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RTX 3060 とは?スペックや性能、口コミまで徹底解説
この記事では、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売しているグラフィックボード「NVIDIA RTX™ 3060」のスペックや口コミについて解説します。
RTX 3060と同シリーズの製品との違いや、RTX 3060ならではの特徴もお伝えします。
RTX 3060をいちから知ることができるので、グラフィックボードの選定に悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、最後にはRTX 3060の後継機種であるRTX 4060を搭載したおすすめのパソコンも紹介しております。
目次
目次
RTX 3060の基本スペック
NVIDIA RTX™ 3060 | |
アーキテクチャ | NVIDIA Ampere アーキテクチャ |
GPU | GA106 / GA104 |
プロセス | 8 nm |
トランジスタ数 | GA106:132億 GA104:174億 |
ダイサイズ | GA106:276mm² GA104:392mm² |
CUDAコア | 3584基 |
Tensorコア | 112基 |
RTコア | 28基 |
ベースクロック | 1320MHz |
ブーストクロック | 1777MHz |
メモリ規格 | GDDR6 |
メモリ容量 | 8GB / 12GB |
メモリバス | 8GB:128bit 12GB:192bit |
バンド幅 | 8GB:240GB/s 12GB:360GB/s |
消費電力 | 170W |
発売日 | 12GB(GA106):2021/2 12GB(GA104):2021/9 8GB(GA106):2022/12 |
RTX 3060は、アメリカの半導体メーカー「NVIDIA」が発売しているグラフィックボードです。RTX 3060のメモリ容量は8GBと12GBの2種類で、12GBは2021年2月に、8GBは2022年12月に発売されました。
12GBの廉価版として8GBのモデルが登場したことで、Ampere世代のグラフィックボードがより手に入りやすくなりました。また、GPUはGA106とGA104の2種類あり、12GB・GA106版の発売から7か月後の2021年9月に12GB・GA104版が発売されています。GPUが2世代新しくなったことで、トランジスタ数がGA106の142%の数値に向上しています。
RTX 3060のスペック比較
NVIDIA RTX™ 3060 |
NVIDIA RTX™ 2060 |
NVIDIA RTX™ 3060 Ti |
|
アーキテクチャ | NVIDIA Ampere アーキテクチャ | NVIDIA Turing™ | NVIDIA Ampere アーキテクチャ |
GPU | GA106 / GA104 | TU106 | TU106 |
プロセス | 8 nm | 12 nm | 8 nm |
トランジスタ数 | GA106:132億 GA104:174億 |
66億 | 136億 |
ダイサイズ | GA106:276mm² GA104:392mm² |
445mm² | 392 mm² |
CUDAコア | 3584基 | 6GB:1920基 12GB:2176基 |
4864基 |
Tensorコア | 112基 | 240基 | 152基 |
RTコア | 28基 | 30基 | 38基 |
ベースクロック | 1320MHz | 6GB:1365MHz 12GB:1470MHz |
1410MHz |
ブーストクロック | 1777MHz | 6GB:1680MHz 12GB:1650MHz |
1665MHz |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 / GDDR6X |
メモリ容量 | 8GB / 12GB | 6GB / 12GB | 8GB |
メモリバス | 8GB:128bit 12GB:192bit |
192 bit | 256 bit |
バンド幅 | 8GB:240 GB/s 12GB:360 GB/s |
336 GB/s | GDDR6:448 GB/s GDDR6X:608 GB/s |
消費電力 | 170W | 160W | GDDR6:200W GDDR6X:225W |
発売日 | 12GB(GA106):2021/2 12GB(GA104):2021/9 8GB(GA106):2022/12 | 2019/1 | 2020/12 |
RTX 3060のスペックを、前世代のNVIDIA RTX™ 2060と、同じRTX 30シリーズの上位モデルであるNVIDIA RTX™ 3060 Tiと比較してみていきましょう。
RTX 3060は、Turing世代からプロセスの微細化に成功したAmpere世代のアーキテクチャを採用しているため、RTX 2060と比較すると、トランジスタ数は122%、CUDAコアは186%の数値です。ダイサイズも38%低い数値になっており、性能の向上がみられます。ただし、TensorコアやRTコアは、RTX 2060が上回る結果でした。
