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RTX A4000とは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売しているグラフィックボード「NVIDIA RTX™ A4000」のスペックや特徴、ベンチマークについて解説します。
RTX A4000と他製品の比較や口コミ・評判、RTX A4000をカスタマイズできるおすすめのパソコンも合わせて紹介するので、自社でグラフィックボードの導入を検討している方や、RTX A4000について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読めば、グラフィックボードを導入するための判断材料が明確になります。
目次
目次
RTX A4000の基本スペック
NVIDIA RTX™ A4000 | |
アーキテクチャ | NVIDIA Ampere アーキテクチャ |
GPU | GA104 |
プロセス | 8 nm |
トランジスタ数 | 174億 |
ダイサイズ | 392 mm² |
CUDAコア | 6,144基 |
ベースクロック | 735MHz |
ブーストクロック | 1560MHz |
メモリ規格 | GDDR6 |
メモリ容量 | 16GB |
メモリバス | 256 bit |
バンド幅 | 448 GB/s |
発売日 | 2021/4 |
RTX A4000は、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売しているグラフィックボードです。RTX A4000のメモリ容量は、16GBの1種類のみで、2021年4月に発売されました。
RTX A4000は、NVIDIA RTXシリーズのなかで、比較的安価で手に取りやすい「低価格モデル」であるのに加え、省電力性に優れた特徴を持っているため、導入コスト・ランニングコストを抑えてグラフィックボードを運用していきたい企業から注目を集めています。
さらに、本体はコンパクトでパソコンに搭載しやすく、スペースの限られたデスクサイドにも問題なく設置できることから、グラフィックボードの導入を会社規模で検討している企業がターゲットといえるでしょう。
RTX A4000のスペック比較
RTX A4000のスペックを、同じNVIDIA RTXシリーズの低価格モデルであるNVIDIA RTX™ A2000と、従来モデルのQuadro RTX4000と比較してみていきましょう。
NVIDIA RTX™ A4000 | NVIDIA RTX™ A2000 | Quadro RTX4000 | |
アーキテクチャ | NVIDIA Ampere アーキテクチャ | NVIDIA Ampere アーキテクチャ | NVIDIA Turing™ |
GPU | GA104 | GA106 | TU104 |
プロセス | 8 nm | 8 nm | 12 nm |
トランジスタ数 | 174億 | 120億 | 136億 |
ダイサイズ | 392 mm² | 276 mm² | 545 mm² |
CUDAコア | 6,144基 | 3,328基 | 2,304基 |
ベースクロック | 735MHz | 562MHz | 1005MHz |
ブーストクロック | 1560MHz | 1200MHz | 1545MHz |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ容量 | 16GB | 6GB/12GB | 8GB |
メモリバス | 256 bit | 192 bit | 256 bit |
バンド幅 | 448 GB/s | 288 GB/s | 416 GB/s |
発売日 | 2021/4 | 6GB:2021/12、12GB:2022/4 | 2018/11 |
RTX A4000とRTX A2000は同じ低価格モデルで、RTX A2000の方が後発のモデルではありますが、すべての項目でRTX A4000の数値が上回っています。特にCUDAコアにおいては、RTX A4000がRTX A2000の1.8倍以上の数字を誇っているため、3Dや動画といった複雑な映像処理を行うなら、RTX A4000がおすすめです。 ※CUDAコアとは?>こちら
また、RTX A2000の詳細は「RTX A2000とは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説」の記事でさらに詳しく紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。
RTX A4000は、従来モデルのQuadro RTX4000と比較しても、トランジスタ数やCUDAコア、バンド幅の数値において大きく上回っています。
メモリ容量もRTX A4000が16GBであるのに対し、Quadro RTX4000は8GBなので、メモリ負荷の大きい作業なら、RTX A4000がおすすめです。
RTX A4000の特徴
RTX A4000の特徴を3つ解説します。性能面だけでなく、RTX A4000ならではのコスト面の特徴も解説するのでぜひ参考にしてみてください。
製品のメリット・デメリットを把握して、自社に合ったグラフィックボードを選定しましょう。
プロフェッショナル向けGPU
RTX A4000は、NVIDIAが製造するGPUの中でもプロフェッショナル向けに位置するNVIDIA RTXシリーズの中でもデスクトップ向けGPUです。
旧世代のプロ向けGPUであるQuadroシリーズでは、Turing/Pascalを採用していたのに対し、NVIDIA RTXシリーズではNVIDIA Ampere アーキテクチャを採用しています。
