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CUDAコアとは。数が多いと何が良い?
GPUの性能を比較する際によく目にする「CUDAコア」ですが、「そもそも何かわからない」「CUDAコア数が多いとどんな効果が得られるのか」などの疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
本記事では、「CUDA」の持つ意味から、CUDAコア数が示す性能、その他のコアとの違いについてなど詳しく解説します。
目次
CUDAコアとは
ここではCUDAコアとは何かをご紹介します。
CUDAは「GPUで汎用の並列計算を行うプラットフォーム」
CUDAコアの”CUDA(クーダ)”とは、アメリカの大手半導体メーカーのNVIDIA(エヌビディア)社が開発・提供しているGPUを利用した開発プラットフォームです。なお、CUDAとはCompute Unified Device Architectureの頭文字をとった言葉です。
CUDAで「GPGPU」を実現
本来、GPUは3D映像や動画の再生など、映像関連の複雑な処理を高速化するために、並列で大量のデータを処理する仕組みを搭載しています。この並列処理を映像関連以外の用途で応用することを「GPGPU(General-Purpose computing on Graphics Processing Units)」または「GPUコンピューティング」といいます。
この「GPGPU」や「GPUコンピューティング」を実現するための仕組みがCUDAです。
※GPGPUについては、「GPGPUとは?特徴や利用用途について解説」の記事をご参照ください。
CUDAコア数は「映像に関する並列計算の処理能力」
「CUDAコア数」とは処理能力の指標です。CUDAコア数が多ければ、より複雑な3D映像や動画再生など映像関連の処理を並列に動かすことが可能となります。そのため、「CUDAコア数」はGPUの性能を判断する材料の一つになるのです。
その他のGPUコアと違い
なお、グラフィックボードのGPUのコアはCPUのコアよりも数が多いのが特徴です。CPUのコア数は1桁、2桁なのに対し、GPUのコア数は4桁、5桁にも及びます。
GPUには、「CUDAコア数」「Tensor(テンソル)コア数」「RTコア数」など、CPUでは馴染みのない指標があります。
RTコアについてより詳しく知りたい方は、「RTコアとは? 実現できることや特徴、性能を解説!」の記事をご参照ください。Tensorコアについては、「Tensorコアとは何なのか?性能や特徴について解説!」の記事をご参照ください。
Tensorコアとの違い
TensorコアのTensorは、ディープラーニングで用いられる数学的な概念を表す用語です。CUDAコアは映像関連処理に特化した演算回路ですが、Tensorコアは深層学習に特化している点が特徴です。
Tensorコアは、AIや大量のデータに対して複雑な演算処理を高速に行うHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)など、深層学習に特化した演算回路です。2017年頃のNVIDIAのGPU(Volta世代)から採用されています。
CUDAコア数が多いと何が良い?
では、CUDAコア数が多いと何が変わるのでしょうか。
一般的にはCUDAコア数が多ければ多いほど、GPUの性能が高くなるといわれています。上記で述べた通り、CUDAコアは映像関連処理に特化している演算回路であるため、CUDAコア数が多いとGPUの画像処理機能の性能が高くなる可能性があります。
GPUの性能はCUDAコア数だけではない?
もちろん、CUDAコア数さえ多ければ、すべての性能が高いというわけではありません。「Tensorコア数」「RTコア」などのように、用途によっては確認すべき「コア数」が変わります。また、「クロック周波数」「VRAM」「PCI-Expressによるデータ転送速度」などもGPUの性能に影響します。
VRAMに関しては「 VRAMとは?ビデオメモリとの違いは?」で詳しくご説明しています。合わせてご覧ください。
現在、CUDAコア数が最も多いのはGeForce RTX 4090
以下の表は、NVIDIAから発売されているGeForceのCUDAコア数の一覧です。
GPU名称(クリックすると各GPUの詳細がご確認いただけます) | CUDAコア数 |
GeForce RTX 4090 | 16384 |
GeForce RTX 3090 Ti | 10752 |
GeForce RTX 3080 Ti | 10496 |
GeForce RTX 4080 | 9728 |
GeForce RTX 3080 | 8960 / 8704 |
GeForce RTX 4070 Ti | 7680 |
GeForce RTX 3070 Ti | 6144 |
GeForce RTX 4070 | 5888 |
GeForce RTX 3070 | 5888 |
GeForce RTX 3060 Ti | 4864 |
GeForce RTX 4060 Ti | 4352 |
GeForce RTX 2080 Ti | 4352 |
GeForce RTX 3060 | 3584 |
GeForce RTX 2080 Super | 3072 |
GeForce RTX 3050 | 2560 / 2304 |
2023年10月現在、CUDAコア数が最も多いのは、GeForce RTX 4090で、二番目にあたるGeForce RTX 3090 Tiと比べても5000以上の差があるほど他を圧倒しています。CUDAコア性能を求める場合、最もおすすめできる製品の一つといえます。
GeForce RTX 4090はドスパラでご購入いただけます
以下リンクからGeForce RTX 4090がご購入いただけます。合わせてご覧ください。
まとめ
CUDAコアは、3D映像や動画再生など複雑な処理を行うために並列処理が可能かどうかの指標です。NVIDIA社が開発・提供しているGPUを利用して、汎用の並列計算を行うための開発プラットフォームです。
同様の指標でTensorコアが存在しますが、CUDAコアが映像関連処理に特化した演算回路であるのに対し、Tensorコアは深層学習に特化しているのが特徴です。
CUDAのコア数やTensorコアと比較をしてパソコンを選びたい方やパソコン選びに不安がある方は、問い合わせ窓口が設置されているドスパラプラスをご活用ください。高性能GPUを搭載した法人様向けパソコンをお探しの方も、安心してパソコンのご導入が可能です。