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GTX 1650 SUPERとは?スペックや性能、口コミまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売しているグラフィックボード「GeForce GTX 1650 SUPER」のスペックや特徴について解説します。
GTX 1650 SUPERを使用している方の口コミもあわせてお伝えします。
GTX 1650 SUPERをいちから知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
目次
GTX 1650 SUPERの基本スペック
GeForce GTX 1650 SUPER | |
NVIDIAアーキテクチャ名 | NVIDIA Turing™ |
開発コードネーム | TU116 |
プロセス | 12 nm |
トランジスタ数 | 66億 |
NVIDIA CUDAコア | 1280基 |
レイトレーシング コア | - |
Tensorコア | - |
ベースクロック (MHz) | 1530MHz |
ブーストクロック (MHz) | 1725MHz |
ビデオメモリ容量・規格 | 4GB GDDR6 |
メモリインターフェイス幅 | 128bit |
グラフィックスカード電力 (W) | 100W |
最小システム電力 (W) | 350W |
最大GPU 温度 (°C) | 90°C |
対応API | DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
長さ | 160mm |
幅 | 115mm |
スロット | 2スロット |
発売日 | 2019/11 |
GTX 1650 SUPERは、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売している、GeForce GTX 16シリーズのミドルクラスにあたるグラフィックボードです。
GTX 16シリーズには、GTX 1650 SUPERのほかに、エントリークラスのGeForce GTX 1630や、ハイエンドクラスのGeForce GTX 1660 Tiがあります。
前世代のGeForce GTX 10シリーズでは、一世代前のNVIDIA Pascal™アーキテクチャが採用されていましたが、GTX 16シリーズではNVIDIA Turing™アーキテクチャに進化しており、演算能力やメモリ性能が向上し、より高速かつ高精度でグラフィック処理が行えます。
GTX 1650 SUPERのスペック比較
GeForce GTX 1650 SUPER | GeForce GTX 1650 | GeForce GTX 1660 | |
NVIDIAアーキテクチャ名 | NVIDIA Turing™ | NVIDIA Turing™ | NVIDIA Turing™ |
開発コードネーム | TU116 | TU117 | TU116 |
プロセス | 12 nm | 12 nm | 12 nm |
トランジスタ数 | 66億 | 47億 | 66億 |
NVIDIA CUDAコア | 1280基 | 896基 | 1408基 |
レイトレーシング コア | - | - | - |
Tensorコア | - | - | - |
ベースクロック (MHz) | 1530MHz | GDDR5:1485MHz GDDR6:1410MHz |
1530MHz |
ブーストクロック (MHz) | 1725MHz | GDDR5:1665MHz GDDR6:1590MHz |
1785MHz |
ビデオメモリ容量・規格 | 4GB GDDR6 | 4GB GDDR5 4GB GDDR6 |
6GB GDDR5 |
メモリインターフェイス幅 | 128bit | 128bit | 192bit |
グラフィックスカード電力 (W) | 100W | 75W | 120W |
最小システム電力 (W) | 350W | 300W | 450W |
最大GPU 温度 (°C) | 90°C | GDDR5:92°C GDDR6:90~94°C |
95°C |
対応API | DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
長さ | 160mm | GDDR5:130mm GDDR6:145mm |
145mm |
幅 | 115mm | 111mm | 111mm |
スロット | 2スロット | 2スロット | 2スロット |
発売日 | 2019/11 | 2019/4 | 2019/3 |
