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法人向け(ビジネス)パソコンと個人向けパソコンの違い

業務に必要不可欠なパソコンですが、個人が利用するコンシューマ向けモデルと法人が利用するビジネス向けモデルの違いがよく分からないという人も少なくありません。

そこで今回の記事では、両者の違いを詳しく紹介するとともに、ビジネス向けPCとしておすすめの機種をいくつかご紹介します。

目次

法人向けはビジネスシーンに適した仕様

ビジネスに必要不可欠な存在となっているパソコンですが、そもそもビジネス用途に特化したモデルと一般ユーザーを対象としたコンシューマモデルがあることをご存知でしょうか。見た目は全く同じなのに、実際にパソコンを立ち上げてみるとビジネスモデル独自の機能やアプリケーションなどが搭載されているモデルも存在します。

また、一般ユーザーを前提に作られたコンシューマモデルは、本人または家族のみに利用が限定されることがほとんどですが、ビジネス用の場合は同じ部署で共有するケースも考えられます。

このように、ビジネス用のパソコンには独自の機能や仕事に特化したシステムが組み込まれていることが多く、一般のコンシューマ向けモデルとは異なるものであるということが分かります。

OSの違い

ビジネス用モデルとコンシューマ向けモデルのパソコンでもっとも大きな違いとして挙げられるのが、搭載されているOSの違いです。ほとんどのコンシューマ向けモデルにはWindows 11 Homeというエディションが搭載されていますが、ビジネス用モデルにはWindows 11 Proが搭載されています。両者のエディションはどのような違いがあるのか、いくつか具体的に紹介していきましょう。

Windows 11 ProとWindows 11 Homeの違い

Windows 11 ProとWindows 11 Homeの最大の違いは、OSに搭載されているさまざまな管理機能の差といっても過言ではありません。たとえばBitLockerによるデバイス暗号化やグループポリシーの設定、ネットワーク共有設定などが可能で、より強固なセキュリティ機能が付いています。Windows 11 Proに搭載されていて、Windows 11 Homeには搭載されていない管理機能は以下の通りです。

BitLocker によるデバイス暗号化

デバイスごとにセキュリティロックをかけます。デバイスが盗難されたり紛失しても、Bitlockerのデバイス暗号化により、データ漏えいやシステムへの不正アクセスを防げます。

Windows 情報保護 (WIP)

正規のユーザーによる偶発的な情報漏えいを防ぐ機能。データとアプリケーションを分離します。

割り当てられたアクセス

個別のユーザーごとに使用するアプリケーションを制限する機能です。

動的プロビジョニング

企業が全社向けに大量のPCを導入する場合、初期設定やOSのインストールを個別に行っていると膨大な時間を要してしまいます。そのような場合に、個別にカスタマイズした状態で設定が可能になり、初期設定の時間を大幅に短縮できます。

Azure による Enterprise State Roaming

Windows 11で利用している個別の設定や保存しているデータなどをクラウド上で管理し、別のPCにログインした際に同じ環境で利用できる機能です。利用には Azure Active Directory (Azure AD) のユーザーである必要があります。

グループポリシー

特定の部署やグループごと、または全社統一的にルールを設定し運用することができます。たとえばファイルのアクセス権限やプリンターの出力先、アカウント管理などが挙げられます。

キオスク モードの設定

管理者が指定したアプリ以外使用できないようにする設定です。たとえば店頭にインターネット専用機としてPCを設置した場合などに、ブラウザ以外の起動をできないようにする設定も可能です。

ビジネス向け Microsoft Store

アプリケーションの配布や管理を一斉に実施できる機能です。たとえば全社を対象としたセキュリティ対策ソフトのインストールや設定などの際に便利です。

モバイルデバイスの管理(MDM)

スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を管理する機能である「MDM」が利用できます。MDMを利用すると、スマートフォンを紛失してしまった際にリモートで初期化をすることも可能です。

Active Directory のサポート

Active Directoryを活用すると社内の複数のPCを一括で管理できたり、ファイルサーバやプリンターなどへのアクセスも簡単に設定したりできるようになります。自社のセキュリティポリシーに合わせて柔軟な設定ができるのも大きなメリットのひとつです。

Azure Active Directory のサポート

Office365など、Windows 10以外のMicrosoft製品を使用する場合に同一のアカウントでログインを可能にする設定です。PCはもちろんですが、スマートフォンやタブレット端末などモバイルデバイス環境でも有効です。