一方で、RTX 3060の上位モデルにあたるRTX 3060 Tiと比較すると、GPUには同じGA104版を採用しているため、プロセスやダイサイズ、トランジスタ数は同値です。RTX 3060 TiのCUDAコア・Tensorコア・RTコアは、RTX 3060の135%の数値でした。そのため、動画編集や3Dグラフィックスといった複雑な作業の並列処理性能や、レイトレーシング性能は、RTX 3060 Tiの方が高いといえます。
消費電力は性能が向上している分、RTX 3060 Tiの方が30W〜55W高い数値です。ランニングコストを抑えて運用したい方は、RTX 3060がおすすめです。
RTX 3060 Tiの詳細は「RTX 3060 Tiとは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説」の記事でさらに詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。
RTX 3060の特徴
RTX 3060の特徴を解説します。
同じRTX 30シリーズや、前世代のRTX 20シリーズと比較したときのメリット・デメリットを中心に紹介するので、どの世代のグラフィックボードを導入するか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
上位モデルに勝る12GBの大容量メモリ
RTX 3060の最大の特徴は、上位モデルに勝る12GBの大容量メモリです。 前世代や上位モデルとメモリ性能を比較した結果は、以下のとおりです。
NVIDIA RTX™ 2060 | NVIDIA RTX™ 3060 | NVIDIA RTX™ 3070 | NVIDIA RTX™ 3070 Ti | NVIDIA RTX™ 3080 | |
メモリ容量 | 6GB / 12GB | 8GB / 12GB | 8GB | 8GB | 10GB / 12GB |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6X | GDDR6X |
RTX 3060のメモリ容量の12GBは、前世代のRTX 2060の倍で、上位モデルのRTX 3070やRTX 3070 Ti、RTX 3080を上回ります。加えて、メモリ規格においても、上位モデルのRTX 3070と同じ高速化を実現するGDDR6が採用されており、メモリの対応力ではRTX 3070系を勝っているといえるでしょう。
したがって、RTX 3060であれば、複数のアプリケーションを同時に稼働させるクリエイティブシーンでも活用できます。12GBまでもの容量は不要で、処理速度を今より高めたいといった方は、GDDR6Xの規格を搭載したRTX 3070 TiやRTX 3080がおすすめです。
RTX 3080に関しては「RTX 3080とは?スペックや性能、ベンチマークまで徹底解説」で詳しくご説明しています。合わせてご覧ください。
RTX 30シリーズのなかでは省電力性に優れている
RTX 3060は、メモリ容量だけでなく、省電力性においても、RTX 30シリーズのほか製品を上回ります。 前世代や上位モデルと消費電力を比較した結果が、以下のとおりです。
NVIDIA RTX™ 2060 | NVIDIA RTX™ 3060 | NVIDIA RTX™ 3070 | NVIDIA RTX™ 3070 Ti | NVIDIA RTX™ 3080 | |
消費電力 | 6GB:165W 12GB:185W |
170W | 220W | 290W | 320W~350W |
RTX 3060の消費電力の170Wは、RTX 30シリーズのなかで下位モデルのNVIDIA RTX™ 3050の130Wに次いで2番目に低い数値です。
上位モデルと性能差があるとはいえ、消費電力に50W〜180Wもの開きがあるので、ランニングコストを抑えたい方は、性能だけでなく、消費電力にも注目してみてみましょう。
また、前世代のNVIDIA RTX™ 2060から大幅な性能向上がみられるにもかかわらず、消費電力が15W抑えられている点は、大きな評価ポイントといえます。
上位モデルとの性能差が大きい
上位モデルよりも優れたメモリ容量・省電力性がみられるRTX 3060ですが、そのほかの性能を比べてみると、大きな性能差があります。
RTX 3060の性能を上位モデルのRTX 3070と比較した結果が、以下のとおりです。
NVIDIA RTX™ 3060 | NVIDIA RTX™ 3070 | |
アーキテクチャ | NVIDIA Ampere アーキテクチャ | NVIDIA Ampere アーキテクチャ |
GPU | GA106 / GA104 | GA104 |
プロセス | 8 nm | 8 nm |
トランジスタ数 | GA106:132億 GA104:174億 |
174億 |
ダイサイズ | GA106:276mm² GA104:392mm² |
392 mm² |
CUDAコア | 3584基 | 5888基 |
Tensorコア | 112基 | 184基 |
RTコア | 28基 | 46基 |
ベースクロック | 1320MHz | 1500MHz |
ブーストクロック | 1777MHz | 1725MHz |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ容量 | 8GB / 12GB | 8GB |
