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動画編集用パソコンとは?必要なスペックやおすすめをご紹介
動画編集用パソコンには、作業時に大きな負荷がかかる分、それ相応のスペックが求められます。
この記事では、動画編集用パソコンとは何かをふまえて、選び方のポイントや推奨のスペックをご紹介します。
目次
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動画編集用パソコンとは
動画編集用パソコンとは、動画編集ソフトを用いて映像や音声を編集し、動画コンテンツを制作するためのパソコンです。企業では主にメディアや広告業界、映画制作会社などのコンテンツクリエイターが使用しています。しかし近年では、YouTubeやTikTokなどのSNSでの動画投稿や、オンライン学習、セミナー配信の普及などで動画編集のハードルが下がっていることから従来のクリエイター需要のみならず、企業の広報担当やマーケターにも使用されるケースが増えています。
動画編集用パソコンのスペック
動画編集用パソコンは、書類作成が主な業務になる事務やWEBプログラミングなどと違って、容量の大きなデータファイルを取り扱うため、快適な作業環境を手に入れるにはその分高性能なパソコンを用意する必要があります。
主にチェックするスペックは以下です。
- CPU
- メモリ
- GPU(グラフィックボード)
- ストレージ(SSD・HDD)
- OS
詳しく見ていきましょう。
CPUはIntel Core i7以上を推奨
CPUは、OSや動画編集などの各種アプリケーションを動かす役割があり、性能が高いほど作業が快適に行えます。CPUの性能で重要なのは、クロック周波数・コア数・スレッド数の3点です。
クロック周波数 | Hzという単位で表記され、数値が高いほど高速に処理を行うことができる |
コア数 | CPU内部にある演算回路。数が多いほど平行して処理をこなせる |
スレッド数 | 同じコア内で同時に処理できる作業単位。数が多いほど平行して処理をこなせる |
多コア/スレッドに対応した製品/機能は、コア数とスレッド数が増えると、同時に複数の処理を実行することができ、処理効率がアップします。
動画制作を行いたい場合、フルHD素材がメインであれば、Intel Core i5で問題ないでしょう。しかし、4Kなど より解像度の高い素材の使用が想定されたり、本格的に動画編集を業務に組み込みたい場合はCore i7以上のCPUを搭載するハイクラス機種を選定すると、快適に編集作業を進める環境が手に入るでしょう。
CPUについては「CPUとは?パソコン選びにおけるCPUについて分かりやすく解説!」で詳しく説明しています。合わせてご覧ください。
メモリは最低16GB。32GBで安心
メモリは、パソコンで処理したデータの一時保管場所としての役割を持ちます。搭載量が多いほど作業領域が広くなり、より多くの一時作業領域、プログラムキャッシュをメモリ上に保持できます。このことにより、動画ファイルなどの大容量データを扱っても処理速度が低下しにくくなるのです。
動画編集パソコンには、少なくとも16GBのメモリが必要です。また、扱う動画ファイルの仕様(4Kなど高解像度、高フレームレート)も大きい場合が多いことや、業務用のパソコンはコミュニケーションアプリなどを同時使用しながら編集することも多いため、32GBメモリを搭載しておくと安心でしょう。さらに今後を見据えて、メモリの拡張ができる余地のある機種を選定しておけるとベストです。
また、メモリについては「メインメモリとは?RAMとの違い、容量、役割を解説」で詳しく説明しています。合わせてご覧ください。
GPUは内蔵より外付け。作業効率アップに役立つ
GPUはパソコンにおけるグラフィックを描画する際に必要な計算処理を行う半導体チップのことです。一般的にはCPUに標準で内蔵されているため、簡単な動画編集であればそのままでも作業できます。
しかし、業務用ならば、より高性能のGPUの搭載がおすすめです。高性能GPUの実装はグラフィックボードというパーツをPCに搭載することで実現するため、購入時には「グラフィックボード」や「グラフィックス」といったスペック項目を確認しましょう。
4Kなど高解像度の動画を取り扱う場合はもちろん、GPU性能をあげることでレンダリングやエンコードなどの処理スピードが大幅に変わる他、プレビュー画面の表示もスムーズになり、業務効率がよくなります。NVIDIA® GeForce RTX™ 30 シリーズ以上がおすすめです。
また、GPUについては「GPUとは?CPUとの違いや役割・種類についてもわかりやすく解説!」で詳しく説明しています。あわせてご覧ください。
ストレージはSSD500GBが基本
ストレージはデータを保管するための部品です。メモリがデータの一時的な保存に使われるのに対し、ストレージはデータの長期的な保管に使用されます。またキャッシュなどの一時的な情報もストレージに保持されます。
