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Core i5-13400Fとは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「Intel®」が開発したCPUの「Intel® Core™ i5-13400F」のスペックや特徴について解説します。
Core i5-13400Fのベンチマークや口コミ、おすすめのパソコンもあわせてお伝えするので、CPUの導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
目次
Core i5-13400Fの基本スペック
Intel® Core™ i5-13400F | |
製品コレクション | 第 13 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm |
コア数 | 10(Pコア6+Eコア4) |
スレッド数 | 16 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.8GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.6GHz |
メモリの種類 | DDR5 4800 DDR4 3200 |
L3キャッシュ容量 | 20MB |
対応ソケット | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 |
TDP | 65W |
発売日 | 2023/1 |
Intel® Core™ i5-13400Fは、アメリカの半導体メーカー「Intel®」が開発した13世代のCPUで、品番の末尾にFがつくデスクトップ向けのCPU内蔵グラフィック非搭載モデルにあたります。
Intel® Core™ iシリーズの中では、性能とコストパフォーマンスのバランスが取れたミドルレンジのIntel® Core™ i5シリーズにあたり、Intel® Core™ i5-12400Fの後継モデルとして登場しました。
また、Fシリーズには、Core i5-13400Fのほかにも上位モデルのIntel® Core™ i7-13700Fや、最上位モデルのIntel® Core™ i9-13900Fなどの製品があります。
この記事では、Fシリーズの特徴やCore i5-13400Fとほかの製品のスペック・ベンチマークを比較した結果もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
なお「CPUの性能比較表|2024年最新版」では、比較対象となる基本スペックやCPUの性能目安となるPassMarkのベンチマークスコアを製品別で比較してご覧いただけます。どのCPUを導入すべきか悩んでいる方や、最新のCPUを検討している方は参考にしてください。
Core i5-13400Fはどのような用途におすすめ?
Core i5-13400Fは、Microsoft Wordを使用した資料作成やリモート会議、Webサイトの閲覧などの一般的なオフィスタスクはもちろん、写真・動画の編集やプログラミングでも十分な性能を発揮します。
また、内蔵グラフィック非搭載モデルであるため、自由にGPUをカスタマイズして、PCに高いグラフィック処理性能を持たせたいクリエイターにもおすすめです。
高性能なGPUを組み合わせれば、より高度な3Dレンダリングなどのクリエイティブ作業でも高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
Core i5-13400Fのスペック比較
Intel® Xeon® W-3235 | Intel® Core™ i5-13400F | Intel® Xeon® W-3323 | |
製品コレクション | インテル® Xeon® W プロセッサー | 第 13 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー | インテル® Xeon® W プロセッサー |
開発コード名 | Cascade Lake | Raptor Lake | Ice Lake |
プロセス | 14 nm | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 12 | 10(Pコア6+Eコア4) | 12 |
スレッド数 | 24 | 16 | 24 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 3.3GHz | 1.8GHz | 3.5GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.4GHz | 4.6GHz | 3.9GHz |
メモリの種類 | DDR4 2933 | DDR5 4800 DDR4 3200 |
DDR4 3200 |
L3キャッシュ容量 | 19.25MB | 20MB | 21MB |
対応ソケット | FCLGA3647 | FCLGA1700 | FCLGA4189 |
PCI Express リビジョン | 3.0 | 5.0 and 4.0 | 4.0 |
TDP | 180W | 65W | 220W |
発売日 | 2019/6 | 2023/1 | 2021/7 |
Core i5-13400Fのスペックを、同等の性能を持つIntel® Xeon® W-3235やIntel® Xeon® W-3323とで比較してみていきます。
