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GTX 1660とは?スペックや性能、口コミまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売しているグラフィックボード「GeForce GTX 1660」のスペックや特徴について解説します。
GTX 1660の口コミもあわせてお伝えするので、実際に利用している方の声を参考にしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
目次
GTX 1660の基本スペック
GeForce GTX 1660 | |
NVIDIAアーキテクチャ名 | NVIDIA Turing™ |
開発コードネーム | TU116 |
プロセス | 12 nm |
トランジスタ数 | 66億 |
NVIDIA CUDAコア | 1408基 |
レイトレーシング コア | - |
Tensorコア | - |
ベースクロック (MHz) | 1530MHz |
ブーストクロック (MHz) | 1785MHz |
ビデオメモリ容量・規格 | 6GB GDDR5 |
メモリインターフェイス幅 | 192bit |
グラフィックスカード電力 (W) | 120W |
最小システム電力 (W) | 450W |
最大GPU 温度 (°C) | 93°C |
対応API | DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
長さ | 145mm |
幅 | 111mm |
スロット | 2スロット |
発売日 | 2019/3 |
GeForce GTX 1660は、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売しているグラフィックボードです。
GeForce GTX 16シリーズのハイエンドクラスにあたるグラフィックボードで、アーキテクチャは前世代のNVIDIA Pascal™からNVIDIA Turing™に進化しており、並列処理性能やメモリ性能の面でスペックアップがみられます。
GTX 1660は、GTX 16シリーズのハイエンドクラスのなかでも比較的手に取りやすく、上位モデルと同等のメモリ容量を持っています。
そのため、Pascal世代の性能を超えるグラフィックボードへ手軽に乗り換えたいクリエイターや、表計算やデータ処理を快適に行いたいビジネスマンにおすすめです。
GTX 1660のスペック比較
GeForce GTX 1660 | GeForce GTX 1060 | GeForce GTX 1660 Ti | |
NVIDIAアーキテクチャ名 | NVIDIA Turing™ | NVIDIA Pascal™ | NVIDIA Turing™ |
開発コードネーム | TU116 | GP106 | TU116 |
プロセス | 12 nm | 16 nm | 12 nm |
トランジスタ数 | 66億 | 44億 | 66億 |
NVIDIA CUDAコア | 1408基 | 3GB:1152基 6GB:1280基 |
1536基 |
レイトレーシング コア | - | - | - |
Tensorコア | - | - | - |
ベースクロック (MHz) | 1530MHz | 1506MHz | 1500MHz |
ブーストクロック (MHz) | 1785MHz | 1708MHz | 1770MHz |
ビデオメモリ容量・規格 | 6GB GDDR5 | 3GB GDDR5 6GB GDDR5 |
6GB GDDR5 |
メモリインターフェイス幅 | 192bit | 192bit | 192bit |
グラフィックスカード電力 (W) | 120W | 120W | 120W |
最小システム電力 (W) | 450W | 400W | 450W |
最大GPU 温度 (°C) | 95°C | 94°C | 95°C |
対応API | DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
DirectX 12 API with feature level 12_1 Vulkan RT API OpenGL 4.5 |
DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
長さ | 145mm | 249mm | 145mm |
幅 | 111mm | 111mm | 111mm |
スロット | 2スロット | 2スロット | 2スロット |
発売日 | 2019/3 | 2018/11 | 2021/9 |
GTX 1660のスペックを、前世代のGeForce GTX 1060と、上位モデルのGeForce GTX 1660 Tiと比較してみていきましょう。
GTX 1060との比較
GTX 1060は、GTX 1660の旧モデルにあたるグラフィックボードです。
GTX 1060はPascal世代のアーキテクチャを採用しているのに対し、GTX 1660は、1世代進化したTuring世代です。プロセスも16nmから12nmへ微細化されており、その結果、トランジスタ数・CUDAコアともに大幅に向上しています。ベースクロック・ブーストクロックもわずかながら向上がみられます。
これだけのスペックアップに関わらず、消費電力が同じ120Wに抑えられている点は、評価ポイントでしょう。
GTX 1660 Tiとの比較
