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NVIDIA RTX Adaシリーズとは?用途・スペック比較
この記事では、NVIDIA RTX™ Adaシリーズの特長やほかのシリーズとの違い、スペック比較、おすすめパソコンについてご紹介します。RTX Adaシリーズは、前世代のNVIDIA RTX™ Aシリーズから大幅にパフォーマンスが向上し、4K映像の編集やゲーム開発など、快適な動作を実現するうえで高いスペックが求められる業務にもおすすめのグラフィックボードです。パソコンの購入やパーツの交換を検討しているクリエイターの方には特におすすめの製品のため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
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NVIDIA RTX Adaシリーズとは
NVIDIA RTX™ Adaシリーズは、Ada Lovelace アーキテクチャを搭載したプロフェッショナル向けのグラフィックボードで、エンジニアや研究者、デザイナー、3Dモデラーなど高負荷な作業を行う方や、大容量のデータを扱う方におすすめの製品です。最大4画面への同時出力が可能で、DisplayPort 1.4aにも対応しているため、4Kや8K画質の映像も滑らかに表示できます。
RTX Adaシリーズは近年研究や開発が進んでいる生成AIの開発にも適したスペックを持っており、前世代にあたるNVIDIA RTX™ Aシリーズと比べて1.2倍以上の推論性能を実現することから、高品質な3Dアセットや高品質の画像や動画の生成が可能です。
NVIDIA RTX Adaシリーズはゲームで使える?
RTX Adaシリーズは、基本的にゲーム用途ではなく、動画編集や3DCAD、3DCG、機械学習、研究、分析など専門的な技術が求められる分野での業務に適したグラフィックボードです。
ゲーム用途でのグラフィックボードを検討している場合は、同じくNVIDIA®より展開されているNVIDIA® GeForceシリーズがおすすめです。GeForceシリーズはゲーミング目的で作られたグラフィックボードのため、あらゆるゲームのプレイに最適なスペックを持っています。
NVIDIAで提供されているそれぞれのシリーズの違いについては、後ほど詳しくご紹介します。
NVIDIA RTX Adaシリーズの特長
前世代のRTX Aシリーズよりも大幅なスペックの向上を実現したRTX Adaシリーズの特長は、次のとおりです。
NVIDIA Ada Lovelace アーキテクチャベースのCUDAコア
Ada Lovelace アーキテクチャベースのCUDAコアは、プロフェッショナル向けに動画やグラフィックス、コンピューティング、AIなどの分野において最高峰のパフォーマンスを発揮できるよう設計されています。
NVIDIA Ampere アーキテクチャが採用されているRTX Aシリーズの1.5倍の単精度浮動小数点(FP32)演算速度を実現し、CADやCAEなどの複雑な設計・エンジニアリング作業もスムーズに行えます。
第3世代のレイトレーシング(RT)コア
第3世代のレイトレーシング(RT)コアは、前世代の最大1.7倍のスループット(データ転送速度)を持ち、高解像度の映像のレンダリングや製品設計の仮想プロトタイピング、建築設計の評価などを高速で処理できます。また、第3世代のレイトレーシングコアでは、モーションブラー(動きのあるものを撮影した際に生じるぶれ)の高速処理が可能で、高精度の描画が可能です。
第4世代のTensorコア
第4世代のTensorコアは、前世代の最大1.8倍のAIパフォーマンスを実現します。Tensorコアはディープラーニングに特化しており、AIや大量のデータに対し複雑な演算処理を実施します。第4世代のTensorコアでは、FP8(8bitの浮動小数点)の低精度での演算を行うことにより、浮動小数点と整数の混合計算を高速化します。
NVIDIA RTX AdaシリーズとAシリーズの違い
RTX Aシリーズは、先述のとおりRTX Adaシリーズの前世代にあたります。製品によってもRTX AdaシリーズとRTX Aシリーズの性能差は異なりますが、例えば同じグレードであるNVIDIA RTX™ 6000 AdaとNVIDIA RTX™ A6000を比較した場合、AI学習のパフォーマンスにおいて、RTX 6000 Adaが約2倍のパフォーマンスを発揮するケースも見られます。