メモリバス | 8GB:128bit 12GB:192bit |
256 bit |
バンド幅 | 8GB:240 GB/s 12GB:360 GB/s |
512GB/s |
消費電力 | 170W | 220W |
発売日 | 12GB(GA106):2021/2 12GB(GA104):2021/9 8GB(GA106):2022/12 | 2020/10 |
GPUに同じGA104を搭載しているため、トランジスタ数やダイサイズは同値です。しかし、RTX 3070のCUDAコア・Tensorコア・RTコアはRTX 3060の164%の数値です。加えて、メモリ容量はRTX 3060の方が上回っていますが、メモリ性能に着目すると、RTX 3070のメモリバスは133%、バンド幅は142%の数値でした。
消費電力は性能が向上している分、RTX 3070が50W上回っていますが、高いレイトレーシング性能やメモリ性能を求めるのであれば、RTX 3070がおすすめです。
また、RTX 30シリーズには、RTX 3060やRTX 3070のほかに7つの製品があります。同じシリーズでも上記のように大きな性能差があるため、これからグラフィックボードを選定する方は注意が必要です。
RTX 3060のベンチマーク
製品の定量的測定結果を表すベンチマークスコアを、3DMark・レイトレーシング・消費電力の3つの観点から紹介します。
グラフィックボードを選定する際の重要な判断材料となるので、把握しておきましょう。
3DMark
3DMarkは、3Dグラフィックスの処理性能を表すベンチマークスコアです。
RTX 3060(GA106版)の数値は8697と、前世代のNVIDIA GeForce RTX 2070よりもおよそ3%低いスコアでした。同じく前世代のNVIDIA GeForce RTX 2060 SUPERの数値は8663と、RTX 3060と大きな差はありませんでした。
このことから、世代の新旧と3Dグラフィックスの処理性能は比例しないことがわかります。 そのため、グラフィックボードの導入を検討している方は、CUDAコアなどの数値だけではなく、ベンチマークスコアもあわせて確認し、求める処理性能が優れている製品を選定しましょう。
また、RTX 3060(GA104版)の数値は8889と、GA106版の102%のスコアだったので、少しでも高い3Dグラフィックスの処理性能を求める方は、GA104版がおすすめです。
レイトレーシング
レイトレーシングとは、光や影を表現・追跡する機能のことです。
RTX 3060(GA106版)の数値は5142であるのに対し、NVIDIA GeForce RTX 2070は5188と、3DMark同様に、前世代のNVIDIA GeForce RTX 2070がわずかに上回る結果でした。一方で、NVIDIA GeForce RTX 2060 SUPERの数値は5069と、3DMarkでは劣っていましたが、レイトレーシングではRTX 3060の方が高いスコアでした。また、RTX 3060(GA104版)の数値は5216で、こちらも3DMark同様に、GA106版を上回っています。
このことから、GPUの世代の向上と比例して、3Dグラフィックの処理性能やレイトレーシング性能が向上することがわかります。グラフィックボードには、RTX 3060のように複数のGPUに対応している製品もあるので、より高性能なグラフィックボードを導入したい方は注目してみましょう。
※AMD Radeon RX 5700にはレイトレーシング機能がないため、上記4製品で比較
消費電力
消費電力の観点でも見ていきます。
RTX 3060(GA106版)の消費電力は170Wと、前世代のRTX2070やRTX 2060 SUPERよりも5W〜15W優れた数値でした。また、GA104版の消費電力は、GA106と同じ170Wです。ワット数別の3DMarkスコアもみてみると、RTX 3060(GA106版)のスコアは51で、GA104版に次いで優れた数値でした。
以上の結果から、RTX 3060は、少ない消費電力で高い3Dグラフィックス処理性能を発揮するコスパの良いグラフィックボードだといえます。
RTX 3060を使用している方の口コミ・評価
実際にRTX 3060を使用している方の口コミ・評価を紹介します。RTX 3060の使用感やおすすめの用途を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
1070tiから交換しました、主にVRで使用してますが快適に使用できます。カードのデザインで選びました。買って正解です。
※ドスパラ通販サイトより引用
安定のASUSTUFで作りがしっかりしており ゲームに良し仕事に良しで自分の環境では満足の行くものでした
※ドスパラ通販サイトより引用
消音性が高く、他のグラボより安くて安定しています。 また他のグラボより同性能利用時でも6W程度消費電力が低くて良い製品です。
※ドスパラ通販サイトより引用
上記の口コミから、RTX 3060は、オフィス業務はもちろん、VRでも快適に使用でき、従来の製品から性能・省電力の向上が実感できるグラフィックボードだとわかりました。
RTX 3060はどのような用途におすすめ?
