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RTX 4080とは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売しているグラフィックボード「GeForce RTX 4080」のスペックやベンチマーク、口コミ・評判について解説します。
RTX 4080の特徴や他製品との比較やRTX 4080をカスタマイズできるおすすめのパソコンを紹介するので、自社でグラフィックボードの導入を検討している方や、RTX 4080の他の製品にはない特徴を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読めば、RTX 4080の導入イメージやグラフィックボードの選定基準が明確になります。
目次
目次
RTX 4080の基本スペック
GeForce RTX 4080 | |
アーキテクチャ | Ada Lovelace |
GPU | AD103 |
プロセス | 4 nm |
トランジスタ数 | 459億 |
ダイサイズ | 379 mm² |
CUDAコア | 9,728基 |
ベースクロック | 2205MHz |
ブーストクロック | 2505MHz |
メモリ規格 | GDDR6 |
メモリ容量 | 16GB |
メモリバス | 256 bit |
バンド幅 | 716 GB/s |
発売日 | 2022/11 |
RTX 4080は、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売しているグラフィックボードです。RTX 4080のメモリ容量は、16GBの1種類で、2022年11月に発売されました。
RTX 4080は、高速な処理速度とAIを用いたグラフィックグラフィック技術が特徴のRTX40シリーズのなかで、RTX 4090に次いで高性能なハイエンドモデルのグラフィックボードです。4K環境でも高いレイトレーシング性能を発揮するだけでなく、従来モデルからGPUを変更したことで省電力性が大幅に向上しており、コスパに優れた特徴があります。
また、高性能がゆえに高価であるため、個人よりも、業務で高画質な映像を作りたい企業や、4K映像を活用した教育システムを組んでいる大学といった法人での採用がみられるグラフィックボードです。
RTX 4080のスペック比較
GeForce RTX 4080 | GeForce RTX 4090 | GeForce RTX 3080 | |
アーキテクチャ | Ada Lovelace | Ada Lovelace | Ada Lovelace |
GPU | AD103 | AD102 | GA102 |
プロセス | 4 nm | 4 nm | 8nm |
トランジスタ数 | 459億 | 763億 | 283億 |
ダイサイズ | 379 mm² | 608 mm² | 628 mm² |
CUDAコア | 9,728基 | 16,384基 | 8,960基/8,704基 |
ベースクロック | 2205MHz | 2235MHz | 1260MHz/1440MHz |
ブーストクロック | 2505MHz | 2520MHz | 1710MHz |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6X |
メモリ容量 | 16GB | 24GB | 12GB/10GB |
メモリバス | 256 bit | 384 bit | 320 bit |
バンド幅 | 716 GB/s | 1,008 GB/s | 760GB/s |
発売日 | 2022/11 | 2022/10 | 2020/9 |
RTX 4080のスペックを、前モデルのRTX 3080と、同じRTX 40シリーズの上位モデルであるRTX 4090と比較してみていきましょう。
前モデルのRTX 3080のプロセスは8nmでしたが、RTX 4090では4nmになっており、微細化に成功しています。
その結果、トランジスタ数はおよそ160%、CUDAコアは108%、ベースクロックは153%の数値に上昇しています。
メモリ容量においても、RTX 3080の12GBから16GBに増量されているため、RTX 3080より性能の高いグラフィックボードを導入し、高品質なグラフィックを作成したい方にRTX 4080はおすすめです。
一方でRTX 4090は、RTX 4080よりも前に発売された、RTX40シリーズの最上位モデルのグラフィックボードです。RTX 4080と同じレイトレーシング処理やディープラーニングの処理性能に優れたAda Lovelaceアーキテクチャを採用しており、プロセスは4nmと同値ですが、CUDAコアやバンド幅が大きく上回っています。
メモリ容量も24GBと、RTX40シリーズのなかで最大の容量を誇っているため、4K環境下での作業はもちろん、容量の大きいグラフィック系のアプリケーションでも快適な作動が期待できます。
RTX 4090の詳細は「RTX 4090とは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説」の記事でさらに詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。
RTX 4080の特徴
RTX 4080の特徴を3つ解説します。
製品の特徴を把握できれば、より多角的に製品の比較ができ、自社に合ったグラフィックボードを導入できます。性能面・コスト面の両面から解説するので、ぜひ参考にしてください。
前世代RTX 3080からアーキテクチャが進化し性能が大幅に向上
前世代のRTX 3080は、アーキテクチャにNVIDIA Ampere アーキテクチャを採用していましたが、RTX 4080では、Ada Lovelaceが採用されています。
Ada Lovelaceは、Ampereよりも1世代新しいアーキテクチャで、代表的な特徴として、レイトレーシング向けの演算回路である第3世代RTコアを搭載したことで、レイトレーシング性能がAmpereよりも最大2倍に向上しました。