このように、RTX AdaシリーズはRTX Aシリーズよりも大幅なスペックの向上によりパフォーマンスにも大きく差が出る可能性があるため、現在RTX Aシリーズを利用している方は、予算に合わせてRTX Adaシリーズへのグレードアップもおすすめです。
NVIDIAのそのほかのシリーズとの違い
そのほかのNVIDIAシリーズのGPUについて、各シリーズとの違いもあわせて確認しておきましょう。 NVIDIAのGPUは大きく以下の5種類に分けられます。
NVIDIA RTX Ada | Ada Lovelace アーキテクチャを採用しており、機械学習やディープラーニング、高度なクリエイティブ業務に最適なハイエンドGPU。ビデオメモリ最大容量は48GB。 |
NVIDIA RTX A | Ampere アーキテクチャを採用しており、クリエイティブ業務向けのGPU。ビデオメモリ最大容量は48GB。 |
NVIDIA T | Turing アーキテクチャを採用しており、コンパクトなボードサイズで薄型パソコンに搭載可能。ビデオメモリ最大容量は8GB。 |
Quadro | Turing/Pascal アーキテクチャを採用しており、NVIDIA RTX™ Aシリーズの前世代モデル。OpenCL/OpenGL系アプリケーションに特化している。ビデオメモリ最大容量は48GB。 |
GeForce | Ampere アーキテクチャを採用しており、ゲーム向けの位置づけ。ビデオメモリ最大容量は24GB。 |
このように、RTX Adaシリーズは、NVIDIAのGPUの中でも最新のアーキテクチャを用いたプロフェッショナル向けGPUであることが読み取れます。
GPU名称 | NVIDIA RTX™ 6000 Ada | NVIDIA RTX™ 5000 Ada | NVIDIA RTX™ 4500 Ada | NVIDIA RTX™ 4000 Ada | NVIDIA RTX™ 4000 SFF Ada | NVIDIA RTX™ 2000 Ada |
NVIDIAアーキテクチャ名 | NVIDIA Ada Lovelace アーキテクチャ | |||||
開発コードネーム | AD102 | AD103 | AD104 | AD107 | ||
プロセス | 4nm | 5nm | ||||
トランジスタ数 | 763億 | 459億 | 358億 | 189億 | ||
NVIDIA CUDAコア | 18176基 | 12800基 | 7680基 | 6144基 | 2816基 | |
レイトレーシング コア | 第3世代 | |||||
Tensorコア | 第4世代 | |||||
ベースクロック(MHz) | 2175MHz | 1155MHz | 2070MHz | 1500MHz | 720MHz | 1620MHz |
ブーストクロック(MHz) | 2535MHz | 2550MHz | 2580MHz | 2175MHz | 1560MHz | 2130MHz |
ビデオメモリ容量・規格 | 48GB GDDR6 | 32GB GDDR6 | 24GB GDDR6 | 20GB GDDR6 | 16GB GDDR6 | |
メモリインターフェイス幅 | 384bit | 256bit | 192bit | 160bit | 128bit | |
グラフィックスカード電力(W) | 300W | 250W | 210W | 130W | 70W | |
対応API | DirectX 12 Shader Model 6.6 OpenGL 4.6 Vulkan 1.3 CUDA 11.6 OpenCL 3.0 DirectCompute |
DirectX 12 Shader Model 6.7 OpenGL 4.6 Vulkan 1.3 CUDA 12.2 OpenCL 3.0 DirectCompute |
DirectX 12 Shader Model 6.6 OpenGL 4.6 Vulkan 1.3 CUDA 11.6 OpenCL 3.0 DirectCompute |
|||
幅 | 266.7mm | 241.3mm | 169.55mm | |||
高さ | 111.15mm | 68.9mm | ||||
厚さ | 37mm | 18mm | 32.37mm | 32.37mm | ||
スロット | 2スロット |