Xeon W-3235は、プロフェッショナルなクリエイター向けに設計されたIntel® Xeon® WシリーズのCPUで、コア数・スレッド数は12コア24スレッドと、Core i5-13400Fの10コア16スレッドを上回る搭載数です。
プロセッサー・ベース動作周波数も3.3GHzと高く、Core i5-13400Fを上回っており、負荷の小さいタスクでの処理性能の高さがうかがえます。
一方で、ターボ・ブースト利用時の最大周波数とL3キャッシュ容量は、Core i5-13400Fがわずかながら上回っているので、大規模なデータや負荷の大きいアプリケーションを使用する方は、Core i5-13400Fのほうが適しているでしょう。
次に、Xeon W-3235と同じXeon WシリーズのXeon W-3323と比較します。
コア数・スレッド数はXeon W-3235と同値で、Core i5-13400Fを上回る搭載数ですが、ターボ・ブースト利用時の最大周波数はCore i5-13400Fのほうが優れています。
また、電力効率を重視したEコアが搭載されているCore i5-13400Fに対して、全てがPコアであるXeon W-3323の消費電力は220Wと高めです。
スペックよりも消費電力を重視したい方は、Core i5-13400Fがおすすめです。
Core i5-13400Fと両製品のベンチマークを比較した結果も後ほど解説するので、ぜひ参考にしてください。
Core i5-13400FとAMD EPYCシリーズのスペック比較
AMD EPYC™ 7351P | Intel® Core™ i5-13400F | AMD EPYC™ 7272 | |
製品コレクション | AMD EPYC™ 7001 Series | 第 13 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー | AMD EPYC™ 7002 Series |
開発コード名 | Naples | Raptor Lake | Rome |
プロセス | 14 nm | 10 nm | 7 nm |
コア数 | 16 | 10(Pコア6+Eコア4) | 12 |
スレッド数 | 32 | 16 | 24 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 2.4GHz | 1.8GHz | 2.9GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 2.9GHz | 4.6GHz | 3.2GHz |
メモリの種類 | DDR4 | DDR5 4800 DDR4 3200 |
DDR4 |
キャッシュ | 64MB | 20MB | 64MB |
対応ソケット | SP3 | FCLGA1700 | SP3 |
PCI Express リビジョン | 3.0 | 5.0 and 4.0 | 4.0 |
TDP | 155W | 65W | 120W |
発売日 | 2017/6 | 2023/1 | 2019/8 |
競合のAMD EPYC™ シリーズのCPUともスペックを比較します。
AMD EPYC™ 7351Pのコア数・スレッド数は16コア32スレッドと、Core i5-13400Fの10コア16スレッドを大きく上回っており、高いマルチスレッド性能がうかがえます。
プロセッサー・ベース動作周波数は2.4GHzと、Core i5-13400Fより600MHz高く、L3キャッシュ容量も64MBと大容量で、高スペックな分、消費電力は155Wと高めですが、高速にデータの読み込みを行いたい方に適しています。
AMD EPYC™ 7272と比較すると、プロセスは7nmと、Core i5-13400Fの10nmより微細に設計されており、コア数・スレッド数は12コア24スレッドで、Core i5-13400Fより多い搭載数です。
プロセッサー・ベース動作周波数もEPYC 7272のほうが優れた数値ですが、ターボ・ブースト利用時の最大周波数は、Core i5-13400Fが大きく上回っています。
このように、Core i5-13400Fと両製品は項目によって性能差がみられるので、用途に応じてどちらのほうが適しているかの見極めが必要です。
CPUを選定するうえで参考になるベンチマークも後ほど解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
Core i5-13400Fの特徴
Core i5-13400Fの特徴を3つ解説します。
Fシリーズならではの特徴や、前世代のCPUと比較した結果わかったことを中心にお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
必要なグラフィックボードを自由に選択できるFシリーズのCPU
一般的にCPUには、グラフィック処理性能の要となるGPUが内蔵されていますが、Core i5-13400Fは、内蔵グラフィック非搭載のFシリーズにあたるCPUです。
CPUに内蔵されているGPUは、低〜中程度のグラフィックス処理タスクに対して設計されており、一般的なオフィスタスクやリモート会議などでは十分な性能を発揮しますが、高度な3Dレンダリングやグラフィックデザインには適していません。
FシリーズのCPUを搭載したPCであれば、独立した高性能のGPUを自由に追加できるため、用途にあわせてグラフィックスパフォーマンスの向上が可能です。
