Naples | Raptor Lake | Naples |
プロセス | 14 nm | 10 nm | 14 nm |
コア数 | 16 | 4 | 8 |
スレッド数 | 32 | 8 | 16 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 2.2GHz | 3.4GHz | 2.1GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 2.7GHz | 4.5GHz | 2.9GHz |
メモリの種類 | DDR4 | DDR5-4800 DDR4-3200 |
DDR4 |
キャッシュ | 64MB | 12MB | 32MB |
対応ソケット | SP3 | FCLGA1700 | SP3 |
PCI Express リビジョン | 3.0 | 5.0 and 4.0 | 3.0 |
TDP | 155W | 60W | 120W |
発売日 | 2017/6 | 2023/1 | 2017/6 |
競合のAMD製のCPUともスペックを比較します。
Naples世代のアーキテクチャを採用したAMD EPYC™ 7301は、14nmのプロセスを採用しており、Core i3-13100の10nmのプロセスと比べて大きいですが、コア数・スレッド数はCore i3-13100の4倍で、メモリ容量も5倍以上の大きさです。
プロセッサー・ベース周波数とターボ・ブースト利用時の最大周波数は、Core i3-13100が大きく上回っています。
一方で、Core i3-13100の消費電力は60Wと、EPYC 7301の155Wの半分以下に抑えられており、省電力性の高さがうかがえます。
次に、AMD EPYC™ 7251に注目すると、コア数とスレッド数はEPYC 7301より少ないですが、Core i3-13100の4コア8スレッドを上回っています。
プロセッサー・ベース周波数とターボ・ブースト利用時の最大周波数や消費電力は、EPYC 7301と同様に、Core i3-13100のほうが優れた数値です。
科学計算、ディープラーニングなどの高度な並列計算タスクで高いパフォーマンスを発揮したい方は、EPYC 7251やEPYC 7301がおすすめですが、リアルタイムの応答性や作業の高速化を重視したい方は、動作周波数の優れたCore i3-13100がおすすめです。
Core i3-13100の特徴
Core i3-13100の特徴を3つ解説します。
前世代からスペックアップした性能や、13世代のCore i3のCPUのデメリットをお伝えするので、選定の参考にしてください。
前世代のCore i3-12100からシングルスレッド性能・省電力性が向上
Core i3-13100は、前世代のCore i3-12100からシングルスレッド性能や省電力性の向上がみられます。
CPUの総合的な性能を数値化したPassMarkのCPU Mark Ratingを比較すると、Core i3-13100のスコアは14948と、Core i3-12100のおよそ108%の数値です。
また、シングルスレッド性能を数値化したPassMarkのCPU Single Thread Ratingのスコアを比較すると、Core i3-13100のスコアはCore i3-12100のおよそ107%の数値で、向上がみられます。
上記の性能向上がみられる中で、消費電力は両製品とも同じ60Wであるため、Core i3-13100の省電力性の向上もうかがえます。
このように、CPUは次世代モデルのほうが高性能な傾向がありますが、グレードによっては、次世代モデルであっても前世代のCPUより低い性能であることもあるので、世代だけで判断せず、基本スペックやベンチマークもあわせて確認するようにしましょう。
DDR4から転送速度が向上したDDR5を採用
Core i3-13100は、DDR4メモリから進化したDDR5メモリを採用しています。
DDR5は、DDR4から大幅なデータ転送速度の向上が実現され、アプリケーションの起動から大容量のファイル処理まで、シームレスなパフォーマンスを提供します。
特に、これまでDDR4のメモリを搭載したCPUを使っていた方や、ビジネスシーンやクリエイティブシーンでデータを扱う機会の多い方は、よりいっそう高速かつ効率的な業務を期待できるでしょう。
省エネ構造のEコアが搭載されていない
Core i3-13100をはじめとした13世代のCore i3シリーズのCPUには省エネ構造のEコアが搭載されていません。