ストレージには大きく分けてハードディスクドライブ(HDD)とソリッドステートドライブ(SSD)の2種類があり、基本的にはより読み込みが高速なSSDを選べば間違いないでしょう。要件により異なりますが、最低限500GBを搭載しておきましょう。
読み込みはSSD、保存はHDDという手も
HDDはSSDと比較して処理速度が遅く、衝撃にも強くありませんが、容量あたりの単価が安く大容量でも入手しやすいのが特徴です。
一方、SSDは処理速度が速く、衝撃に強いうえ静音性に優れていますが、容量あたりの単価がHDDより高価であることが特徴です。
OSやアプリケーションなど、頻繁に読み込むモノはSSDで高速処理し、素材や完成コンテンツはHDDへ大量保存するといった使い方をするとより高いコストパフォーマンスを感じられるでしょう。
SSDとHDDの違いについては「SSDとHDDの違いとは?パソコンを選ぶ際のストレージの種類と使い分け」で詳しく説明しています。合わせてご覧ください。
OSはMacかWindowsか
OSはオペレーションシステムの略語で、Windows OSとMac OSが主な選択肢になります。これは動画編集用ソフトによって選択するといいでしょう。Adpbe Premiere ProやDaVinci Resolveなど主要な動画編集ソフトはどちらも利用できる場合が多いですが、Apple社が開発しているFinal Cut ProはMac OSのみ使用可能などどちらかしか使用できないケースもあります。
どちらでも利用できるソフトならば、BTOで柔軟なカスタマイズができるため、Windowsがおすすめです。ご予算・目的別に沿ったパソコンが選択できるでしょう。
4K動画を編集するならよりハイスペックなパソコンを
改めてのご説明になりますが、動画編集パソコンのスペックは取り扱う動画の解像度によって大きく異なります。Youtubeなどの動画サイトで推奨されているフルHDよりも解像度が高い4K動画を編集するならその分ハイスペックなパソコンが必要です。
例えば、CPUはフルHDならCore i5、4K動画やマルチタスク環境ならばCore i7とご説明しましたが、業務用かつ4Kを取り扱うならば、Core i9も視野に入ります。
フルHDではなく、4Kを取り扱うならば、すべてのスペックで1ランク上げるイメージを持つといいでしょう。
動画編集用パソコンのおすすめスペックをおさらい
ここまで解説したスペックを表にしてまとめました。
フルHD | 4K | |
OS | Windows 11(Windows 10) | Windows 11(Windows 10) |
CPU | Intel Core i5以上 | Intel Core i7以上 |
メモリ | 最低16GB以上 | 最低32GB以上 |
GPU | Geforce RTX 30シリーズ / NVIDIA RTX™ A2000~ | Geforce RTX 40シリーズ |
ストレージ | SSD 500GB~ | SSD 1TB~ |
※スペックはあくまで目安です。同時並行タスクなど状況によってスペックは異なります
動画編集用パソコンを選ぶ際のその他の注意点
動画編集用パソコン購入時のその他の注意点について解説します。
デスクトップかノートか
仕事で使う場合はオフィスでの使用か、テレワークなのかなど環境条件にも左右されますので、自分の使用状況に応じてデスクトップが適しているのか、ノートなのか、選択をしていきましょう。
拡張性が高いデスクトップPC
単純に性能だけでいえば、デスクトップPCがおすすめです。デスクトップPCはパソコンケース内にスペースが多く、グラフィックボードを搭載してグラフィック性能を高められるなど、ノートに比べて拡張性が優れており、必要な条件と照らし合わせていくと結果としてデスクトップPCになったという場合は多々あります。多種多様な入出力ポートを装備するなど周辺機器との接続性も魅力です。
持ち出し機ならノートPC
ノートPCは可搬性に優れ、打ち合わせなどに持ち出せることが大きなメリットです。さらにスペースを取らず、むずかしい配線を行う必要もないため、導入の手軽さという面ではメリットが大きいでしょう。昨今はデスクトップ同等の性能を有するノートパソコンもあります。
アフターサービスや保証にも注意
動画編集用に限らずパソコン選びでは、アフターサポートと保証がとても重要です。特に業務に使うパソコンが故障したときは、すぐに修理や交換ができると、仕事の中断を防げます。保証が充実していると、予想外の修理費用がかからず、安心して長く使えます。
サードウェーブのデスクトップ、ノートパソコンは標準1年の持込修理(センドバック)保証が付帯し、オプションで最大5年までの延長が可能です。専門スタッフが故障した製品の設置場所にお伺いする出張修理(オンサイト)保証にも対応。
詳しくは「デスクトップ・ノート製品保証」をご確認ください。
おすすめの動画編集用パソコン
おすすめスペックを満たす動画編集用パソコンをご紹介します。
動画編集ソフトでパソコンを選ぶ
動画編集ソフトごとに機能や推奨されるスペックは異なります。そのため、パソコンの選定方法としては、動画編集ソフトを先に確定させてから、その基準にあわせたパソコンを選定を行うという選択肢もあります。ソフトの選定は、求める機能の有無で決める必要がありますが、ここでは広く一般に使用されている動画編集ソフトを3つご紹介します。