また、深層学習向けの演算回路である第4世代Tensorコアが搭載され、AI学習や演算処理の性能も最大4倍まで向上しています。
前世代のRTX 3080からメモリ容量も増量しているので、グラフィック業務はもちろん、容量の大きいAIのビックデータなども扱えるでしょう。
プロセスの微細化とGPUの変更で省電力性が向上
優れた省電力性も、RTX 4080の特徴のひとつです。
前世代のRTX 3080と比較してみましょう。RTX 3080の消費電力(TPD)は320Wで、ワットあたりの 3DMark スコアは55の数値です。
一方でRTX 4080の消費電力(TPD)は、RTX 3080と同じ320Wですが、ワットあたりの 3DMark スコアは88と、60%も向上しています。前世代のRTX 3080よりも性能が大幅に上昇しているにもかかわらず、消費電力は同値で、ワットあたりの性能が向上していることから、RTX 4080は、ワットパフォーマンスに優れたグラフィックボードといえます。
省電力性の向上は、プロセスの微細化に成功したAda Lovelaceアーキテクチャを採用したことと、Ampere世代にはなかったAD103の搭載が要因です。
ランニングコストを抑えてグラフィックボードを運用したい方は、消費電力だけでなく、ワットあたりの性能にも着目することで、コスパの良い製品を導入できるので意識してみましょう。
さらにグラフィック処理性能を求めるならRTX 4090
RTX 4080と上位モデルのRTX 4090は、同じAda Lovelaceアーキテクチャを採用していますが、GPUに搭載されているダイが異なるため、性能に差があります。
Ada Lovelaceのダイには、AD102・AD103・AD104の3種類があり、RTX 4080はAD103、RTX 4090はハイスペックなAD102のダイを搭載しています。そのため、RTX 4080とRTX 4090のトランジスタ数やCUDAコアの数値を比較すると、RTX 4090が大幅に上回っており、高性能であることがわかるでしょう。
とはいえ、RTX 4080は、AD103を搭載しているからこそ消費電力を抑えられているとも捉えられます。実際に、RTX 4090の消費電力は450Wと、RTX 4080よりも40%高い数値です。そのため、グラフィックボードを選定する際には、コストと性能どちらを優先するのか明確にし、GPUのダイの種類にも着目してみると良いでしょう。
RTX 4080のベンチマーク
製品の定量的測定結果を表すベンチマークスコアを、3DMark・レイトレーシング・消費電力の3つの観点から紹介します。
グラフィックボードを選定する際の重要な判断材料となるので、把握しておきましょう。
3DMark
まずは、3Dグラフィックスの処理性能を示す3DMarkのベンチマークスコアをみていきましょう。
RTX 4080のスコアは28099と、上記5製品のなかでは3番手の数値でした。RTX 4080の上位モデルであるRTX 4090の数値は、36016と非常に高く、頭一つ抜けた性能であるとわかります。
一方で、同じRTX40シリーズのRTX 4070 Tiの数値は22715と、RTX 4080の方が23%高いスコアであったため、RTX 4080の3D処理性能が低いわけではありません。
また、4K環境でのゲームプレイを想定して作られたAMD Radeon RX 7900 XTよりも高い数値であるため、4K環境での作業も問題なく行えるでしょう。そのため、高画質なデスクトップ環境で3Dアニメーション制作や3Dモデリングを行う企業や大学研究所などにもおすすめです。
レイトレーシング
レイトレーシング性能もみていきましょう。レイトレーシングは、光や影を表現・追跡する機能のことで、高解像度の画像・動画を扱う方が重視すべき指標です。
RTX 4080のスコアは17917と、5つの製品のなかでは、RTX 4090に次いで高い数値でした。上位モデルのRTX 4090の数値は、26079と唯一の2万点台で、3DMarkと同様に、レイトレーシング性能においても高性能なグラフィック系ボードといえます。
RTX 4080は、RTX 4090を除く3製品と比較して、15%〜30%高い数値を誇っているため、こちらもレイトレーシング性能の高さがうかがえます。
RTX 4080は3D処理性能も高いため、3Dソフト上で光や影をより緻密に表現させたいクリエイターにおすすめです。
消費電力
RTX 4080の消費電力(TDP)は320Wと、5つの製品のなかで3番手の数値でした。
しかし、ワット数別の3DMarkスコアで比較すると、RTX 4080は88で最も高いスコアであることから、コスパに優れたグラフィックだといえます。
一方でRTX 4080の上位モデルであるRTX 4090は、その性能の高さから、消費電力は450Wと最も高く、ワット数別の3DMarkスコアにおいては、最も低い80のスコアでした。そのため、ランニングコストを抑えてグラフィックボードを運用していきたい方にとっては、RTX 4090は向いておらず、RTX 4080の方が適しているといえるでしょう。
また、グラフィック性能よりもトータルコストを重視したい方は、RTX40シリーズで最もリーズナブルかつ消費電力が低いRTX 4070 Tiがおすすめです。
RTX 4080を使用している方の口コミ・評価
実際にRTX 4080を使用している方の口コミ・評価を紹介します。
製品選定の参考にしてみてください。
RTX2080からの入れ替えです
まず箱を開けてボードのデカさに驚愕
知ってはいたものの、目の前にあると驚きます
ケースはこんなことになるだろうと思って大きめのを買っておいたので問題なし
重いのでサポート付けてインストールしました
いくつかゲームを遊びましたが、パフォーマンスは良好
4K解像度でも多くのゲームで60FPSが出ます
Cyberpunkは無理でしたが、DLSSを使えばまあなんとか
何よりファンの音が静か!以前の某社のRTX2080が爆音だったので、それだけでも買ってよかったです
※ドスパラ通販サイトより引用
性能的には4nmの恩恵は素晴らしく
以前はGPU温度が水冷で軒並み60度台だったものが
4080はほぼ40度台で推移してるのには驚き!