一方で、上位モデルのGTX 1660 TIと比較すると、両製品ともGTX 16シリーズということもあり、アーキテクチャと開発コードネームは同じです。そのため、プロセスやトランジスタ数に差はありません。
ただし、GTX 1660 TiのCUDAは、GTX 1660の109%の搭載数で、並列処理性能の向上がみられます。
メモリ容量は同じ6GBですが、GTX 1660 Tiのメモリ規格は、GTX 1660のGDDR5から省電力化・高速化が実現したGDDR6にスペックアップしています。
より高い処理性能を高速に行いたい方は、GTX 1660 Tiがおすすめです。
GTX 1660の特徴
GTX 1660の特徴を3つ紹介します。
ほかの製品と性能・利用できる機能を比較した結果を中心にお伝えするので、ぜひ製品選定の参考にしてください。
VR体験を最適化する「NVIDIA VR Ready」に対応
GTX 1660は、VR体験を最適化してより高い没入感を実現する「NVIDIA VR Ready」に対応しています。
NVIDIA VR Readyは、ユーザーが快適にVRを体験できるように、遅延を最小限に抑える設計がされています。
そのため、VRゲームを楽しみたいゲーマーはもちろん、VRを活用した事業を行う企業や、研究を行う大学など、さまざまな場面で活用可能です。
ただし、製品によっては、NVIDIA VR Readyに対応していない場合があります。
NVIDIA VR Readyに対応している製品には、NVIDIA VR Readyバッジが表示されているので、製品を選定する際に注目してみてください。
上位モデルのGTX 1660 SUPERに近い性能を持つ
GTX 1660は、上位モデルのGeForce GTX 1660 SUPERと近い性能を持ったグラフィックボードです。
GeForce GTX 1660 | GeForce GTX 1660 SUPER | |
NVIDIAアーキテクチャ名 | NVIDIA Turing™ | NVIDIA Turing™ |
開発コードネーム | TU116 | TU116 |
プロセス | 12 nm | 12 nm |
トランジスタ数 | 66億 | 66億 |
NVIDIA CUDAコア | 1408基 | 1408基 |
レイトレーシング コア | - | - |
Tensorコア | - | - |
ベースクロック (MHz) | 1530MHz | 1530MHz |
ブーストクロック (MHz) | 1785MHz | 1785MHz |
ビデオメモリ容量・規格 | 6GB GDDR5 | 6GB GDDR6 |
メモリインターフェイス幅 | 192bit | 192bit |
グラフィックスカード電力 (W) | 120W | 125W |
最小システム電力 (W) | 450W | 450W |
最大GPU 温度 (°C) | 95°C | 93°C |
対応API | DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
長さ | 145mm | 145mm |
幅 | 111mm | 111mm |
スロット | 2スロット | 2スロット |
発売日 | 2019/3 | 2020/10 |
GTX 1660とGTX 1660 SUPERは、同じGTX 16シリーズの製品で、両製品ともTuring世代のアーキテクチャを採用しており、開発コードネームはTU116です。加えて、プロセスやトランジスタ数、CUDAコアも同値で、差はありません。
大きな違いとしては、GTX 1660のメモリ規格がGDDR5であるのに対し、GTX 1660 SUPERはGDDR6です。
そのほかに大きな性能差はみられないため、コストを抑えてグラフィックボードを導入したい方は、販売価格や消費電力がGTX 1660 SUPERより抑えられているGTX 1660がおすすめです。
8ピンの補助電源が必要
GTX 1660のデメリットとして、8ピンの補助電源が必要な点が挙げられます。
GTXシリーズの製品のなかには補助電源が不要なグラフィックボードもあるなか、GTX 1660は必要です。
そのため、初めてグラフィックボードを導入する方や、PCを自作する方にとっては、コストや手間の観点から、デメリットになる可能性があります。
とはいえ、高性能のグラフィックボードを使用する際は、補助電源が必要なケースがほとんどです。
補助電源の使用や設置の方法に不明点がある方は、購入元に問い合わせて確認しましょう。
GTX 1660のベンチマーク
製品の定量的測定結果を表すベンチマークスコアを、3DMark・PassMark G2D Mark・消費電力の3つの観点から紹介します。
グラフィックボードを選定する際の重要な判断材料となるので、把握しておきましょう。
3DMark
3DMarkは、製品の3Dグラフィックスの処理性能を見極めるうえで注目したいベンチマークです。
GTX 1660のスコアは5413で、NVIDIA Maxwell™を採用したGeForce GTX TITAN Xや、NVIDIA AmpereのGeForce RTX 3050 Ti(notebook)を上回るスコアでした。
GTX TITAN Xは、GTX 1660の前世代のアーキテクチャを採用した製品であるため、世代の差が性能に表れたかたちです。
RTX 3050 Ti(notebook)は、GTX 1660の次世代の製品ですが、デスクトップ版と比べて性能が劣る傾向にあるノートパソコン版であるため、下回る結果になったと考えられます。