Adobe Premiere Pro
Adobe Premiere Proは、Adobe社が提供する動画編集ソフトです。業務用としては最もポピュラーなソフトで、映画やテレビ番組の制作など多くの映像クリエイターに使用されています。タイムライン上で複数の映像や音声を自在に組み合わせ、トランジションやエフェクトを適用することで、高度な映像編集が可能です。
また、色調補正や音声編集機能も充実しており、Adobe After EffectsやPhotoshopといった他のAdobe製品と連携して作業を効率化できます。さまざまなフォーマットに対応しており、複雑なプロジェクトもスムーズに仕上げることができます。
以下のページでは、Adobe Creative Cloudの推奨モデルを販売しております。Adobe Premiere Pro以外にも主な用途別でおすすめのモデルをご紹介しているので、あわせてご覧ください。
また以下のページでは、選定の基準もお伝えしています。
Adobe Premiere Proの推奨スペックを4つに分けて大公開
DaVinci Resolve
DaVinci Resolveは、ブラックマジックデザイン社が提供する色調補正に優れた動画編集ソフトです。映画やコマーシャル制作現場などプロ用途で広く使われています。グレーディング機能にも優れており、映像全体の印象を変えることに役立ちます。さらに、映像編集、ビジュアルエフェクト、音声処理を一つのソフトで完結できるため、高品質な作品を制作する際に重宝されています。無料版でも豊富な機能を利用できるため、初心者から上級者まで幅広い層に支持されています。
以下のページでは、DaVinci Resolveの推奨スペックやおすすめのPCをご紹介しています。
DaVinci Resolveに必要なスペックとは?推奨スペックやおすすめのPCを紹介
PowerDirector
PowerDirectorは、サイバーリンク社が提供する動画編集を手軽に行えるソフトです。多彩なテンプレートやエフェクトが用意されており、初心者でも短時間で高品質の映像を作成することができるため、動画制作の入門編として最適です。また、4K映像や360度映像の編集にも対応しており、最新の映像技術を活用したいクリエイターにも適しています。高速なレンダリング機能により、大量の映像データをスムーズに処理できる点も特徴。映像編集を楽しみながら、手軽に映像作品を完成させたい人に向いています。
初心者におすすめの動画編集ソフトは?
これから動画編集を始める場合はどのようなソフトを選べばいいのでしょうか?
まずは、買い切り型かサブスクリプション型かを選びます。買い切り型は一度の購入で済むため、継続的な支払いが必要ありません。一方、サブスクリプション型は常に最新機能を利用できるというメリットがあります。
初期コストを抑えられる無料ソフトから使用する選択肢もありますが、有料ソフトは多機能でより高度な編集が可能です。長期的な目線でみるなら、有料版にアップグレードできるDaVinci Resolveの無料版から試してみることをおすすめします。
一方、手軽に始めたい初心者には、使いやすく導入しやすいFilmoraもおすすめです。Filmoraは直感的な操作性があり、買い切り型とサブスクリプション型の両方が選べるため、自分のニーズに合ったプランを選べます。
以下のページでは、Filmoraの推奨スペックやおすすめのPCをご紹介しています。
動画編集用パソコンのよくある質問
動画編集用パソコンに関してよくある質問をご紹介します。
Youtube用でもパソコンが必要?
YouTube用の動画編集はスマホアプリでも対応できますが、細かな編集や高品質な仕上がりを求めるなら、パソコンを使った編集がより適しています。特に長時間の動画や複雑な編集を行う場合、パソコンが必要になることが多いでしょう。
以下のページでは、YouTube用におすすめのPCをご紹介しています。
YouTube用・4K動画の動画編集パソコンに必要なスペックと選び方を解説
ディスプレイ・モニターにもこだわるべき?
ディスプレイのサイズや解像度も動画編集作業の効率に影響します。設置スペースに余裕があれば、編集画面用、確認用の2画面構成を検討しましょう。また解像度については画面サイズに適した高解像度のものを選ぶと、作業スペースを広くできて作業効率が良くなります。
解像度に関しては、4Kの動画を編集する場合にディスプレイも4Kに対応しているものが必須になります。最近では4Kディスプレイの価格が安価になってきているため、導入を検討してみても良いでしょう。
ドスパラではディスプレイも豊富なラインアップを取り揃えております。パソコンと一緒にご購入いただけます。
また、以下のページでは、動画編集用におすすめモニターをご紹介しています。
動画編集用のおすすめモニター7選!選ぶ際のポイントを詳しく紹介
まとめ
動画編集用パソコンは作業時に大きな負荷がかかるため、余裕のあるリソースが求められます。動画編集パソコンに必要なスペックを把握して、快適な作業をしていきましょう。