GTX 1650 SUPERのスペックを、下位モデルのGeForce GTX 1650と、上位モデルのGeForce GTX 1660と比較して詳しく紹介します。
GTX 1650との比較
GTX 1650は、GTX 1650 SUPERと同じGTX 16シリーズのグラフィックボードで、Turing世代のアーキテクチャを採用しています。
一方で、GTX 1650の開発コードネームはTU117であるのに対し、GTX 1650 SUPERはTU117からスペックがアップしたTU116です。その結果、GTX 1650 SUPERのCUDAコアは、GTX 1650の142%の搭載数に向上しています。
ブーストクロックやベースクロックにおいても、GTX 1650 SUPERはGTX 1650を上回っており、演算能力のスペックアップもうかがえます。
GTX 1660との比較
次に、上位モデルのGTX 1660と比較してみていきましょう。
GTX 1660のアーキテクチャはTuring世代で、開発コードネームも同じTU116です。そのため、プロセスやトランジスタ数は同値ですが、CUDAコアはGTX 1660の方が上回っています。
また、GTX 1660のメモリ容量は6GBと、GTX 1650 SUPERの4GBより2GB多いです。
しかし、GTX 1660のメモリ規格はGDDR5で、GTX 1650 SUPERのGDDR6からスペックダウンしています。
メモリ容量を重視したい方はGTX 1660が、メモリの処理性能を求める方はGTX 1650 SUPERがおすすめです。
GTX 1650 SUPERの特徴
GTX 1650 SUPERの特徴を3つ紹介します。
スペックだけでなく、対応しているNVIDIA独自機能もあわせてお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
「NVIDIA Studio」に対応
GTX 1650 SUPERは、クリエイティブシーンのパフォーマンスを最大化してくれるNVIDIA独自のプラットフォームである「NVIDIA Studio」に対応しています。
NVIDIA Studioは、GTX 16シリーズ以降の製品が対応しているプラットフォームで、NVIDIA独自のドライバーテクノロジーとGPUを組み合わせることでクリエイティブ系アプリケーションを強化します。
具体的には、AI機能を活用することで写真の取り込みや修正を高速に行ったり、Adobeの各種アプリケーションのグラフィック処理の高速化が可能です。
そのため、作業効率に課題を感じているクリエイターや、より高品質な作品を作りたい方におすすめです。
前世代のGTX 1050 Tiから大幅にスペックが向上
GTX 1650 SUPERは、前世代のGTX 1050 Tiから大幅にスペックが向上しているグラフィックボードです。
GeForce GTX 1650 SUPER | GeForce GTX 1050 Ti | |
NVIDIAアーキテクチャ名 | NVIDIA Turing™ | NVIDIA Pascal™ |
開発コードネーム | TU116 | GP107 |
プロセス | 12 nm | 14 nm |
トランジスタ数 | 66億 | 33億 |
NVIDIA CUDAコア | 1280基 | 768基 |
レイトレーシング コア | - | - |
Tensorコア | - | - |
ベースクロック (MHz) | 1530MHz | 1290MHz |
ブーストクロック (MHz) | 1725MHz | 1392MHz |
ビデオメモリ容量・規格 | 4GB GDDR6 | 4GB GDDR5 |
メモリインターフェイス幅 | 128bit | 128bit |
グラフィックスカード電力 (W) | 100W | 75W |
最小システム電力 (W) | 350W | 300W |
最大GPU 温度 (°C) | 90°C | 97°C |
対応API | DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
Microsoft DirectX12 API with feature level 12_1 Vulkan API OpenGL4.5 |
長さ | 160mm | 144.78mm(公式表現 5.7インチをmmに変換) |
幅 | 115mm | 111.252mm(公式表現 4.38インチをmmに変換) |
スロット | 2スロット | 2スロット |
発売日 | 2019/11 | 2016/10 |
GTX 1050 Tiは、GTX 1650 SUPERの前世代のGTX 10シリーズにあたるグラフィックボードで、Pascal世代のアーキテクチャを採用しています。