ただし、同じノートパソコン版でも、GeForce GTX 1660 Ti(notebook)や、GeForce GTX 1070(notebook)はGTX 1660を上回っています。
そのため、高い性能を求める方は、デスクトップ版一択で考えるのではなく、上記のように複数の製品のベンチマークを比較して、導入を検討しましょう。
PassMark G2D Mark
※RTX 3050 Ti(notebook)は情報が不足しているため4製品で比較
2Dグラフィックスの処理性能を表すPassmark G2D Markもあわせて確認しましょう。
GTX 1660のスコアは793で、3DMarkで下回っていたノートパソコン版のGTX 1660 Ti(notebook)とGTX 1070(notebook)を上回る数値でした。
特にGTX 1660 Ti(notebook)との性能差は大きく、GTX 1660はおよそ1.5倍のスコアです。
一方で、3DMarkでは上回っていたGTX TITAN XとGTX 1660を比較すると、GTX 1660が8%ほど下回っています。
グラフィックボードによって得意としている処理は異なるので、用途に合ったベンチマークを確認して、導入する製品を見極めましょう。
消費電力
最後に、ワットパフォーマンスの観点でも比較していきます。
GTX 1660の消費電力は120Wで、GTX TITAN Xの250Wと、GeForce GTX 1070(notebook)の150Wより優れた数値でした。
一方で、GTX 1660 Ti(notebook)やRTX 3050 Ti(notebook)と比較すると、40W〜60W高い消費電力です。
加えて、ワット数別の3DMarkスコアで見てみても、両製品より劣っています。
ノートパソコン版はデスクトップ版よりも消費電力が抑えられているので、デバイスにこだわりがなく、少しでもコストを抑えたい方は、ノートパソコン版がおすすめです。
GTX 1660を使用している方の口コミ・評価
実際にGTX 1650 SUPERを使用している方の口コミ・評価を紹介します。
まだ製品の選定に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
GTX 1660はどのような用途におすすめ?
GTX 1660は、クリエイティブレベルの底上げと生産性の向上を実現してくれる「NVIDIA Studio」に対応しているため、より高精度なグラフィックを作りたいクリエイターにおすすめです。
また、表計算やプレゼン資料の作成といった一般業務での使用はもちろん、負荷の軽い3DアニメーションやCADであれば、問題なく扱えます。
ただし、Turing世代のGTX 1660は、アプリケーションによっては対応していなかったり、古い世代であるため流通していない場合があります。
GTX 1660の上位モデルにあたるGTX 1660 SUPERであれば、現在の市場に流通しています。
加えて、GTX 1660と近い性能を持っているので、GTX 1660の性能を求めている方にも適しています。
GTX 1660 SUPERの詳細は「GTX 1660 SUPERとは?スペックや性能、口コミまで徹底解説」の記事でさらに解説しているので、ぜひご覧ください。
GPU搭載PCを仕事で使うことについて
PCにはCPUが搭載されており、CPUのグラフィック機能で画面が表示されています。CPUは3D描画性能が高くありませんが、Office関連のソフトの使用がメインになる場合やゲームをしない場合は問題ありません。
グラフィックボードは外部グラフィック機能と呼ばれることもあり、主な用途としては3D描画性能を求めるゲームを快適にするための存在ですが、ここ10年程で3D描画を可能とするグラフィックボードの性能をほかの用途で活用しようとする動きが活発となっています。
主にクリエイティブ用途で活躍
特にクリエイティブ系のアプリではグラフィックボードの活用が進んでいます。
代表例としてはフォトレタッチや動画編集、CGレンダリングソフトなどが挙げられます。具体例を出すとAdobeのPhotoshopやPremiere Proでは一部のフィルタ処理を行う際にグラフィックボードによって高速化することができます。
グラフィックボードを搭載したPCを仕事で使用するメリットとして、挙げられるのはメモリです。
CPUのグラフィック機能での作業は動作が重くなる原因に
CPUのグラフィック機能はメインメモリの一部を使用するため、メインメモリの容量が減ります。したがって、複数のアプリを立ち上げて作業すると動作が重たくなる原因になるおそれがあります。
PCの仕組み上、メインメモリの速度が性能に影響されてしまうため、メインメモリが高速ではないPCの場合は、処理に多くのメモリが持っていかれてしまい、CPUの内臓グラフィック機能の性能が落ちることになります。
その点、グラフィックボードが搭載されているPCの場合は、グラフィックボードに搭載されているGPUメモリ内で済む処理であればCPUのメインメモリが使われることはないため複数アプリ立ち上げて業務を行っても動作が重くなるといった心配はありません。
ビジネスシーンなどで活躍するグラフィックボード搭載PC
結論として、Office関連のソフトをメインにPCを利用する場合はグラフィックボードの必要性は低いですが、クリエイティブ系のソフトを使用する際は処理速度を挙げられる場合があるなど活用の幅を広げられます。
以下のリンクから、ドスパラプラスの取り扱う製品を企業様・学校法人様が導入した事例をご確認いただけます。
高性能パソコンやサーバー、特別仕様のパソコンの導入をお考えの法人様はご参考になさってください。