RTX 3060は、より優れた作業環境と品質を実現したいクリエイターにおすすめのグラフィックボードです。
RTX 3060は、AI技術やTensorコアを活用して高フレームレート化と画質の向上を実現できるNVIDIA独自のプラットフォーム「NVIDIA DLSS」に対応しています。
DLSSには、AIを活用して低解像度の画像から高解像度の画像を出力したり、複数の低解像度画像をサンプリングしてネイティブ品質で画像を再構築するなど、クリエイティブ品質を向上させられる機能があります。DLSSはRTXシリーズにしか搭載されておらず、GTXシリーズや他社のAMD Radeonシリーズでは使えないので注意しましょう。
また、RTX 3060は、クリエイティブレベルの向上が実現できる「NVIDIA Studio」にも対応しています。 NVIDIA Studioには、RTコアを活用して3Dアプリのレンダリングを高速化させたり、RTX 専用のエンコーダーとデコーダーを使ってビデオ作業を高速化させるなどの機能が備わっています。
RTX 3060は、クリエイターの作業効率・クリエイティブレベルの向上につながる2つのプラットフォームに対応しているグラフィックボードです。
GPU搭載PCを仕事で使うことについて
PCにはCPUが搭載されており、CPUのグラフィック機能で画面が表示されています。
CPUは3D描画性能が高くありませんが、Office関連のソフトの使用がメインになる場合やゲームをしない場合は問題ありません。
グラフィックボードは外部グラフィック機能と呼ばれることもあり、主な用途としては3D描画性能を求めるゲームを快適にするための存在ですが、ここ10年程で3D描画を可能とするグラフィックボードの性能をほかの用途で活用しようとする動きが活発となっています。
主にクリエイティブ用途で活躍
特にクリエイティブ系のアプリではグラフィックボードの活用が進んでいます。
代表例としてはフォトレタッチや動画編集、CGレンダリングソフトなどが挙げられます。具体例を出すとAdobeのPhotoshopやPremiere Proでは一部のフィルタ処理を行う際にグラフィックボードによって高速化することができます。
グラフィックボードを搭載したPCを仕事で使用するメリットとして、挙げられるのはメモリです。
CPUのグラフィック機能での作業は動作が重くなる原因に
CPUのグラフィック機能はメインメモリの一部を使用するため、メインメモリの容量が減ります。したがって、複数のアプリを立ち上げて作業すると動作が重たくなる原因になるおそれがあります。
PCの仕組み上、メインメモリの速度が性能に影響されてしまうため、メインメモリが高速ではないPCの場合は、処理に多くのメモリが持っていかれてしまい、CPUの内臓グラフィック機能の性能が落ちることになります。
その点、グラフィックボードが搭載されているPCの場合は、グラフィックボードに搭載されているGPUメモリ内で済む処理であればCPUのメインメモリが使われることはないため複数アプリ立ち上げて業務を行っても動作が重くなるといった心配はありません。
ビジネスシーンなどで活躍するグラフィックボード搭載PC
結論として、Office関連のソフトをメインにPCを利用する場合はグラフィックボードの必要性は低いですが、クリエイティブ系のソフトを使用する際は処理速度を挙げられる場合があるなど活用の幅を広げられます。
以下のリンクから、ドスパラプラスの取り扱う製品を企業様・学校法人様が導入した事例をご確認いただけます。
高性能パソコンやサーバー、特別仕様のパソコンの導入をお考えの法人様はご参考になさってください。