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GTX 1660 Tiとは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説
目次
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GTX 1660 Tiの基本スペック
GPU名称 | NVIDIA® GeForce GTX 1660 Ti |
NVIDIAアーキテクチャ名 | NVIDIA Turing™ |
開発コードネーム | TU116 |
プロセス | 12 nm |
トランジスタ数 | 66億 |
NVIDIA CUDAコア | 1,536基 |
レイトレーシング コア | - |
Tensorコア | - |
ベースクロック(MHz) | 1500MHz |
ブーストクロック (MHz) | 1770MHz |
ビデオメモリ容量・規格 | 6GB GDDR6 |
メモリインターフェイス幅 | 192bit |
グラフィックスカード電力 (W) | 120W |
最小システム電力 (W) | 450W |
最大GPU 温度 (°C) | 95°C |
対応API | Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
長さ | 145mm |
幅 | 111mm |
スロット | 2スロット |
発売日 | 2021/9 |
NVIDIA® GeForce GTX 1660 Tiは、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA®」が発売しているグラフィックボードです。
NVIDIAが販売するグラフィックボードは、GTX 1660 Tiのほかにも、ミドルモデルのNVIDIA® GeForce GTX 1660 SUPER™やNVIDIA® GeForce GTX 1660、エントリークラスのNVIDIA® GeForce GTX 1630などがあります。
GTX 1660 Tiは、新世代のNVIDIA Turing™ アーキテクチャを採用した、NVIDIA® GeForce GTX 16シリーズのハイエンドモデルにあたり、高い処理性能を備えたGPUを搭載しています。
そのため、3Dアニメーション制作で利用したいクリエイターや、大量のデータ処理や表計算などの作業を快適に行いたいビジネスパーソンにもおすすめです。
GTX 1660 Tiのスペック比較
GPU名称 | NVIDIA® GeForce GTX 1660 Ti | NVIDIA® GeForce GTX 1660 SUPER™ | NVIDIA® GeForce RTX™ 3050 |
NVIDIAアーキテクチャ名 | NVIDIA Turing™ | NVIDIA Turing™ | NVIDIA Ampere |
開発コードネーム | TU116 | TU116 | GA106 |
プロセス | 12 nm | 12 nm | 8 nm |
トランジスタ数 | 66億 | 66億 | 120億 |
NVIDIA CUDAコア | 1,536基 | 1,408基 | 2,560/ 2,304基(OEM) |
レイトレーシング コア | - | - | 第2世代 |
Tensorコア | - | - | 第3世代 |
ベースクロック (MHz) | 1500MHz | 1530MHz | 1.55GHz 1.51GHz(OEM) |
ブーストクロック (MHz) | 1770MHz | 1785MHz | 1.78GHz 1.76GHz(OEM) |
ビデオメモリ容量・規格 | 6GB GDDR6 | 6GB GDDR6 | 8GB GDDR6 |
メモリインターフェイス幅 | 192 bit | 192 bit | 128 bit |
グラフィックスカード電力 (W) | 120W | 120W | 130W |
最小システム電力 (W) | 450W | 450W | 550W |
最大GPU 温度 (°C) | 95°C | 93°C | 93°C |
対応API | Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
DirectX 12 Ultimate Vulkan RT API OpenGL 4.6 |
長さ | 145mm | 145mm | - |
長さ | 111mm | 111mm | - |
幅 | 2スロット | 2スロット | - |
発売日 | 2021/9 | 2019/10 | 2022/1 |
GTX 1660 Tiの特徴
GTX 1660 Tiの性能やコストなどスペック面の特徴を3つ解説するので、ぜひ参考にしてください。
ほかの製品との違いを把握し、多角的な視点から比較検討すれば、自社に最適なグラフィックボードを選定できます。
フルHD環境で高い性能を発揮
GTX 1660 Tiは、フルHD環境を標準設定にすることで、高い解像度でクリエイティブ作業ができます。データ転送に優れたGDDR6のメモリを6GB搭載しているので、映像の解像度が高くても、快適な作業環境を提供してくれます。特に普段の業務で映像編集や3DCGなどのクリエイティブ作業が多い場合、メモリ容量や規格に余裕があるほど、性能を最大限に活用できます。
一方で、GTX 1660 TiがGDDR6を搭載しているのに対し、下位モデルであるGTX 1660はGDDR5を搭載している点も大きな違いです。
新機能を省いてコスト削減
GTX 1660 Tiは、同じTuringアーキテクチャを採用している、NVIDIA® GeForce RTX™ 20シリーズに搭載されたレイトレーシング性能やDLSS機能がない製品です。
レイトレーシング処理に特化したRTコア(レイトレーシングコア)と、ディープラーニングに特化したTensorコア(テンソルコア)を削減することで、チップ面積を縮小し価格を抑えているのが特徴です。
ほかのグラフィックボードに比べて安価なので、会社規模で導入を検討している企業でも採用しやすい製品といえます。
より高性能を求めるユーザーからすると物足りなく感じるかもしれませんが、GTX 1660 SUPERよりも性能は高いので、お手頃な価格で高性能なグラフィックボードを求めている方におすすめです。
とはいえ、価格だけで選定してしまうと、いざ導入したときに、想定していたスペックのグラフィックボードではないという恐れがあるので、性能と価格の両方を考慮して検討しましょう。
リファレンスモデルのグラフィックボードがない
GTX 1660 Tiには、リファレンスモデルのグラフィックボードはなく、各メーカーが製造したグラフィックボードを使用する必要があります。