高度なクリエイティブタスクでPCを使用する方や、自由にPCをカスタマイズしたい方は、FシリーズのCPUを搭載したPCがおすすめです。
前世代のCore i5-12400FからEコアが追加されスペックが大幅に向上
Core i5-13400Fは、前世代のCore i5-12400Fから大幅なスペックアップがみられるCPUです。
Intel® Core™ i5-13400F | Intel® Core™ i5-12400F | |
製品コレクション | 第 13 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー | 第 12 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake | Alder Lake |
プロセス | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 10(Pコア6+Eコア4) | 6 |
スレッド数 | 16 | 12 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.8GHz | 2.5GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.6GHz | 4.4GHz |
メモリの種類 | DDR5 4800 DDR4 3200 |
DDR5 4800 DDR4 3200 |
キャッシュ | 20MB | 18MB |
対応ソケット | FCLGA1700 | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 | 5.0 and 4.0 |
TDP | 65W | 65W |
発売日 | 2023/1 | 2022/1 |
Core i5-12400Fは、Core iシリーズの第12世代にあたり、Core i5-13400Fと同じFシリーズのCPUです。
Core i5-12400Fに搭載されている6コアは、全てが性能を重視して設計されたPコアですが、第13世代のCore i5-13400Fでは、電力効率を重視して設計されたEコアが4コア追加されています。
そのため、Core i5-12400Fからコア数・スレッド数やターボ・ブースト利用時の最大周波数、L3キャッシュ容量などでスペックアップがみられるCore i5-13400Fですが、消費電力は65WとCore i5-12400Fから据え置きで、優れた省電力性がうかがえます。
より高い処理速度を求めるならオーバークロック対応のKFシリーズがおすすめ
前世代から大幅なスペックアップがみられるCore i5-13400Fですが、より高いパフォーマンスを求めるなら、オーバークロックに対応したKFシリーズのCPUがおすすめです。
Core i5-13400Fは、ほかの製品と比較した際に、プロセッサー・ベース動作周波数が低めである点がひとつのデメリットでしたが、CPU内蔵グラフィック非搭載でなおかつオーバークロックに対応したKFシリーズのCPUであれば、高い処理速度を体感できます。
Intel® Core™ i5-13400F | Intel® Core™ i5-13600KF | |
製品コレクション | 第 13 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー | 第 13 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー |
開発コード名 | Raptor Lake | Raptor Lake |
プロセス | 10 nm | 10 nm |
コア数 | 10(Pコア6+Eコア4) | 14(Pコア6+Eコア8) |
スレッド数 | 16 | 20 |
プロセッサー・ベース動作周波数 | 1.8GHz | 3.5GHz |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.6GHz | 5.1GHz |
メモリの種類 | DDR5 4800 DDR4 3200 |
DDR5 5600 DDR4 3200 |
キャッシュ | 20MB | 24MB |
対応ソケット | FCLGA1700 | FCLGA1700 |
PCI Express リビジョン | 5.0 and 4.0 | 5.0 and 4.0 |
TDP | 65W | 125W |
発売日 | 2023/1 | 2022/10 |
例えば、Core i5-13400Fと同じ13世代のIntel® Core™ i5-13600KFとスペックを比較すると、Core i5-13600KFのプロセッサー・ベース動作周波数は3.5GHzと、Core i5-13400Fを大きく上回っており、ターボ・ブースト利用時の最大周波数も5.1GHzと高い数値です。
コア数・スレッド数やL3キャッシュ容量もCore i5-13400Fより優れています。
高性能である分、消費電力は125Wと高めですが、高速で安定した処理速度を求める方は、Core i5-13600KFをはじめとしたKFシリーズのCPUがおすすめです。
Core i5-13400Fのベンチマーク
Core i5-13400FのベンチマークのPassMarkを中心に解説します。
Core i5-13400Fの性能をより詳細に知りたい方は、参考にしてください。
PassMark(CPU Mark Rating)