Eコアとは、性能を重視した従来のCPUコア(Pコア)よりも電力効率を重視したコアのことです。Pコアよりも物理的なサイズが小さく、限られたスペースでも多くのEコアを搭載できることから、複数の処理を同時に行う「マルチスレッド性能」で大きなメリットがあります。
しかし、Core i3-13100にはEコアが搭載されていないため、搭載されているCPUと比べて省電力性やマルチスレッド性能が劣る場合があるのを把握しておきましょう。
Core i3-13100のベンチマーク
Core i3-13100のベンチマークのPassMarkを中心に解説します。
Core i3-13100の性能をより詳細に知りたい方は、参考にしてください。
PassMark(CPU Mark Rating)
まずは、PassMarkのCPU Mark Ratingのベンチマークスコアをみていきます。
Core i3-13100のスコアは14948と、競合のEPYC 7251や内蔵GPU非搭載モデルのIntel® Core™ i3-13100Fを上回る数値でした。
一方で、Core i3-13100の3世代前のCore i9-10900Tや、競合のEPYC 7301を下回る数値です。
Core i9-10900Tは、Core iシリーズの末尾にTが付く省電力モデルのCPUですが、Core i3-13100より2グレード上位のCore i9のCPUであるため、高い性能を持っていると考えられます。
このように、世代が新しくても性能が上回るとは限らないので、CPUを選定する方は、世代だけでなく、基本スペックやベンチマークを参考に導入を検討してみてください。
PassMark(CPU Value)
CPUのコストパフォーマンスを表したPassMarkのCPU Valueも比較します。
Core i3-13100のスコアは116.2と、Core i3-13100Fに次いで高い数値でした。
加えて、CPU Mark Ratingでは下回っていたCore i9-10900Tや、競合のEPYC 7301と比較すると、Core i3-13100はおよそ2倍〜11倍のスコアで、大きな性能差がみられました。
また、Core iシリーズの3製品が競合のAMD EPYCシリーズの2製品を大きく上回るスコアであることから、Core iシリーズのコストパフォーマンスのよさがうかがえます。
PassMark(CPU Single Thread Rating)
単一のプログラムやタスクを処理する性能を数値化したPassMarkのCPU Single Thread Ratingのスコアもみていきましょう。
Core i3-13100のスコアは3740と、5つの製品の中で最も高い数値でした。
特にAMD製の2製品との差が大きく、Core i3-13100のスコアはEPYC 7301の274%、EPYC 7251の223%の数値です。
Core i3-13100より2グレード高いCore i9-10900Tと比較しても、大きな性能差がみられました。
消費電力
最後に、消費電力も比較します。
Core i3-13100の消費電力は60Wと、5つの製品の中では中間の数値で、最も少ない消費電力だったのは、省電力版のCore i9-10900Tでした。
一方で、EPYC 7251より60W、EPYC 7301より95W少ない消費電力であることから、Core iシリーズはEPYCシリーズより省電力性に優れたCPUだとわかります。
PassMarkのベンチマークスコアや消費電力を製品別で比較したい方はこちら
Core i3-13100を使用している方の口コミ・評価
Core i3-13100を使用している方の口コミ・評価を紹介します。
LGA1700で、普通に使える。省エネでコスパが良いです。
※ドスパラ通販サイトより引用
オーバーロックしませんので、良好です。
※ドスパラ通販サイトより引用
いいとおもいます。普通使いには十分です。
※ドスパラ通販サイトより引用
こちらのモデルは、最新の第14世代Core i3を搭載し、Windows 11 Proに対応したPCです。ブラウザを使ったインターネット閲覧やofficeを利用した資料作成に適しています。
まとめ
この記事では、Intel社が開発したCPU「Intel Core i3-13100」のスペックや特徴、ベンチマーク、口コミ・評価、おすすめのパソコンまでを解説しました。
Core i3-13100は、一般コンシューマ向けに設計されたCore iシリーズのエントリークラスにあたるCPUで、Webサイトの閲覧やリモート会議、資料作成などのビジネス用途で快適に使用できます。
比較的手に取りやすい価格帯でなおかつ省電力性にも優れているため、CPUの導入から運用までコストを抑えて行いたい方にもおすすめです。
CPUの選定に悩んでいる方は、この記事を参考に、用途に合ったCPUを選定しましょう。