ベンチマーク的にも各種レビュー通りで文句なし!
いい買い物が出来たかと。
とかく4090が大人気ですが
扱いやすさも考慮するならこちらも選択肢に入れて良いかと。
※ドスパラ通販サイトより一部引用
元々使っていた3060(12GB)では使用しているモニター2台(4K144Hz、WQHD165Hz)の性能を十分に発揮出来ていなかったので購入しました。
性能はもちろん大満足ですが、見た目も内部で程よく光ってくれて、黒いPCケースに良く似合っています。
また、GPU100%張り付き維持で温度は50〜60℃程度ですので安心して利用できます。
※自分のケースでは問題ありませんでしたが、ご購入する際にはサイズに注意してください。事前に内部をメジャーで計測してください。本当に大きくて、横ももちろんですが背面も3枚分場所をとります。
※ドスパラ通販サイトより引用
以上の口コミ・評価から、RTX 4080は、サイズが大きくケースは選ぶものの、4K解像度で満足のいく性能が得られ、コストパフォーマンス面でも納得感を感じる方が多いことがわかりました。
RTX 4080はどのような用途におすすめ?
RTX 4080のCUDAコアは9,728基と、RTXシリーズ全般と比較しても上位の数を誇っているため、動画再生などの複雑な処理においても高いパフォーマンスが期待できるでしょう。
また、RTX40シリーズの製品は、NVIDIAの新技術である「DLSS 3」に対応しています。「DLSS 3」は、AI技術を活用してGPUの性能を飛躍させ、フレームの生成や高解像度の画像出力などを実現してくれるため、今よりもプロフェッショナルなグラフィック系の仕事をしたい企業におすすめです。
省電力性にも優れていることから、業務で常時運用していきたい企業にも適しています。
GPU搭載PCを仕事で使うことについて
PCにはCPUが搭載されており、CPUのグラフィック機能で画面が表示されています。
CPUは3D描画性能が高くありませんが、Office関連のソフトの使用がメインになる場合やゲームをしない場合は問題ありません。
グラフィックボードは外部グラフィック機能と呼ばれることもあり、主な用途としては3D描画性能を求めるゲームを快適にするための存在ですが、ここ10年程で3D描画を可能とするグラフィックボードの性能をほかの用途で活用しようとする動きが活発となっています。
主にクリエイティブ用途で活躍
特にクリエイティブ系のアプリではグラフィックボードの活用が進んでいます。
代表例としてはフォトレタッチや動画編集、CGレンダリングソフトなどが挙げられます。具体例を出すとAdobeのPhotoshopやPremiere Proでは一部のフィルタ処理を行う際にグラフィックボードによって高速化することができます。
グラフィックボードを搭載したPCを仕事で使用するメリットとして、挙げられるのはメモリです。
CPUのグラフィック機能での作業は動作が重くなる原因に
CPUのグラフィック機能はメインメモリの一部を使用するため、メインメモリの容量が減ります。したがって、複数のアプリを立ち上げて作業すると動作が重たくなる原因になるおそれがあります。
PCの仕組み上、メインメモリの速度が性能に影響されてしまうため、メインメモリが高速ではないPCの場合は、処理に多くのメモリが持っていかれてしまい、CPUの内臓グラフィック機能の性能が落ちることになります。
その点、グラフィックボードが搭載されているPCの場合は、グラフィックボードに搭載されているGPUメモリ内で済む処理であればCPUのメインメモリが使われることはないため複数アプリ立ち上げて業務を行っても動作が重くなるといった心配はありません。
ビジネスシーンなどで活躍するグラフィックボード搭載PC
結論として、Office関連のソフトをメインにPCを利用する場合はグラフィックボードの必要性は低いですが、クリエイティブ系のソフトを使用する際は処理速度を挙げられる場合があるなど活用の幅を広げられます。
以下のリンクから、ドスパラプラスの取り扱う製品を企業様・学校法人様が導入した事例をご確認いただけます。
高性能パソコンやサーバー、特別仕様のパソコンの導入をお考えの法人様はご参考になさってください。