PassMarkのCPU Mark Ratingからみていきます。
Core i5-13400Fのスコアは25631と、AMD製の両製品よりも優れた数値でした。
Core i5-13400Fは、EPYC 7272やEPYC 7351Pと比べてコア数・スレッド数は少ないですが、ターボ・ブースト利用時の最大周波数や消費電力が優れていることから、上記のような結果になったと考えられます。
一方で、同じIntel製のXeon Wシリーズの2製品と比較すると、わずかに下回っています。
CPU Mark Ratingは、複数のCPUの性能をおおまかに把握する際に役立つので、CPUの選定に悩んでいる方は、基本スペックとあわせて参考にしてみてください。
PassMark(CPU Value)
PassMarkのCPU Valueは、CPUのコストパフォーマンスを数値化したベンチマークで、販売価格をCPU Mark Ratingで割ってスコアを算出しています。
Core i5-13400Fのスコアは155.3と、5つの製品の中で最も高い数値でした。
特に、CPU Mark Ratingで下回っていたIntel製の両製品との差が大きく、Core i5-13400FのスコアはXeon W-3323の568%、Xeon W-3235の1203%の数値で、コストパフォーマンスの高さがうかがえます。
AMD製の両製品とも性能差があり、Core i5-13400FはEPYC 7351Pの182%、EPYC 7272の363%の数値でした。
CPUを選定するうえでコストパフォーマンスを重視したい方は、ほかのベンチマークとあわせてCPU Valueも参考にしてください。
PassMark(CPU Single Thread Rating)
PassMarkのCPU Single Thread Ratingもみていきましょう。
Core i5-13400Fのスコアは3674と、5つの製品の中では最も高い数値でした。
Xeon W-3323やXeon W-3235と比較すると、およそ140%の数値で、CPU Valueと同様に性能差がみられました。
また、AMD製の両製品ともスコアに開きがあることから、シングルスレッド性能の高さがうかがえます。
シングルスレッド性能は、単一のスレッドで実行できる比較的負荷の軽いタスクの処理性能を表しています。
Webサイトの閲覧やメールの送受信、Microsoft Wordを使った資料作成などの一般的なビジネスタスクの処理性能を求める方は、CPU Single Thread Ratingも参考にしてみてください。
消費電力
最後に、消費電力も比較します。
Core i5-13400Fの消費電力は65Wと、5つの製品の中で最も低い数値でした。
最も高い消費電力だったのはXeon W-3323の220Wで、Core i5-13400Fとは155Wもの差がみられます。
Core i5-13400Fは、CPU ValueやCPU Single Thread Ratingでも最も高い数値であったことから、ハイスペックでなおかつ省電力性にも優れたCPUだといえるでしょう。
消費電力を抑えたい方は、消費電力も複数の製品で比較してみてください。
PassMarkのベンチマークスコアや消費電力を製品別で比較したい方はこちら
Core i5-13400Fを使用している方の口コミ・評価
Core i5-13400Fを使用している方の口コミ・評価を紹介します。
第13世代CoreプロセッサーではKなしのCore i5にもEコアが搭載された為マルチスレッド性能が向上しています。Processor Base Powerは65Wですので省電力で発熱が少なく扱いやすいCPUです。付属のリテールクーラーで冷却に問題はありません。
※ドスパラ通販サイトより引用
i3 12100Fからの、載せ替えです。旧CPUでIntel ME ファームウェア更新ののちBIOSアップデート、問題なく起動(Windows11)しました。
とりあえずCPU-ZのBenchCPUとStressCPUをテストしましたが、TDP170Wのサイドフロークーラーで、アイドリング時30℃(室温23℃) 負荷時59℃ 消費電力85Wぐらいでした。リテールクーラーでも問題ないと思います。
自分は、ゲームや動画処理などはあまりしないので、十分すぎる性能ですが、長く使っていければと思います。
※ドスパラ通販サイトより引用
Magnate MQ20-B 法人モデルは、プロフェッショナル向けのNVIDIA RTX™ A2000が搭載されたPCです。
RTX A2000は、3,228基のCUDAコアを搭載しており、動画編集や3Dレンダリングといった複雑な並列処理でも高いパフォーマンスを発揮します。
レイトレーシングに特化した第2世代のRTコアや、ディープラーニングに特化した第3世代のTensorコアも搭載しており、AI利用による画像処理でも活躍します。
まとめ
この記事では、Intel社が開発したCPU「Core i5-13400F」のスペックや特徴、ベンチマーク、口コミ・評価までを解説しました。
Core i5-13400Fは、内蔵グラフィック非搭載のFシリーズのCPUで、用途にあわせて自由にGPUの追加が可能です。
そのため、内蔵GPUではスペック不足となる高度なクリエイティブタスクを行いたい方におすすめです。
また、前世代では搭載されていなかったEコアが搭載されたことで、省電力性が向上している点も特徴です。
どのCPUを導入すべきか悩んでいる方は、この記事で紹介した基本スペックやベンチマークを参考に、用途に合ったCPUを選定しましょう。