リファレンスモデルとは、GPUを製造したメーカーが設計した標準モデルのことを指し、PC環境に左右されず動作できるよう設計されています。
メーカーよりも先駆けて販売されるので、最新のグラフィックボードを使用できたり、サイズが比較的小さく安定して性能を発揮してくれたりとメリットが多いです。
しかし、GTX 1660 Tiには、リファレンスモデルがないので、メーカーがデザインしたオリジナルモデルを使用することになりますが、グラフィックボードの頭脳にあたるGPUは、同一のものが使用されており、基本的に性能は大きく変わらないので安心してください。
GTX 1660 Tiのベンチマーク
製品の定量的測定結果を表すベンチマークスコアを、3DMark・レイトレーシング・消費電力の3つの観点から紹介します。グラフィックボードを選定する際の重要な判断材料になるので、把握しておきましょう。
3DMark
まずは、3Dグラフィックの処理性能を見極めるうえで重要な指標である、3DMarkのベンチマークスコアをみていきましょう。
GTX 1660 Tiの数値は、6269でした。同じNVIDIAが提供する、RTX 3050に比べ、わずかですが数値が上回っています。
一方で、RTコアとTensorコアを搭載した、Turing世代のグラフィックボード のNVIDIA® GeForce RTX™ 2060(Notebook refresh)とNVIDIA® RTX™ 2070 Max-Q(refresh)とで比べると、下回る数値でした。
この結果から、GTX 1660 Tiは、3Dグラフィックを扱う性能に特化した製品ではないことがわかりますが、負荷の少ない映像編集やグラフィック処理には適しているといえます。
レイトレーシング
GTX 1660 Tiの数値は1656で、3DMarkで上回っていたRTX 3050よりも低いスコアでした。
特にRTX 2070 Max-Q(refresh)は、GTX 1660 Tiと比較すると約84%上回る数値で、性能差が大きくなっています。
一方で、3DMarkでは下回っていたNVIDIA® GeForce GTX 1070とGTX 1660 Tiを比較すると、GTX 1660 Tiが約27%上回っています。
グラフィックボードごとに得意とする処理は異なるため、ベンチマークを確認したうえで用途に合った製品を見極めることが重要です。
消費電力
消費電力のベンチマークも確認していきましょう。
GTX 1660 Tiは120Wで、RTX 2070 Max-Q(refresh)と比較すると、5W高い数値となっており、5つの製品の中では3番目に消費電力が低いスコアでした。
RTX 2070 Max-Q(refresh)は、ゲーミング向けのTuringアーキテクチャと12nmプロセスに基づいた、ノートPC向けのグラフィックボードなので、消費電力が115Wと低めです。
また、同じNVIDIAのRTX 2060(Notebook refresh)のスコアは65Wと、消費電力は5つの製品の中で最も低い数値でした。
これからグラフィックボードを導入する方は、グラフィックスの処理性能やレイトレーシングの数値も踏まえて、用途に合った製品かどうかを検討して選ぶことをおすすめします。
GTX 1660 Tiはどのような用途におすすめ?
GTX 1660 Tiは、フルHD環境でグラフィック処理性能を発揮するので、より高精度なグラフィックを作りたいクリエイターにおすすめです。
情報量の多い高解像度の動画編集や画像加工などのクリエイティブシーンや、表計算やプレゼン資料の作成をはじめとしたビジネス用途にも活用できます。
しかし、GTX 1660 Tiは、Turing世代のアーキテクチャを採用していますが、RTコアとTensorコアを持たないため、リアルタイムレイトレーシングには対応していません。
GTX 1660 Tiの上位モデルにあたる、RTX 40シリーズであれば、リアルタイムレイトレーシングに対応しているので、負荷が重たい処理を行う方に適しています。
RTX 40シリーズの最上位にあたるNVIDIA® GeForce RTX™ 4090の詳細は「RTX 4090とは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説」で解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
GPU搭載PCを仕事で使うことについて
PCにはCPUが搭載されており、CPUのグラフィック機能で画面が表示されています。
CPUは3D描画性能が高くありませんが、Office関連のソフトの使用がメインになる場合やゲームをしない場合は問題ありません。
グラフィックボードは外部グラフィック機能と呼ばれることもあり、主な用途としては3D描画性能を求めるゲームを快適にするための存在ですが、ここ10年ほどで3D描画を可能とするグラフィックボードの性能をほかの用途で活用しようとする動きが活発となっています。
主にクリエイティブ用途で活躍
特にクリエイティブ系のアプリではグラフィックボードの活用が進んでいます。
代表例としてはフォトレタッチや動画編集、CGレンダリングソフトなどがあげられます。具体例を出すとAdobe PhotoshopやPremiere Proでは一部のフィルター処理を行う際にグラフィックボードによって高速化できます。
グラフィックボードを搭載したPCを仕事で使用するメリットとして、あげられるのはメモリです。
CPUのグラフィック機能での作業は動作が重くなる原因に
CPUのグラフィック機能はメインメモリの一部を使用するため、メインメモリの容量が減ります。従って、複数のアプリを立ち上げて作業することで、動作が重たくなる恐れがあります。
PCの仕組み上、メインメモリの速度が性能に影響されてしまうため、メインメモリが高速ではないPCの場合は、処理に多くのメモリが持っていかれてしまい、CPUの内臓グラフィック機能の性能が落ちることになります。
その点、グラフィックボードが搭載されているPCの場合は、グラフィックボードに搭載されているGPUメモリ内で済む処理であれば、CPUのメインメモリが使われることはないため複数のアプリを立ち上げて業務を行っても動作が重くなるといった心配はありません。
ビジネスシーンなどで活躍するグラフィックボード搭載PC
結論として、Office関連のソフトをメインにPCを利用する場合はグラフィックボードの必要性は低いですが、クリエイティブ系のソフトを使用する際は処理速度を上げられる場合があるなど活用の幅を広げられます。
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