GTX 1650 SUPERの方が世代が新しいこともあり、CUDAコアの搭載数は、GTX 1050 Tiの166%です。
ブーストクロックやベースクロックもGTX 1050 Tiの約120%の数値で、並列処理性能や演算能力の大幅な向上がみられます。
また、メモリ容量は同じ4GBですが、GTX 1650 SUPERのメモリ規格はGDDR6と、GTX 1050 TIのGDDR5より高スペックのメモリを搭載しています。
このように、世代によって性能差は大きいので、より高性能なグラフィックボードを求める方は、予算も加味して新しい世代のグラフィックボードの検討がおすすめです。
4GBのメモリ容量がネックになる場合がある
デメリットとして、メモリ容量が4GBと少なめであることが挙げられます。
そのため、使用するアプリケーションやデータなどによっては扱えなかったり、パフォーマンスが低下してしまう恐れがあります。
GTX 1650 SUPERの上位モデルのGTX 1660以降のグラフィックボードは、メモリ容量が6GB以上です。より快適なクリエイティブシーンを実現したい方は、メモリ容量にも注目して商品を選定しましょう。
最新のAda Lovelace世代のアーキテクチャを採用したRTX 40シリーズであれば、12GB以上の大容量のメモリを搭載しているためおすすめです。
GTX 1650 SUPERのベンチマーク
製品の定量的測定結果を表すベンチマークスコアを、3DMark・PassMark G2D Mark・消費電力の3つの観点から紹介します。
グラフィックボードを選定する際の重要な判断材料となるので、把握しておきましょう。
3DMark
3Dグラフィックスの処理性能を知りたい方は、3DMarkのベンチマークの確認がおすすめです。
GTX 1650 SUPERのスコアは4688と、競合のAMD製の4製品と近い性能でした。
AMD Radeon RX 590 GMEとの性能差が最も大きく、GTX 1650 SUPERが約5%上回っています。
一方で、AMD Radeon R9 Furyよりも約2%下回る結果でした。
まだどのメーカーのグラフィックボードを導入するか悩んでいる方は、GTX 1650 SUPERをはじめとしたNVIDIA製だけでなく、上記の4製品のようなAMD製の製品もあわせて比較することで、より用途に合ったグラフィックボードを選定できます。
PassMark G2D Mark
※AMD Radeon R9 Nanoは情報が不足しているため4製品で比較
2Dグラフィックスの性能を表すPassMarkのG2D Markのベンチマークも紹介します。2Dのグラフィックデザインや画像の制作・編集を行うクリエイターは、注目しておきたいベンチマークです。
GTX 1650 SUPERのスコアは757と、3DMarkと同様に、Radeon RX 590 GMEを大きく上回る数値でした。
一方で、Radeon RX 590とRadeon R9 Furyを比較すると、3DMarkではRadeon R9 Furyが上回っていましたが、G2D MarkではRadeon RX 590が約1%上回っています。
このように、グラフィックボードによって扱うグラフィックの得意不得意があるので、用途に合ったベンチマークを確認してから選定すると良いでしょう。
消費電力
コストを抑えて運用したい方は、消費電力にも注目しましょう。
GTX 1650 SUPERの消費電力は100Wと、5つの製品のなかで最も低く、最も高い消費電力だったRadeon R9 Furyの275Wより175Wも抑えられた数値です。
Radeon R9 Furyは、3DMarkやG2D MarkのベンチマークでGTX 1650 SUPERを上回るスコアであったため、性能が高い分、消費電力が高めであると考えられます。
また、ワット数別の3DMarkスコアにおいても、GTX 1650 SUPERが他の4製品を凌ぐ数値で、ワットパフォーマンスの良さがうかがえます。
GTX 1650 SUPERを使用している方の口コミ・評価
実際にGTX 1650 SUPERを使用している方の口コミ・評価を紹介します。
まだ製品の選定に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
RX570を使ってましたが最近のドライバーによる絵作りが気に入らなくなりNVIDIAに変更しました。FF15のベンチも上がり非常に気に入ってます
※ドスパラ通販サイトより引用
画質等にこだわりなければ十分なグラボでした。コスパ高いと思います。
※ドスパラ通販サイトより引用
GTX 1650 SUPERはどのような用途におすすめ?