APIは旧Quadroと同じくOpenGLとなっており、3DCGやCADソフトなどOpenGLを採用したクリエイター向けソフトで主に力を発揮します。
省電力性に優れランニングコストを抑えられる
RTX A4000は、省電力性に優れたグラフィックボードとして評価されています。RTX A4000の消費電力は140Wで、NVIDIA RTXシリーズのなかでも特に低い数値です。
例えば、従来モデルのQuadro RTX4000の消費電力は、RTX A4000を上回る160Wです。一般的には、グラフィックボードの性能向上と比例して消費電力も上がるため、RTX A4000の発売当初は、これまでよりも消費電力を抑えられる点が特に注目されました。
RTX A4000は、省電力性に優れランニングコストを抑えられるため、複数台の導入を検討している企業や研究所などから選ばれているグラフィックボードです。
従来モデルのQuadro RTX4000から性能が大幅に向上
RTX A4000は、従来モデルのQuadro RTX4000から性能が大幅に向上しています。
プロセスに注目すると、Quadro RTX4000は12 nmであるのに対し、RTX A4000は8 nmへ微細化に成功しているため、処理の高速化や省電力化に期待できます。
メモリにおいても、Quadro RTX4000の8GBから16GBに倍増。従来モデル同様にECC(エラー訂正)機能付で安全性も高いため、大規模なデータを扱う研究や分析の用途に最適です。
また、CUDAコアは2,304基からおよそ2.7倍の6,144基へ大幅に増加しているため、複雑な映像処理が求められる作業での使用も問題ありません。
RTX A4000は、幅広い用途でストレスなく作業ができるグラフィックボードといえるでしょう。
処理速度にこだわるならRTXシリーズのさらに上位モデルを
RTX A4000は、処理速度の性能において、RTXシリーズの上位モデルと比較すると見劣りします。
データの転送速度の指標となるベースクロックをほかの製品と比較すると、RTX A4000の735MHzに対して、ミドルモデルのRTX A5000は1170MHzと大きく上回っています。
また、処理速度を加速させるブーストクロックの数値を見ても、RTX A4000の1560MHzに対し、RTX A5000は1695 MHzです。
とはいえ、RTX A4000は性能よりも販売価格を重視した低価格モデルであるため、上位モデルと比較すれば、性能に差が出るのは当然の結果であり、処理速度も業務に支障をきたすレベルではないため、コスパの良い製品といえるでしょう。
RTX A4000のベンチマーク
製品の定量的測定結果を表すベンチマークスコアを、3DMark・レイトレーシング・消費電力の3つの観点から紹介します。
グラフィックボードを選定する際の重要な判断材料となるので、把握しておきましょう。
3DMark
インテル Xeon Wプロセッサは、最大18コア36スレッドまで対応しており、セキュリティ性能に定評があるCPUであるため、容量の大きい映像を扱う業務や、顧客情報を扱う企業におすすめです。
加えて、RTX A4000はもちろん、そのほかのNVIDIA RTXシリーズのGPUを最大2基まで搭載できるので、映像処理に優れたRTX A4000の性能をより向上させ、高いパフォーマンスを発揮してくれます。
raytrek Workstationシリーズのなかでは、比較的安価であり、コスパが良いスタンダードモデルであるため、これからグラフィックボードを搭載したワークステーションを導入したいと考えている企業におすすめです。
raytrek Workstation X4620 標準モデル
強力なパフォーマンスを実現したハイエンドワークステーションです。
CPUにはインテル Xeon スケーラブル・プロセッサーファミリーを搭載しており、raytrek Workstation X2614を上回る最大32コア・64スレッドまで対応が可能です。そのため、高解像度の映像や3Dといった負荷の大きい業務でも、RTX A4000の強みを活かしつつ快適な動作を実現します。
また、raytrek Workstation X2614と同様に、NVIDIA RTXシリーズ、TシリーズやGeForceシリーズのグラフィックボードを最大2基搭載できるため、ディープラーニングや3DCAD、4K8K映像編集など、幅広いシーンでの活躍が期待できます。
raytrek Workstation X6612 標準モデル
raytrek Workstation X8612は、メモリースロットを12 基標準搭載しており、最大768GB の大容量メモリを搭載できるウルトラハイエンドモデルのワークステーションです。そのため、大量のメモリ領域が必要なアプリケーションや、大規模なデータを扱う大学研究所レベルの計算処理でも問題なく使用できるでしょう。
また、これほどハイスペックでありながら、商用100V電源環境での作動が可能で、デスクサイドに溶け込みやすい黒で統一されたデザインであることから、企業や大学などのフォーマルな空間にも対応しています。
まとめ
この記事では、NVIDIA社が発売しているグラフィックボード「NVIDIA RTX A4000」のスペックや特徴、ベンチマークについて解説しました。
RTX A4000は、低価格モデルで導入しやすい価格帯で、なおかつ省電力性に優れた特徴を持っているため、導入コスト・ランニングコストを抑えてグラフィックボードを運用していきたい企業におすすめです。
今回の記事で紹介したベンチマークも参考にして、自社に合ったグラフィックボードを選定しましょう。