Windows Update for Business

Windows Updateの内容やタイミングを全社で統一したい場合に有効な機能です。自社で業務に使用しているシステムがアップデート後のOSに対応していない場合など、一時的にバージョンアップを保留する際に有効です。

Windows 11について詳しくは以下のページでご紹介しております。合わせてご覧ください。

ハードウェア構成・スペックの違い

パソコンの性能を決定付けるといっても過言ではないハードウェアにおいても、コンシューマモデルとビジネス用モデルでは違いが見られます。

ビジネス用途に必要な最低限の機能

一口にビジネス用パソコンといっても、WordやExcelなどのアプリケーションが中心の事務的な用途で使用するのか、CADや設計、動画編集など高度なアプリケーションを使用するのかによって必要なスペックは異なります。

単に「大は小を兼ねる」という考え方でハイスペックモデルを導入してしまうと、莫大な導入コストがかかってしまうばかりか、高性能なCPUは消費電力も高くなりがちなためランニングコストもかかってしまいます。そのため、ビジネス用パソコンを導入するにあたっては、それぞれの部署や業務の担当者に直接ヒアリングしたうえで必要な機能を算出する必要があります。

事務作業用PCの参考スペック

OS Windows 11 Pro
CPU インテル Core i3/Core i5
メモリ 8GB以上
グラフィックス オンボード
ストレージ 256GB以上

おすすめPC

動画編集用PCの参考スペック

OS
Windows11 Pro 64
CPU
インテル Core i7/Core i9/Xeon W
メモリ
16~128GB
グラフィックス
GeForce RTX 4060~ / NVIDIA RTX™ A2000~
ストレージ
1TB

あくまでも上記は参考に過ぎませんが、CPUやメモリ、GPUなどの違いを見てもその差は歴然としています。あまりにもスペック不足のPCを用意してしまうと、スムーズな業務に支障をきたしてしまい、生産性が大幅に低下する要因にもなります。

おすすめPC

付属ソフトウェアの違い

Microsoft Officeなど基本的なビジネス系ソフトウェアはもちろんですが、CADや動画編集、プログラミング用に必要なソフトウェアなど、専門的なソフトウェアが付随してきます。

また、コンシューマ向けPCにはさまざまな体験版ソフトが付属してくることも多い一方で、ビジネス用PCにはそのような無駄なソフトウェアがなく必要最低限の機能に絞り込むことができます。

保証・サポートの違い

企業がビジネス用としてパソコンを導入する場合、リースやレンタルとしての契約を結ぶケースが多いです。そのような場合、保証やサポートはどのような内容で契約することになるのか詳しく解説します。

法人向け(ビジネス)パソコンの価格が高い理由

ビジネス向けのPCはスペックの割にコンシューマ向けモデルに比べて価格が高いといわれることがあります。必要な機能やソフトウェアを個別に追加することや、セキュリティへの対応などさまざまな要因があるのですが、それ以外にも保証やサポートの内容が挙げられます。

ビジネス用PCは税務上2年以上のリース契約が妥当とされているため、企業もリース期間に応じて保証期間を延長するケースが多いです。当然のことながらメーカー保証1年間のコンシューマモデルに比べると価格も高めになることがほとんどなのです。ドスパラプラスで取り扱う法人向けワークステーションでも、万が一のトラブルの際、現地訪問修理が受けられるオンサイト保証が標準で3年付帯しています。価格の分、安心してご利用いただけます。

法人向け(ビジネス)パソコンの正しい選び方は?

ビジネス用PCとして購入を検討する場合、具体的にどのようなモデルが適しているのでしょうか。

以下の記事では、用途・業務別で必要とされるスペックや正しい選び方をご紹介しています。合わせてご覧ください。

まとめ

ビジネス用PCといっても、業務内容に応じて求められるスペックや機能、アプリケーションはさまざまです。また、企業によっては個別のセキュリティポリシーに対応させるため、OSの管理機能を活用しなければならないことも多いです。

ビジネス用PCは業務効率化に直結するツールのひとつでもあり、コストだけを重視してしまうとスペックが足りず、結果として生産性を低下させる要因にもなりかねません。個人が利用するコンシューマ向けのPCとビジネス用PCでは、そもそも選び方も異なることを理解したうえで、最適な1台を検討してみてください。

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