GTX 1650 SUPERは、2Dグラフィックの制作や編集はもちろん、3Dアニメーションや動画編集などの複雑な処理でも活用できるグラフィックボードです。
メモリ容量が4GBと、新しい世代のグラフィックボードと比べると少なめですが、表計算や資料作成などの一般業務でももちろん使用できます。ただし、GTX 1650 SUPERは、最新世代より3世代古いグラフィックボードであるため、現在は流通が限られています。また、アプリケーションによっては対応していない場合があるため、注意が必要です。
GTX 1650 SUPERと同じTuring世代で、上位モデルにあたるGeForce GTX 1660 SUPERであれば流通も多く、より高い性能を実感できます。
GTX 1660 SUPERの詳細は「GTX 1660 SUPERとは?スペックや性能、口コミまで徹底解説」をご覧ください。
GPU搭載PCを仕事で使うことについて
PCにはCPUが搭載されており、CPUのグラフィック機能で画面が表示されています。CPUは3D描画性能が高くありませんが、Office関連のソフトの使用がメインになる場合やゲームをしない場合は問題ありません。
グラフィックボードは外部グラフィック機能と呼ばれることもあり、主な用途としては3D描画性能を求めるゲームを快適にするための存在ですが、ここ10年程で3D描画を可能とするグラフィックボードの性能をほかの用途で活用しようとする動きが活発となっています。
主にクリエイティブ用途で活躍
特にクリエイティブ系のアプリではグラフィックボードの活用が進んでいます。
代表例としてはフォトレタッチや動画編集、CGレンダリングソフトなどが挙げられます。具体例を出すとAdobeのPhotoshopやPremiere Proでは一部のフィルタ処理を行う際にグラフィックボードによって高速化することができます。
グラフィックボードを搭載したPCを仕事で使用するメリットとして、挙げられるのはメモリです。
CPUのグラフィック機能での作業は動作が重くなる原因に
CPUのグラフィック機能はメインメモリの一部を使用するため、メインメモリの容量が減ります。したがって、複数のアプリを立ち上げて作業すると動作が重たくなる原因になるおそれがあります。
PCの仕組み上、メインメモリの速度が性能に影響されてしまうため、メインメモリが高速ではないPCの場合は、処理に多くのメモリが持っていかれてしまい、CPUの内臓グラフィック機能の性能が落ちることになります。
その点、グラフィックボードが搭載されているPCの場合は、グラフィックボードに搭載されているGPUメモリ内で済む処理であればCPUのメインメモリが使われることはないため複数アプリ立ち上げて業務を行っても動作が重くなるといった心配はありません。
ビジネスシーンなどで活躍するグラフィックボード搭載PC
結論として、Office関連のソフトをメインにPCを利用する場合はグラフィックボードの必要性は低いですが、クリエイティブ系のソフトを使用する際は処理速度を挙げられる場合があるなど活用の幅を広げられます。
以下のリンクから、ドスパラプラスの取り扱う製品を企業様・学校法人様が導入した事例をご確認いただけます。
高性能パソコンやサーバー、特別仕様のパソコンの導入をお考えの法人様はご参考になさってください。
まとめ
この記事では、NVIDIA社が発売しているグラフィックボード「GeForce GTX 1650 SUPER」のスペックや特徴、口コミについて解説しました。
競合のAMD製のグラフィックボードとのベンチマーク比較も紹介したので、どのメーカーの製品を導入すべきか悩んでいる方は、参考にしてみてください。
また、GTX 1650 SUPERは、GeForce GTX 16シリーズのミドルクラスにあたるグラフィックボードで、クリエイティブシーンのパフォーマンスを最大化してくれるNVIDIA Studioにも対応しています。
製品の世代によって対応している機能は異なるので、ほかの製品と比較して導入を決めたい方は、ひとつの指標にしてみると良いでしょう。